国家の命運 (新潮新書)

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  • 新潮社
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  • Amazon.co.jp ・本 (188ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784106103902

感想・レビュー・書評

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  • よくある官僚(特に外交官経験者)の体験紀。
    題は仰々しいが、内容は著者自身が経験した幾つかの交渉の中で感じたコミュニケーション・交渉におけるエッセンスの紹介。
    日経新聞の「私の履歴書」あたりに出てきそうな体裁であった。

  • 元外務省事務次官の著者が語る、外交の現実。特に北朝鮮との交渉の裏側は興味深い内容だった。今後の日本は閉鎖的にならず、海外に対してより通商国家としての位置づけを推進すべき、という指摘は、学者や評論家でなく、実際に国家間の外交にあたった著者の経験を踏まえもので説得力がある。

  • ・外交の現場での、一貫したロジック、一方で場を和ますユーモアの重要性など、交渉に関するスキルを分かりやすく説明。外交のみならず、様々な分野で応用できる要素が多く含まれていると思う。

    ・北朝鮮に関する部分は、特に第一線を張っていた方ならではの、臨場感があり面白かった。

    ・扱うトピックが多岐に渡った分、少し総花的で、表面的な章もあったように感じた。

  • 本人直々にいただいたもの!
    サイン入りww

    藪中さんの、長年にわたって積み重ねてきた
    交渉skillやテク
    そして数々の逸話が
    読みやすく並んでます

    近年の日本外交の裏側がわかる!
    役人のすごさを実感☆

  • 日本の国際貢献の在り方について、光を投げ掛ける書。
    自衛隊派遣でもなくお金だけでもない、世界的にも評価されている日本外交の一側面を、もっと報道してほしいと思いました。

    少子化については、フランスで出生率を2以上に押し上げた政策を挙げながら、外国人労働者受け入れ体制の強化もうたう。うーん?と思わせて、その心は、語学教育などのサポートや安定した地位の確立によって、外国人による社会問題を防ぐことにある。(国内では介護は賄えないとのご意見)

    若者の内向きについては、留学生の少なさを挙げ(が、人口に対する割合は同程度だし、今に始まった話だろうか?)発言の少なさを嘆く(恥の文化もあるが、欧米のように子供の頃からそういう訓練をしない教育の問題でもある)。後押しするしくみの提言がほしい。

    譲れないものを明確にして、省庁の権益を度外視して横断的に政策決定をすること。交渉相手と信頼関係を築くこと。ごまかしのウソをつかず、譲れないことの優先順位を段々に伝え、実現できないことははっきり言うこと。そのための交渉の糊代、国内で受け入れられるかを把握すること。


    115

  • 交渉のポイントは、自分の仕事にもいかせそう。テレビや新聞では報道されない日本が世界に評価されているところがわかって良かった。そう言えば、外務省を『伏魔殿』と言った人の事は最近聞かないな。

  • これまでに著者が携わってきた外交交渉の裏側や交渉術についての記述が面白い。個人的にはサミットの裏側で各国の代表者がどう動いているかの話が特に面白かった。長期的かつ国際的な視点を持って方針を決定することの重要さを感じた。

  • 友人に薦められた一冊。とても興味深かったです。そして、薮中さんの知的な文章が非常に読みやすかったです。学生時代に読んでおくべきだったな…。

    交渉のツボは、自分にもいかせそうだと思いました。
    それにしても、数十年後の日本はどうなっているんだろう…。。
    若者がもっと国外に出るべきって言うのがグサッと来ました。

  • さくっと読めて、かつ内容がおもしろい。
    筆者の具体的な経験に基づいていて、
    交渉の場の雰囲気というのが伝わってくる。

    交渉においては、原則に依拠したロジックが大事というのは
    『ハーバード流交渉術』にも書いてあったことで、
    すなわちそれがグローバルスタンダードなんだろうな。

    あと北朝鮮がなぜ手ごわいかっていう章は読み物としてふつうに面白かった。

  • その道のプロなのに、総花式に日本を上からしか言わないから薄っぺらかった。
    立場があるから言えないことが多いのは理解できる。
    だから、こんな新書を書く立場にないのだと思う。

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著者プロフィール

2021年7月現在
立命館大学客員教授、大阪大学大学院国際公共政策研究科(OSIPP)特任教授、グローバル寺子屋・薮中塾主宰。

「2021年 『外交交渉四〇年 薮中三十二回顧録』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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