腹八分の資本主義 日本の未来はここにある! (新潮新書)

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著者 : 篠原匡
  • 新潮社 (2009年8月12日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (191ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784106103278

腹八分の資本主義 日本の未来はここにある! (新潮新書)の感想・レビュー・書評

  • 未来への貴重な提言と思います。
    お役所の方、農業関係者に読んでもらいたい。
    自分は何ができるかな?

  • 会社の先輩に借りて読んだけれど、本当このタイトルは自分では絶対に手に取らなかった!オススメしてもらえてよかった!面白かった!

    鍋合戦、スウェーデン、最終章がとても良かった。
    働くことにも、日本にも、自治体にも、前向きになれる。
    2015.11.27

  • 「日本の未来はここにある」のサブタイトル通り、未来を切り開いていけそうな事例が6つ(1つは例外)が紹介されている。
    まったくの民間がひとつ、他は地方自治体や地元の人間が切り開いた事例である。

  • 日本のいいとこ、いろいろ知れる本。

  • ◎川南町で始まった鍋合戦は、行政の財政支援をほとんど受けなかった。秋の陣ではポスター制作やバスの運行のために宮崎県から補助を受けたものの、わずか20万円。


    ◎こんかいの鍋合戦は住民同士が膝をつき合わせ、考え抜いた結果。住民が自発的に動いた成果。コンテンツは足元にある。それを磨くのは、外部のコンサルタントではなく、住民。楽しく前向きでいれば、外からも人は集まってくる。


    ◎日本の地方は疲弊している。財源が枯渇し、借金にまみれた自治体は何のて立ても打てない。だが、「予算を増やせ」と国に叫んだところでカネがもらえる時代ではない。新幹線や高速道路を通せば無条件に発展するわけではないのも自明であろう。
    ないものねだりはもうやめて、足元を見つめなおして汗をかく。地方の元気を取り戻す方法に奇策はない。


    ◎住田町の場合、耕作放棄地のうちの24ヘクタールは3年ほどしかたっておらず、すぐに農地に戻すことができる。買い取り価格しだいだが、吸収やが野菜を引き取ってくれるなら、野菜作りを再開してもいいという町民は少なくない。
    「農家は売れないから作っていないだけ。売れることがわかれば農家は作る」


    ◎吸収やが進出したことで、稼動をとめていた植物工場が動き出した。さらに、遊休状態にあったハウスや耕作放棄地がよみがえろうとしている。農村と企業との出遭い。それが、過疎の町の農業を活性化させ始めた。この企業と農村の「いい関係」。


    ◎セブンファーム富里。
    イトーヨーカドー10%、JA富里市10%、その組合員津田氏80%の農業生産法人。
    農地を所有する生産者、企業、農協が手を組む新しいタイプの連携。企業と農業がまともに手を組んだ始めてのケースと言っていい。


    ◎農協と手を組むメリットは少なくない。
    第一に、いい農地を借りられる可能性が高い。
    また、農協が持つデリバリーや営農指導などの機能をそのまま利用できる。

    ◎セブンファームに出資したが、ヨーカ堂と組むことに不安を感じていた津田氏。ヨーカ堂が全量を買い取るという契約になっていたが、相手は巨大企業。いつ買い叩かれるとも知れない。
    JA富里市が10%を出資したのは、生産者サイドの不安を取り除くためだった。


    ◎JA富里市は国内でも先進的な農協として知られている。小売とのあいたい取引や計や空販売、野菜の小分けサービス、原料企業や加工企業への原料供給、外食企業や中食企業との取引、スーパーでの直販、直売所の設立など、あらゆる取り組みを進めてきた。


    ◎「今のところはいい、だが、10年後が不安。10年後に販売先がなければ、今の成功は砂上の楼閣に過ぎない。」


    ◎生産者のひとり「農業はあと10年しか続けられない。だが、孫のために農地を残しておきたい。セブンファームに土地を貸し、できる限り農業を続ける。孫が農業をやる場合は農地を返してもらってもいいし、セブンファームで働いてもいい。」

  • ○ 自治体がどこまでやるべきか線引きをする、住民の要望にけじめをつける
    ○ ないものを求めて悲観しても前には進めない。都会と同じものを求めても仕方ない。だから身の回りにころがっている魅力あるものを見つけ、組み合わせる
    ○ 地域社会全体のために山・川・海という資源を守る責任、住民全体で自覚してその保護に取り組む
    ○ 企業と農家が手を組んでそれぞれの強みを活かし、高収益組織に生まれ変わる。これまででは考えられなかったコラボレーション

