編集者の仕事―本の魂は細部に宿る (新潮新書)

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著者 : 柴田光滋
  • 新潮社 (2010年6月1日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (206ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784106103711

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編集者の仕事―本の魂は細部に宿る (新潮新書)の感想・レビュー・書評

  • 光文社のリストラ現場を生々しくカミングアウトした、たぬきちさん効果もあって、悲壮感の漂う編集者という職業。

    まぁ、大手とその他ではそもそもの従事する仕事の中身や待遇からしてまったく異なる世界なのだが、時代は個人でも簡単に出版できる電子書籍ブームなんで、「もう編集者っていらなくね?」ムードが漂いつつある今日この頃であります。

    そんな折に読む本書。帯に「電子書籍にはない職人技に迫る」の文字があり、ちょっと泣けた(笑)。

    本来は、本が大好きでたまらなかったり、もしくは編集を仕事に(しようと)しているような人にしか関係なさそうな、編集のイロハ的な内容なのだが、今が旬なテーマへの引っかけ方はなかなか上手にマーケティングしているのかも。

    自分の購入したシチュエーションが神保町の三省堂書店本店というのも効いてて、コーナーに山積み展示されていたのを思わず1冊ピックアップしてしまった。一般の人でもこういうのって買うのかな。


    話は戻って、電子書籍時代になろうとも、本を読みやすくしたりするためにも編集者は必要だとは思うのだけど、きっとプログラムでかなりの部分が自動化されるんだろう。かつてDTP化が進んだときに、写植を筆頭とする職業が破滅に追い込まれたりする反面、編集者の仕事が圧倒的に増えたりしたりしたことは記憶に新しいが、今回もまた、編集者の仕事は増えるのかもしれない。

    繰り返すけど、本書はそういうことを考えさせるような本ではないので悪しからず。

  • 編集者なら読んでおいて損はない。単に自慢話ではなく、印刷や紙、レイアウトなど、汎用的な話が多く、役立つ。

  • 本の各部名称や本作りの流れなどを知らない人でも分かりやすく解説してくれた本なのだが、いかんせん文章の端々から「お前らはこんなこと知らないし、気にしたことないだろ? おれは知ってるぜ?」という上から目線感がにじみ出てくるので、人によってはそこら辺に不快感を抱くかもしれない。また、実際の本作りの流れは著者の経験したものであり、若干古臭いところもあるし、出版社ごとに言葉の使い分けがまったくことなるので、あまり内容をうのみにするのもいかがなものかとは思った。

  • 本の物理的な作りについて本でした。

  • 編集者の仕事、というよりは、本についてのあれこれ、というかんじ。モノとしての本が好きな著者が、本について好きに語る。仕事の片手間で読んだから、時間かかった。こういうゆとりのある(?)本が出てると、それだけでいいなぁと思う。

  • 読みやすい本でした。
    電子書籍で読んだので文字などをについては少しとまどいましたが、わかりやすく解説されています。
    ですが、何故か記憶にあまり残っていない…
    集中力と覚えなきゃという危機感がないからでしょうか。
    読みながら、ここ最近読んだ本は、読んだなという気にはさせられましたが、何も自分の中に残らなかったり、自分で何も考えなかったりすることが多く、最後のページまで目を通したなというすこしの達成感が得られるだけだったなと思いました。
    もう少し真剣に読まなければと考えさせられました。

  • 編集の仕事の面白さ、不思議さがよくわかる一冊。本に対する見方が変わります。

    本を読むとき、その内容ばかりを気にしているような気がするけれど、実はそうではない。内容の良し悪しはもちろん重要だけど、内容を気持ち良く読者に伝えるためにはいろんなことが工夫されている。

    本のサイズ、紙の種類、フォント、文字の大きさ…。とにかくいろんなことが、工夫されている。本を読むとき物理的にいちばんよく見える部分になされている工夫なのに、いちばん見逃されている工夫。

    でもきっとそれは、見逃されてしまうくらいのものがいちばん読者にとって自然で心地よいものだからなのだろう。逆にいろいろ気になってしまうようでは、編集者が正しく仕事ができていないということになるのだろう。

    何より、著者の「本」に対する愛や思い入れが感じられる。手元の本を、編集者の視点で読み返したくなる、本をもっと大切にしたくなる、そんな本でした。

  • なぜコピーした本の活字は読みにくいのか。また電子書籍はよみにくいのか。モノとしての本をさぐることにその答えがあった。今の時代だからこそ読む価値があるのでは。一昔前では単なる雑学本になってしまっていただろう。

    ・一次元の原稿を三次元に、の章全般
    ・校正にお金をかけない(時には全く)出版社が多いのは残念。その通り。

  • ある冊子を作る機会があり、基本的なことを知ろうと思って読みました。

    新書・文庫・単行本など、決まった型があるものだと思い込んでいましたが、そのもの全体として、「本」なのだということがよくわかりました。

    電子ブックが増えていますが、紙媒体がなくならないのは、編集者の魂が宿っているからなのかもしれません。

  • 「金閣寺が地味に見えなければその本当のよさはわからない」らしい。

    こういう本の存在意義がわからんのだがなー。

  • 本の良し悪しは、読まなくても分かる。なぜなら「いい本」には、オビから奥付まで随所に工夫が凝らされているから―。「1頁が存在しないのはなぜか」「目次と索引こそ技量が問われる」「余白の意味」「明朝体の美しさ」「本文紙は白ではない」など、数々の名著を手がけた編集歴四十余年のベテランが、本づくりについて縦横に語る。“電子書籍元年”と言われる今こそ伝えたい、昔ながらの「紙の本」の知られざる魅力。

