日韓がタブ-にする半島の歴史 (新潮新書 360)

著者 :
  • 新潮社
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本棚登録 : 357
感想 : 47
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  • Amazon.co.jp ・本 (223ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784106103605

作品紹介・あらすじ

古代日本は朝鮮半島から稲作などの先進文化を学び、国を発展させてきた-という"定説"は大嘘である。半島最古の正史『三国史記』には、新羅の基礎を造ったのは倭人・倭種、中国の『隋書』には、新羅も百済も倭国を文化大国として敬仰していたと明記されているのだ。日韓古代史の「常識」に異義を唱え、韓国の偏狭な対日ナショナリズムと、日本のあまりに自虐的な歴史観に歪められた、半島史の新常識を提示する。

感想・レビュー・書評

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  • 朝鮮半島の正史『三国史記』、初めてその存在を知りました。
    日本で言う『日本書紀』にあたるのかな、、ふむ。

    その正史を元に、古代世界を読み解こうとしておられて、
    その視点もかなり新鮮で、学問として見ても面白く思いました。

    DNAを元にした稲作の伝播状況や、鉄器の精錬度、古墳の年代など、
    古代史が好きな方々であれば、楽しめると思います。

    ただ、後半になるにつれて徐々にですが、
    今現在の価値観で、歴史を断罪しようと見える箇所がちらほら。

    この点は、歴史として見た場合、若干残念ですね。。

    気持ちは理解できますが、悪意が多すぎる気もしますので、
    そのような毒舌系が苦手な方は、少々気分を害されるかもです。

    そういった意味では、同じ韓国を題材にしていても、
    黒田勝弘さんの『韓国反日感情の正体』の方がマイルドかな。

    こちらは、黒田さんの“韓国への愛”がつまっていますし。

    ん、お二人とも、言ってる内容の本質は同じなんですけども、
    愛があるかないかで、受手の不快感ってのは変わりそうだなぁ、、とも。

    • ohsuiさん
      だい▽さん
      同じことでも、相手に聞いてもらえるように伝えないと、ですね。
      まぁ、どこまでいっても徒労に終わる可能性もあるわけですけど、、(汗
      だい▽さん
      同じことでも、相手に聞いてもらえるように伝えないと、ですね。
      まぁ、どこまでいっても徒労に終わる可能性もあるわけですけど、、(汗
      2013/09/12
    • だいさん
      ohsuiさん

      またまた、参考になるご意見ありがとうございます。
      このたび、韓国話題の2つの書の連立は、とても印象深かったです。
      ohsuiさん

      またまた、参考になるご意見ありがとうございます。
      このたび、韓国話題の2つの書の連立は、とても印象深かったです。
      2013/09/12
    • ohsuiさん
      だい▽さん
      ちょうどタイミングよく、並びました。
      同じことを言おうとしても、言い方ひとつでこうも印象が変わるのかと、なかなか考えさせられまし...
      だい▽さん
      ちょうどタイミングよく、並びました。
      同じことを言おうとしても、言い方ひとつでこうも印象が変わるのかと、なかなか考えさせられました。。
      2013/09/13
  • どうしてこういう口調になるのかな。学問としての問題と、出自の優劣を競う観念論が混在しているなあ。英国の歴史は(通俗的な)米国の歴史に先んじるが、前者が後者より偉いというわけでもあるまい。

  • 皇国史観を脱することと、史実を捻じ曲げることは別問題なんだよな。その点、この本は一次資料をつぶさに読み込んだうえで仮説を立ててるので、至極まとも。こういう本は、本当は若手の歴史学者に書いて欲しいところなんだけど。ただし、韓国古代史の知識がゼロだと辛いので注意。

  • 個人的に韓国、朝鮮が嫌いという明確なスタンスから書かれているので、単なる反半島文書といったバイアスを持って読まれてしまうと思うが、内容的には納得できることが多く、さらに突っ込んで研究したい気持ちになった。
    NHKで、縄文人の起源が最新の科学的研究でかなり軌道修正されているとの放送があり、朝鮮半島の南部では九州と似た形の人骨が発掘され、海峡を挟んで縄文時代から相当の往来があったことがわかってきたとのこと。朝鮮半島を巡る歴史はわれわれが教科書で学んできたことが全てではないということであり、これからも常に好奇心を持っていたいと思う。
    何れにせよ、朝鮮半島における倭人の状況にすごく興味を覚え、刺激を受けた一冊であった。

