さらば脳ブーム (新潮新書)

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著者 : 川島隆太
  • 新潮社 (2010年11月発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (191ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784106103964

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さらば脳ブーム (新潮新書)の感想・レビュー・書評

  • ニンテンドー3DS「鬼トレ」を日常的に行っているので購入。ちなみにこの本はそれ以前に書かれたもの。
    脳トレがどのような過程で効果があることが分かったのか、一時期流行った脳トレブームに関して作者の身の回りで起こった変化が本音で綴られている。
    老人ホームにて行われた計算の実験の様子を読むと確実に脳を健康にする効果があるものだと実感し、自分も日頃から脳のトレーニングをして物事を効率的に進めたりなどできればと思った。
    読み物としても面白い本です

  • 右脳・左脳、男脳・女脳、Aha体験、脳トレ、、、どれも同列で認識していました。

    この本では、まっとうな科学者である川島教授が脳トレにどうかかわってどうなって、どうすべきかを提案されています。

    本書では、栄養研究所のホームページからの引用として

    1. 具体的な研究に基づいているか
    2. 研究対象はヒトか
    3. 学会発表だけでなく論文になっているか
    4. 精度の高い研究デザインか
    5. 複数の研究で支持されているか

    のランクで情報の信頼性について判定するようにとアドバイスしています。
    残念ながら(出版して5年以上経つので)栄養研究所のホームページは見つからなかったのですが、

    http://www.t3.rim.or.jp/~pxcqahid/newpage6.htm
    ↑ここを一読されればと思います。

    脳トレは科学的根拠をもって(一過性のブームでなく)認知症をはじめ様々な効果があるとのことでした。

  •  あの脳トレの川島博士が研究と騒動を振り返る。

     一見頭を使ってるようなゲームでも実は頭の体操になっておらず(前頭葉の活性化が見られない)、単純な計算などの方が効果がある。ということで認知症の学習療法や脳トレが生まれていく。
     産学連携の難しさなど言いたいことは分かるのだが、ちょっと脇が甘いというか、自分の言葉が一人歩きしてしまうことに対して隙がありすぎたようにも思える。脳トレが売れすぎてしまったことが不幸だった。
     この本を読んで一番気になったのが、脳の活性化の起こる基準が複雑すぎて全くよく分からんということ。例えば包丁を使う時は活性化するがピューラーでは活性化しないとか。どういう刺激ならの部分が見えてなさすぎる印象を持った。
     ちなみにTVゲームもそのゲームに慣れてしまうまでは脳が活性化するそうなので、絶えず新しいゲームをやり続けるのもいいみたいです。
     

  • 脳トレに対する批判への反論

  • 「脳トレ」の川島隆太教授の本。著者の脳科学にかける情熱と実績、科学者としての矜持を感じます。脳の活性化には朝ごはんをしっかり食べ読み書き計算で頭を使う、認知症の予防と改善には学習療法というのが自分と親、家族に活かせる教訓です。でも著者の研究成果への反論の反論がちょっとなー。

  • 学問と社会の接合点という問題に興味を持っていたので、こんなことが起こるんだな~と業界のいろいろを知れたところがよかった。
    企業側のがめつさみたいなものも感じたが、研究者の側ももちろんお金がなくてはやっていけない。
    研究者の姿勢みたいなものに著者が不満を抱いていたからこそ出版したのだろうけど、個人的な愚痴という印象が拭いきれない。
    自分に対する批判への言い分がその都度書かれていたのは、正直もういいよと思った。そこを聞きたいわけではない。
    自分が正しい研究者であると主張せざるを得ないほどのひどく大きなブームだったんだろうな。

  • 基礎科学者の社会活動が予想外の大成功を収めた時、何が起こるのかを知るモデルケース。

    学問の世界(それに通じる学校も)は特別で神聖、卑野な俗世間とは距離を置くべし、ですかね。

  • いわゆる”脳トレ”で有名になった川島教授が自分のこれまでの研究歴を記した一冊。というより、自分を批判する人々への反論、正当化と愚痴・悪口の一冊といった方が良さそう。その批判などはそのとおりだと思うし、有名になることでいろいろ嫌なことがあったんだな、とは思うけど、ここまでズケズケと本名を出して人の悪口を言うのは少し大人気ない気もする。随所に出てくる大学や学者の世界の裏側とか、大学で研究するということに対する信念などは面白く、有意義な内容。正直、この人が本書で書かれているような批判を受けていたこと自体を知らなかった。良きにつけ悪しきにつけ、本人が気にしているほどには世間は関心持っていないということか。

  •  脳トレDSのソフトを開発した川島さん自身の著書である。どのように批判され、どのような科学的根拠があったのか、さらに一般の脳科学者と自称する人々などいろいろと面白いことが書いてある。大学生が読むよりも、博士課程の院生や教員が読んで面白い本である。

  • 「さらば脳ブーム」
    任天堂から発売された脳トレゲームは日本だけではなく欧州や米国でも大ヒット。結果、そのゲームを監修した川島教授は「脳トレの川島教授」として世界中を一人歩きしていった。そして遂に研究者達からの批判が川島教授の下にやってくる。脳ブームの渦中にいた川島教授のホンネは如何に?