  • 著者が引用した名言などでは、グッとくるものがありましたが、著者自身の口ぶり?書き方?がどうも生理的に受け付けないものでした。

    装丁(私はこの漢字がいいです)にしても、中身の文字の大きさにしても、自身のやり方が一番だと思っていて、他のはどうかなぁ、編集者として意識が足りないのでは?といういちいちつっかかる上から目線にイライラすることもありました^^;

    また、この本が誰に向けられたか…本文では新書はサラリーマンが電車で片手で読むかもしれないと書かれてましたが出版関連以外のサラリーマンの方はこれ読んでわかるのか疑問に思いました。
    というのも、私にとっては理解するのが難しかったからです。
    編集者として働くというのであれば、勉強も必要になり読むべきかもしれませんが、少し裏側を知ってみたいなという読者にとってはとっつきにくいものと感じました。

    著者の自己満足に尽きる本ですね。

  • 176ページ
     書誌とは、大雑把に言って著作の考証で、改題、すなわち初出を含む作品の来歴の解明、さらには著作一覧や年譜の作成などの作業を含む総称です。
      ◆改題→解題

  • 「本の魂は細部に宿る」の言葉通り、本という「物理的なもの」をどのように作っていくかという一点に絞って紹介している。
    時代が変われば本の作りも変わるのだから、古い本に違和感があったり、新しい本が妙にスカスカに思えるのもすべてこの物理的な特徴に起因する。

  • 本というモノ作りの世界の紹介。
    紙の大きさや種類から、包装の種類や、フォントのサイズ、種類、さらにはページの余白やサブタイトルの大きさ、目次・巻末の作り方まで。
    職人。すごいこの業界なり、筆者なりのこだわりが強く出ている。
    自分も似た立場の者として、同じ用語使ってたり、読者には伝わらないけど持っている美意識みたいなものが通じて、お。と思った。

    だが。わかりにくい。
    作家にとって「第一の読者」であるべき編集者にしては、自己満足の要素が多すぎる。
    あ、その用語よくわからないな、という読者をすっ飛ばして話がどんどん進んでいく。順序もばらばら。
    この伝統・美意識は守るべき、というような意見が多いけど、理由が、なぜなら守ってきたものだから、だけではあまりにも説得力がない。

    出版関係者の人だけに読ませればいいのに。
    「細部」以前に、「幹」の部分に魂があるのが前提。

  • 新書というものは、どうしても実用寄り&ハウツー的指南的なものが多いので、その面白さは知識が得られて面白い、ということが主流かと思うのだが、たまに、知識としてというより、読み物として面白い、そして稀に感動すら覚える、というものに当たることがあります。

    これがその稀な例の一つ。
    とても面白かった!

    平易な言葉でしっかり描写している。
    その事柄を知らない人を相手にしているくどさ・啓蒙くささが感じられない。
    そして対象への愛が感じられる。

    いいものを読みました。

    それにしてもこの最終章、ああ、なんと贅沢な「幻の本」でしょう!

  • [ 内容 ]
    本の良し悪しは、読まなくても分かる。
    なぜなら「いい本」には、オビから奥付まで随所に工夫が凝らされているから―。
    「1頁が存在しないのはなぜか」「目次と索引こそ技量が問われる」「余白の意味」「明朝体の美しさ」「本文紙は白ではない」など、数々の名著を手がけた編集歴四十余年のベテランが、本づくりについて縦横に語る。
    “電子書籍元年”と言われる今こそ伝えたい、昔ながらの「紙の本」の知られざる魅力。

    [ 目次 ]
    1 本とはモノである(作りの良し悪しを見分けよう;一次元の原稿を三次元に)
    2 編集の魂は細部に宿る(すべては判型から出発する;頁はどこから始まるの?;目次と索引は技量が問われる;校正、畏るべし)
    3 活字は今も生きている(グーテンベルクに感謝;明朝体は美しい;欧文書体はファミリーに分かれる;約物と罫線を使いこなせ)
    4 見える装幀・見えない装幀(紙には寸法も色も重さもある;函入りかジャケットか;表紙は最後まで残るもの)
    5 思い出の本から(昭和は文学全集の時代であった;十二冊プラス幻の一冊)

    [ POP ]


    [ おすすめ度 ]

    ☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
    ☆☆☆☆☆☆☆ 文章
    ☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
    ☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
    ☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
    ☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
    共感度(空振り三振・一部・参った!)
    読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ)

    [ 関連図書 ]


    [ 参考となる書評 ]

