電通とリクルート (新潮新書)

  • 595人登録
  • 3.19評価
    • (20)
    • (64)
    • (66)
    • (39)
    • (13)
  • 89レビュー
著者 : 山本直人
  • 新潮社 (2010年12月1日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (223ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784106103988

電通とリクルート (新潮新書)の感想・レビュー・書評

並び替え:

表示形式:

表示件数:

  • タイトルだけで惹かれて読んだと言っても過言ではない。newspicksで両社の特集が組まれておりホットな企業。

    「まとめ」
    電通とリクルートという日本のメディアを支える2社の変遷を戦後日本社会の変遷とともにまとめている。広告は辞書の書き換えが役割で、情報誌は情報の整理が仕事であるという対比構造。その違いを発散型と収束型、農耕的と狩猟的、元栓と毛細管…、元博報堂ということもあり比喩など表現が豊かで両社のビジネスモデルの違いがイメージしやすかった。

    また、広告の果たす役割が日本経済の発展及びメディアやIT環境の変化により変わってきており特に近年は大多数の人は検索により表示された情報が事実であると思い込み、「情報ありがとうございます」と動き出す。これは確かに人を動かす事にはなっているものの、本質である”本当に効果のある狙った人を動かす”事にはなっていないことを痛感した。

    「感想」
    タイトルがミスリードを生みがちだが、内容は日本の消費社会とメディアやその広告との関係について広く書かれた本である。広告業界に関わらず企業が自らの顧客に対して何をどのように伝えなければならないか考える意味で広く対象がいる印象。

    世間では「電通が世の中を動かしている」などと影の役人的なイメージが付きまとっている。実際、メディアの”元栓”を握っていることによりメディアへの関与は想像でき、多少は否定できない部分もあるのだろう。一方で世の中を改めてみると現代の情報蒐集の主な手段は”ググる”ことである。ここで怖いのは、従来のメディアと違い自分で情報を選んだ”気になっている”点である。

    「学び」
    ・1消費者としては、自分で”聖書”を持ち続ける必要性を感じた。
    これほど情報量が多い世の中、何となくググって出てきた情報で知った気になっていないか、自分がなぜその情報を欲しかったのか、自分はその情報で何をしたいのか見つめ直すこと必要性のことである。

    ・逆にリクルートとしては、ただ整理するだけではなくより積極的に消費者に訴えかけ、良い消費者たりうるようにしていく必要があるのではないか。
    (いっそリクルートが学校とか開いたら面白いのに笑)

  • 持てる者の幸福論、のところがよかった。自分も、経済成長なんていらないと思っていたけど、経済成長がなければ、年金制度は成り立たなくなってしまい、自分たちが受給者になったときには、何ももらえなくなってしまうだろうし、1つの視点からだけで語るのは危険なことだなぁと思った。

  • 広告と人材育成のキャリアを持つ著者の、職業人としての独白が根底にある。広告、情報ビジネスを厳しくみるなか、前向きであるためには受け手に負担をかけず、嘘がないコミュニケーションが望ましいとのスタンスである。
    2社のスタンスの定義づけが示唆に富む。両社の関係性や、他のプレイヤーとの競争、新しいビジネスとの関わりなど、今後の動きを見るうえでもものさしになる。

  • 消費社会とマスメディア・広告との関係について書かれた本。
    発散志向広告の電通と収束志向広告のリクルートを取り上げ、その変遷と役割の変化が展開される。
    なかなか面白く読めたが、論旨が良くわからない部分があった。

  • 二社の比較論かと思ったら、ものすごく深い本だった。また読みたいと思わされた。

  • モノを買うときに、自分への納得感が必要。広告が動機付けをするなどで、買う理由を与える。ネットで比較して賢い買い物してるなあと納得してみたり、ご褒美という名で買ってみたり、ネットで比較できることで、自分に合うものだけを選択できるようになった。
    これが広告の目的。

    広告で方向付けをして、価値観を変えていくことは面白いかも。ただ、広告で特定の商品を押し付けると言うのは個人的には嫌。ま、最後に書いてあるけど、地図と聖書があって、広告は地図。利用するためのもの。悩んだ時の決め手は、聖書など、読むもの。

    とはいえ、お客様と一緒に作っていくというシステムエンジニアという仕事は、性にあっていると言えるなあとしみじみ。

    幸福論について。モノの豊かさ、ココロの豊かさ。他人から離れれば傷つかないが、幸せになれない。
    幸福の要素として、健康、家族関係、家計が挙げられる。

    また、上位業種とは、食品、化粧品、交通・レジャー、飲料、通信、流通、医療品。広告マンは営業かと言われれば、一から新規開拓しないから、営業とはいわないとな。

  •  情報産業の巨人である二つの企業の内実やビジネスモデルをわかりやすく紹介してくれると期待して本書を手にとってみたが、期待はずれだった。
     わかりにくく、読みにくく、興味をひかない内容はちょっとがっかり。

  • 戦後の日本の広告を牽引してきた電通とリクルートをあげ、それぞれの特質(共通点と違う点)に注目しつつ、戦後の人々の「消費のあり方」がどう変わっていったかを分析した本。

    主張したい点はわかりやすかったのですが、若干議論が発散する点もちらほら。
    しかし、全体としてはうまく整理されていて、広告や消費について勉強になりました。また、広告の未来を考える際のヒントにもなりました。

    著者は博報堂の方で、広告に対する熱い想いが随所に感じられて、それがよかったです。

  • 昔、博報堂にいた人が書いた本。前書きに書かれているとおり、広告のことやタイトル2社のこと、というよりは人々の欲望の作られ方、のような内容。全体的に過去の振り返りが主。これからのことについてはほとんど書かれていないが、今起こっていることも、しょせん、過去の繰り返しであることが、逆に良くわかる。
    電通については良くわからないが、リクルートは知人が入社してたことがある。そこから聞く話と比べたら、本書に書かれている内容は掘り下げ方が少ないように思った。
    広告会社でメディアについて研究していた人が書いただけあって、読み易いし、内容は新書というフォーマットにマッチしている。ターゲットは40代?同世代、同時代体験を期待するような昔話が多い。

  • 広告企業の二社にスポットライトを当てて戦後からの広告業を追った本書は、タイトルから発せられる下世話な空気とは異なり真面目に書かれた内容であった。時代によって広告が変わり、企業もそれに対応していっており、中々興味深い。しかし内容が多岐に渡り、また詳細な考察ではなく、著者の感じた感覚で語られるために消化不良を起こしてしまっている。

全89件中 1 - 10件を表示

山本直人の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
ウォルター・アイ...
伊賀 泰代
村上 春樹
デール カーネギ...
ジェームス W....
有効な右矢印 無効な右矢印

電通とリクルート (新潮新書)を本棚に「読み終わった」で登録しているひと

電通とリクルート (新潮新書)の作品紹介

情報産業の双頭が、押し寄せる情報の海に翻弄されている。マス・メディアを通じた広告であらゆる商品を売ってきた電通と、就職や住宅購入等、「人生の節目」をビジネスにしたリクルート。モノが飽和したにもかかわらず、「憧れの生活」が絵空事になってしまったこの国で、我々の欲望はどこへ向かうのか?彼らはその欲望の創出にどうかかわろうとしているのか?消費社会の光と影を露わにする、知的興奮に満ちた一冊。

電通とリクルート (新潮新書)のKindle版

ツイートする