  • 韓国は音楽や映像などのクリエイティヴな創作物に非常に優れた結果を残しており、世界中が韓国アイドルやドラマに席巻されている。私は韓流ドラマなどはほとんど見たことないが、韓国料理のお店で流されている映像を見るだけでも、何かわかりやかすぐ感情に訴えかけてくる内容で、音声はほぼ聞こえなかったがかなりの興味を惹かれた。音楽にしても映像にしても、人の心を掴むのが得意な民族なのではないかと思う。
    本書の筆者は韓国・北朝鮮のある朝鮮半島の歴史書について、日本に関する内容があまりにも創作的である事に怒りを感じている。本書は朝鮮半島の歴史書である「三国史書」に記された内容の検証が中心になる。韓国ルーツ論は現代の韓国でも多く発信されているが、我々日本人に言わせれば笑える内容は多い。真偽のほどはわからないが、
    ・日本食は韓国がルーツ
    ・天皇家は韓国人
    ・日本という国は韓国人が建国した
    など、多くの説が韓国では流布される。日本だけならまだ良いが食も音楽も宗教も言語も古代の技術も何もかもが韓国から生まれて世界に発信されるという韓国起源が未だに生まれ続けている。科学技術が進歩し、地質学や生物学などの研究と証明が進んだ現代において、韓国人がそれらを本気で信じているとは思えないが、そうした教育を受けた韓国人もいるかもしれない。
    そうした事実の作り替えが現代でもなお行われているから、過去の半島の歴史書も疑ってかかるしかない。
    歴史書などはどこの国でも自国を正当化したり、外部(海外)に向けて権威を示す為に作られることが多い。日本でも「日本書紀」は明らかに中国に向けて作られた創作的な内容は含まれる。それが全て事実なら、神がかり的な出来事により日本が出来上がった事になってしまう。こうした歴史書の経緯や存在意義を考えれば、創作的な記述から実際にあった出来事を想像するための歴史であり、そこに歴史研究や解明の面白さがある。科学の進歩や新しい遺跡の発見などが、遡ってそれまでの通説を覆していくのは少し違和感を持っていたジグソーパズルのピースがピッタリハマるような感覚ではないかと思う。
    本書に記載された筆者の考えも一つの考え方であり、事実を同時に遡って見ることはできないから、真実か否かはわからない。だがそうした読み方もあることを受け入れ、自身の考えや認識と照らし合わせて想像して見るのは楽しいであろう。異説を知らなければ視野の狭い考え方に陥ることは避けられない。そのような意味で非常に面白い内容だ。

  • 【目次】(「BOOK」データベースより)
    序章 陛下の「お言葉」ではありますが/第1章 新羅の基礎は倭種が造った/第2章 倭国と新羅は地続きだった/第3章 国民に知らせたくない歴史がある/第4章 卑怯者を祀るOINK/第5章 「類似神話」論が秘める大虚構/第6章 「倭王の出自は半島」と思っている方々へ/終章 皇国史観排除で歪められたもの

  • 〜P118
    十二分にあり得る話だが、表現が偏っていて、気分悪くなる。

  • 韓国人が書いた本

    韓国の儒教汚染

    韓国起源論

    まじで死んで欲しい韓国

  • こんな視点もあるのか。何事も原典にあたってみないとね。

  • かつて、朝鮮半島の南の方も倭の領域であり、倭の出自は中国南部という主張の本。自分には真偽を確かめるすべはないが、この本を読んでると、つくづく朝鮮半島はやるせない地域だと思ってしまう。

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著者プロフィール

1949年、東京生まれ。評論家。慶應義塾大学法学部を卒業後、時事通信社入社。政治部記者、ソウル特派員、宇都宮支局長、「時事解説」編集長を歴任。2009年に定年退社し、評論活動に入る。

「2020年 『反日種族の常識』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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