  • 本のタイトルのみならず、目次や索引が大事だといわれれば、
    素人ながらも、「そういうものなんだろうな」と思う。

    ところが、フォントの書体や大きさなんかも、
    それぞれにこだわりを持つともなれば、感嘆せざるをえない。

    なるほど、「本はモノである」ということなのか。

    ただし、興味がある人でなければ、
    かなり細かい話なので、ためにはならないかもしれない。

  • 「本とはモノである」
    この言葉が印象的だった。

    内容はもちろん重要であるが、内容が良ければ本の形などといった3次元的なものはどうだっていいというわけではない。

    この本はこれからやってくる(既に来ている?)であろう電子書籍時代の中で、本というモノの存在価値を改めて実感させる。

  • 著者が書籍と何より、新潮社を愛しているのが伝わってくる

  • 自分が本に携わる仕事をしているので、当然ながら題材に大きな興味を引かれて読んだ。「本とはモノである――。」という点が冒頭からしっかり強調されている点で良書だと感じて読み進めました。

    本は文字や絵が書かれた紙が束ねられただけものと言えばそうなのだが、それが完成に至るまでに細部でいろいろな要素があって、そのひとつひとつが読者の印象を変えることもあるわけです。この本の中でもグーテンベルグの印刷の話も出てきたりするが、モノとして歴史も長い分、培われてきたものも大きくて、確かに職人芸的な部分も強い。

    もちろん内容が一番大事ではあるのだが、書籍の仕組によって受け手のイメージも変わるし、価格も変わるから届く読者も増減する。忘れがちではあるのだが、細部のこだわりを大事にしていこうという点を再確認することもできた。

    ただ、最終章の「思い出の本から」という章には疑問を感じた。老人の懐古趣味とはこういうことを言うのだと思う。2010年のタイミングでこの本を出版する意味は、帯にもあったとおり電子書籍も意識してのもの。それについて展望を論ずる必要まではないが、最後の章が著者の思い出って・・・。あまりに未来を見てなさすぎでは?

    それまでの内容はすごく興味深かったのに、最後で少々がっかりしました(笑) 編集者の仕事、という点では良書には変わりないんですけどね。

  • 新潮社で40年間編集者として勤務していた著者による本の本。へ〜ほ〜と感心しながら読了。そうか、ゲラっていうのは「ギャリープルーフ(校正刷り)」の略だったのか。

  • 新潮社に40年勤務し書籍編集に携ってきた著者が、編集者の仕事について語った本。
    本はその中身だけでなく、装丁や紙の種類、文字組み、余白のとり方、ノンブルの位置など、本を読みやすくするための様々な工夫の上に成り立っている。
    私も仕事柄、編集の一端は見てきたつもりだけど、初めて知ったことや、改めて認識したこともあり、まるで先生に教えてもらっているような感じで楽しく学ばせてもらった。
    特に、新潮文庫の上がカットされてないのは、子供のころから疑問に思っていたので、謎が解けてすっきり。
    今は電子書籍の仕事にも取り組んでいるけれど、折りに触れてこの本を思い出し、「読みやすく編集する」ことの大切さを忘れないようにしたい。

  • 編集者としての職人魂を感じる。著者が言う「本とはモノである」という定義から、モノ作りに対する意気込み等が良く伝わる本。今後電子かの流れがあるかもしれないが、一つの時代の区切りとして語り継がれるかもしれない。

  • 新潮社で40年にわたり編集に携わった柴田光滋(1944-)による、書籍編集の紹介。

    【構成】
    1 本とはモノである
     作りの良し悪しを見分けよう
     一次元の原稿を三次元に
    2 編集の魂は細部に宿る
     すべては判型から出発する
     頁はどこから始まるの?
     目次と索引は技量が問われる
     校正、畏るべし
    3 活字は今も生きている
     グーテンベルクの感謝
     明朝体は美しい
     欧文書体はファミリーにわかれる
     約物と罫線を使いこなせ
    4 見える装幀・見えない装幀
     紙には寸法も色も重さもある
     函入りかジャケットか
     表紙は最後まで残るもの
    5 思い出の本から
     昭和は文学全集の時代であった
     十二冊プラス幻の一冊

     普段あまり気にすることなく消費をしている本だが、本の設計者である編集者は一体何を目指しているのか?ということを教えてくれる一冊。

     本書は、原稿の編集作業というよりは、原稿をいかに物理的な「本」するのかということに焦点があてられている。判型、段組、フォント、余白、柱、ノンブルと本の内容と読みやすさを考量して最適解を見つけることがいかに難しいか想像に難くない。編集という仕事の奥深さの片鱗を理解できただけでも読んだ価値はあった

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編集者の仕事―本の魂は細部に宿る (新潮新書)の作品紹介

本の良し悪しは、読まなくても分かる。なぜなら「いい本」には、オビから奥付まで随所に工夫が凝らされているから-。「1頁が存在しないのはなぜか」「目次と索引こそ技量が問われる」「余白の意味」「明朝体の美しさ」「本文紙は白ではない」など、数々の名著を手がけた編集歴四十余年のベテランが、本づくりについて縦横に語る。"電子書籍元年"と言われる今こそ伝えたい、昔ながらの「紙の本」の知られざる魅力。

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