  • 長野県下條村や根羽村、伊那市など、努力している地域にスポットを当ててまとめたルポ。著者は変革は地方から、と分かっていながら、欲望を制御した持続する資本主義の構築を望む。そして、この本にまとめられている地域は、まったく資本主義とは関係ない。そこが日経記者の限界か。

  • ・国の補助金を利用しない
     →補助金は用途が細かく定められているため利用しづらい
    ・行政がすべてやってくれる,という幻想を取り除かせる
    ・障害者を働かせたほうが税金の使用が抑えられる
     -合理的判断
     -スウェーデン サムハル
    ・ゆるやかな成長を目指す
    ・ブームにはあえて乗らない

    経済成長=悪という話かと思ったら,結局知恵やアイディアを出して新産業,新形態を生み出した企業が元気に成長しますよ,というお話.

  • さて、政権交代でいろいろと考えることが多くなってきたのと、読書会の発表の参考とするべく、読んでみました。


    出生率2.04を記録した子作り・子育てにやさしい下条村(長野県)、
    「あるもの探し」から生まれた「鍋合戦」で地域活性化した宮崎県児湯郡、
    高収益の障害者企業サムハル(スウェーデン)、
    社員と地域の幸せのための会社存続を追求する伊那食品工業(長野県)

    などの6つの事例を元にこの国はどこに向かうべきなのかを探る、といった趣旨の内容です。

    その事例で実際に取り組んでる人に近い目線で書かれているので、イメージもわきやすくわかりやすかったです。会社やまち、社会のあり方なんかに興味のある人にはいいと思います。

    こういった成功例は、取り組んでいる人たちのアイデアと並々ならぬ努力で実現したもので、すばらしい事例には違いないのですが、たとえば国全体での取り組みにもって行くにはかなりのカリスマの登場に期待しないといけないのか・・・とも思いました。

    ただ、むかうべく理想像を描く考え方については、お互いの譲れないとこを徹底的に見直してみんなが納得いくゴール(条件)を決めるなど(スウェーデンの例)、参考になる部分があります。

    また、ゴールを描くには全員が共通した考え方を持っておく必要や、またそれを共有するためにはそれなりの努力(伊那食品工業の社員教育など)が必要になるということです。

    つまり組織なり、町なり、国なりその問題の当事者がそういった努力をした結果に成功があるということのようです。


    いろいろなことに興味もって生きていくのは大変ですが、これからよりそういう視点で日々の生活や仕事や活動、そして選挙等に臨んでいこうかなと思いました。

  • リーマンショックから1年。また懲りずに新たな金融商品が出たり高額報酬が話題になっていますが、この本の帯には「強欲よさらば」とあります。

    表題の「腹八分の資本主義」は第6章の伊那食品工業の例からきているもので、本の章建ては以下のようになっています。

    第1章 出生率2.04はどうして実現したのか
    第2章 「あるもの探し」で地域は活性化する
    第3章 林業が栄えれば水源も守れる
    第4章 超高収益を実現した障害者企業サムハル
    第5章 企業と農村の幸せな結婚
    第6章 腹八分の資本主義

    個人的に興味深い話だったのは、1章、2章、4章、6章でした。

    「お金をもうけて何が悪い」という発言も懐かしくなりましたが、お金以外の価値を見出して、それを大切にしていくというのは、実は資本主義でも大事なことなのでは、、と感じます。さらに1章では、中央行政と地方の関係で、国の政策に乗らずに独自の政策で出生率を上げたという話など、日本列島改造論の時代のままの中央の政策に対して、これからの時代は地方分権がどれだけ重要かを教えてくれるような例でした。

    かんてんぱぱの話は元社長の年輪経営という本で読んでいましたので、目新しいことはなかったのですが、それでも、改めて読んでも経営者として自戒することが多いです。

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腹八分の資本主義 日本の未来はここにある! (新潮新書)の作品紹介

悲観しているだけでは何も変わらない。目を凝らせば、日本の中にも希望はあるものだ。出生率を劇的に向上させた長野県下條村、「あるもの探し」で活気を取り戻した宮崎県児湯郡、社員と地域の幸せを徹底的に追求し続ける伊那食品工業…。共通しているのは、社会を蝕む「強欲」を退け、お金には代えられない価値を守り続けていることである。画期的な取り組みを続ける地方を訪ね、「日本のこれから」を考える。

腹八分の資本主義 日本の未来はここにある! (新潮新書)はこんな本です

腹八分の資本主義 日本の未来はここにある! (新潮新書)のKindle版

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