    私は任天堂の脳トレゲームはやったことがあるような無いようなそんな状態です。しかし、当時の脳ブームは凄まじいものがあったなぁ・・・とは記憶しています。そんな脳ブームの渦中にいた川島教授は何を思っていたのだろうか?とふと思い、本日図書館から借りてきた次第です。


    読んだ感想としては「川島教授の考えが明瞭に書かれている」と感じました。本人が書いているわけなので当然と言えば当然です。しかし、実際は専門家が自分の専門領域を書いていても、表題と全く関係ないことを書いていたり、本人の意見がさほど無くこれは専門書よりも一般書では?と思えるものもかなりあると思います。


    それらと比べると川島教授は例えば以下のことにしっかり触れてくれています。


    1.何故任天堂のゲームソフトの監修に参加することになったのか
    2.ゲームソフトで証明出来た脳トレーニングの効果
    3.思いもよらない科学者からの批判
    etc


    実際この他のことにも川島教授はしっかり触れて、はっきりと意見を述べています。特に科学者からの思いもよらない批判に関しては、私は川島教授を支持したいと思います。


    基礎研究とエンターテインメントを混在して批判する科学者(これは海外でも日本でも関係ない。意味の無い批判者は常に生じると改めて痛感)に川島教授はとても苦労されたことが読むと伝わってきます。特に「週刊朝日」からの批判には、「不健全な批判の為の批判には反吐が出る」とはっきり言っていますから、よほどのことだったんだと思います。


    また、川島教授は自分の失敗についてもはっきり言及しています。ゲームソフトという産業に研究者(監修)として関わるという難しい仕事を経験したからこそ振り返れる失敗点ではないかと思います。


    ちなみに、一部の科学者から挙がった批判に対して、川島教授はしっかり研究の成果で立ち向かいました。そもそも川島教授が関わったこのゲームソフトの効果に関しては世界中の多くの科学者も賛同していたので、不健全な批判などには気を回す必要も無かったかも知れませんが、川島教授のいち科学者として研究で対応した姿にはとてもしびれました。


    最後にP183に関して。そうです、あの人はジャーナリストか芸脳人ですw。研究活動が本業じゃないと、科学者では無いですよね。

  • ヤマハ発動機と産学連携のところが面白かったです。

  • 脳ブームを作った著者が基礎科学と産学連携の難しさが語られている。権威ある科学雑誌に掲載されている内容を一般書籍で批判することの無意味さ、マスメディアが作り上げる間違った科学情報、それを推進する「芸脳人」たちについての怒りがすごく伝わってくる。学問の発展により得られた知見を一般の人たちにいかに有益な形で還元するかが、産学連携の趣旨である。科学と社会の間に存在する深い溝にしっかりとした道を作り上げていくためにはどのようにすればいいのかを考える上で、この本は非常に考えされられる内容となっている。

  •  著者は脳トレの教授。脳トレ批判に反論という触れ込みだが,愚痴ってるだけって感じ。語り口も上品でない。研究しっかりやってるというが節操がない。アマゾンのレビューは褒めすぎ。
     モギケンを「芸脳人」の代表格として名指しでダメ出ししてる。でも,森永と一緒に「ホットケーキ作りは脳にいい」とかヤマハと一緒に「バイクの運転は脳にいい」とかやってる川島教授もなんだかな。

  • 脳トレブームについて、本人が一番否定しているのが面白い。科学雑誌に取り上げられる論文並みに厳密にやろうとしているし、企業との連携の難しさもそこにはしっかり示されている。そして背中から撃つ身内についても。
    茂木健一郎を「脳芸人」として嫌っているのは結構楽しい。

  • DS脳トレで有名になった川島教授の本。
    「愚痴です」と冒頭に書いてあるように、確かに愚痴だなあ、と思いながらもすらすらと読み進める事が出来た。
    何かが得られる本ではないけど、川島氏の社会への関わり方の姿勢には共感できたので★3つ。

  • 「脳トレ」であまりにも有名な川島教授の本。タイトルには脳科学ブームの皮肉の込めてか『さらば脳科学』となっている。内容としては学術界からの批判に対する反証、基礎科学研究者がいかに社会に接し、貢献することが難しいかが書かれている。特に産学連携について書かれた箇所については理系などその道の人は一度見てみてもいいと思う。読み書き計算という単純作業がいかに人の生活を豊かにするかはこの本に所狭しと書かれているので気になる人はぜひ。電車の中で30分もあれば読める、そんなお手軽な本。

