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みんなの感想・レビュー・書評
戦中の翼賛選挙で,官製選挙妨害を認めて無効判決を出した大審院判事,吉田久を扱った本。昨夏のNスペで同名のドラマやってた。当然,本の方が詳しい。
戦前に実現した普通選挙が,買収・汚職をもたらして粛正選挙に大義名分を与え,そこで培った選挙統制のノウハウが翼賛選挙で活かされたという逆説が背景にあった。戦前も戦後も,日本における民主主義の歴史って皮肉だなあ。
2011/8
あのような困難な時代に、己の信念を貫いた1人の裁判官がいたことに、驚きを感じるとともに、かつてそのような日本人がいたことを誇らしく思いました。全ての裁判官、法律家の必読の書と思います。
あまり知られていない、戦前の大審院や、法曹界の実情が分かる点でも、大変興味深い本です。
政府に非協力的な国会議員を排除するために行われたのが、国の方針に全員一致で賛成する議会を構成するための「翼賛選挙」であった。 行政・立法が一体となってアメリカとの戦争準備を進め、司法府にも圧力がかかる。 その中で、旧憲法が保証した選挙権と司法の独立のために戦った判事・吉田久の話。
「猫の目のように移り変わっていく政治」に、司法は追随してはならない。政治が国民の人気や熱狂に裏づけられる以上、状況を静観するバランサーは必要不可欠になる。その役目を果たすのが、司法府であったり官僚であったりする。「世論」「政権支持率」が頻繁に取り上げられるようになったが、時局、世論が必ずしも最重要視されるべきではないと痛感した。
[ 内容 ] 吉田久、命がけで東條英機と闘った裁判官-。 政府に非協力的な国会議員を排除する意図があったとされる「翼賛選挙」では、聖戦遂行の美名の下、国民の投票の自由を実質的に奪う露骨な選挙妨害が行われた。 他の選挙無効の訴えが退けられる中、吉田は特高の監視や政府からの圧力に負けず、戦時中に唯一の「選挙無効」判決を下す。 これまでほとんど知られることのなかった気骨ある判決と孤高の裁判官の生... 続きを読む »
NHKがドラマにしていたのを見て、本を手に取る。翼賛選挙の際に大政翼賛会非公認候補への妨害行為が行われたとして選挙無効の判決を出した判事の話。空気を読んで、流れにのっかった行動をしがちな自分にとって、この手の流れに逆らう正義を示せる人は心の底から尊敬してしまう。
『日本人の誇りとすべき史実であり、みんなが味読すべき物語である。阿川弘之氏推薦。』 『吉田久、命がけで東條英機と闘った裁判官――。政府に非協力的な国会議員を排除する意図があったとされる「翼賛選挙」では、聖戦遂行の美名の下、国民の投票の自由を実質的に奪う露骨な選挙妨害が行われた。他の選挙無効の訴えが退けられる中、吉田は特高の監視や政府からの圧力に負けず、戦時中に唯一の「選挙無効」判決を下す。こ... 続きを読む »
2008/8
第二次世界大戦中、戦争へ翼賛態勢がとられていた日本で、その態勢に対して毅然とした態度を貫いた、ひとつの判決があった。翼賛選挙が無効であると下した判事。その判決が生まれた背景と、どれだけ司法の独立のために果たした重要な判例だったか、ドキュメントが書かれている。

翼賛選挙についてもよくわかる本だし、吉田久という男についてもよくわかる本である。