  • 料理をすると脳が活性化する。
    バランスのとれた朝ごはんは成功の下地になり、人生の豊かさを後押しする。
    バイクは「安全を支える仕組みが加速するクルマ」とは真逆だけど、だから脳に効く。
    単純だけど、こういう真理を科学で明らかにするのはすごく意義があると思った。

    任天堂にとっては「ユーザー拡大の種」に脳トレを選んだが、川島さんにとっては「学習療法の証明」と思って産学連携を選んだわけだ。
    こういう、関わった別の立場の人の内心がわかると面白い。
    「全然売れなければこういう批判は出なかっただろう」というのはなるほどと思った。
    あとは「よくできたゲームでは脳は活性化しない」話は面白かった。
    引っかかる部分があるほうが、脳には効くのだ。
    なんというか、科学的な意味だけではなくて、深い言葉だな。
    「脳トレ」はゲームとしての評価は高くないと思うけど、それはこの観点からすれば極めて正しいやり方なわけだ。

    たとえば自分が過去夢中になったゲームというのは果たして脳の活性という意味ではどういう位置づけなのかと考えてみるとなかなか面白い。

    乗り越えられない困難は人を打ちのめしてしまうかもしれないが、乗り越えられるちょうどよいレベルだと、その中にいるときの経験が人生の充実感そのものなんじゃないかと思った。
    そのハードルが低すぎてもなかなか充実感は得られない。
    仕事論とかをいろいろ照合するとそんなところではないのだろうか。

    じゃあ脳を活性化しないけどやたら面白いゲーム経験はなんなのか?
    これは答えは個人差なのではないかと思う。
    思い入れ、とか、競争心、とか、そういう思念のところが関わるんじゃないかな…とふと思った。
    自分の卒論を思い出した。

  • 今や誰でも知っていると言っても過言でない、川島教授。見かけはまじめな先生ですが、この本を読むと、ご本人のファイティングスピリットがよくわかる、面白い一冊。ゲームのロイヤリティを大学に全額入れるなど、これだけのブームを作った(作られた)人としては、非常に潔い姿勢に感動する。
    ブームも去ったみたいだので、「脳トレ」またやってみようかな~と思った。

  • 脳トレブームが始まってからずっと胡散臭さを感じていた中で、ブームの張本人が書いた本に出会ったのでつい手をのばしました。 
    なかなか面白かったです。本人もノリノリではなく違和感を感じていたのでしょう。同じような感覚を持っている方は是非読んでみてください。

    でも川島教授、まだテレビ出てるんだよなぁ

  • ・特に私の信頼感が上がったのは、社員の方々から「子ども達がさまざまな知識や技術を学ぶのはあくまでも学校という場である。公文式は、子ども達が学校での学習をより容易にこなせるようにするための道具作りの場でしかない」という言葉を聞いたからであった。乳児の早期教育をする団体や、受験の技術を詰め込む「塾」と一緒に産学連携の仕事をするのは、とても抵抗があるが、自分たちの足元をそう社員たちが分析できているなら、とりあえずはお付き合いしても安心だと感じた。
    ・現在では、この会社は学者以上に保守的で慎重すぎるくらい慎重、真面目すぎるくらい真面目な組織だと感じている。我々を食い物にして金儲けをするどころか、我々が多少無理をして背中を押してあげても、お金儲けのチャンスにうかつに食いついたりしない。民間企業としてはもう少しやわらかくても良いかなと思うこともあるが、子どもの教育という、もっとも大切なことにかかわる企業としてはそれくらいでちょうど良いのかなと、ある意味感心したりしている。
    ・公文式というと(中略)実は世界でも稀なくらいの数の発達障害児の教育を行っている。

  • 蛇足だらけであまり得るものは無かった。

  • 「脳トレ」で有名になった川島教授の本。

    学者とも思えないほど率直でシニカルで冗談(?)を交えた語り口は、決して象牙の塔に篭る人ではない。

    単純にエッセイ、読み物としても面白く、科学者の生活を少し垣間見たような気がした。

  • いやーなんて言うか笑った。
    率直過ぎて笑った。
    戦える学者ってのはすごいね。




    あとね、ウチの親父出てくるんだよね。(苦笑

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さらば脳ブーム (新潮新書)の作品紹介

世界的に大ヒットしたゲームのアイコンとなったことで、「脳トレの川島教授」は一人歩きを始めた。日本の街中に顔があふれただけでなく、スペインの地下鉄のポスターや、イタリアのテレビCMにまで登場。そのうえ研究者たちからは「科学的じゃない」との批判が始まり、果ては税務調査までやってくる始末…。「基礎科学研究の社会還元」とは何か。「脳ブーム」の功罪とは。渦中にいた当事者が初めて沈黙を破った手記。

さらば脳ブーム (新潮新書)のKindle版

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