電通とリクルート (新潮新書 398)

著者 :
  • 新潮社
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  • Amazon.co.jp ・本 (223ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784106103988

感想・レビュー・書評

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  • 広告と人材育成のキャリアを持つ著者の、職業人としての独白が根底にある。広告、情報ビジネスを厳しくみるなか、前向きであるためには受け手に負担をかけず、嘘がないコミュニケーションが望ましいとのスタンスである。
    2社のスタンスの定義づけが示唆に富む。両社の関係性や、他のプレイヤーとの競争、新しいビジネスとの関わりなど、今後の動きを見るうえでもものさしになる。

  • 消費社会とマスメディア・広告との関係について書かれた本。
    発散志向広告の電通と収束志向広告のリクルートを取り上げ、その変遷と役割の変化が展開される。
    なかなか面白く読めたが、論旨が良くわからない部分があった。

  • 二社の比較論かと思ったら、ものすごく深い本だった。また読みたいと思わされた。

  • モノを買うときに、自分への納得感が必要。広告が動機付けをするなどで、買う理由を与える。ネットで比較して賢い買い物してるなあと納得してみたり、ご褒美という名で買ってみたり、ネットで比較できることで、自分に合うものだけを選択できるようになった。
    これが広告の目的。

    広告で方向付けをして、価値観を変えていくことは面白いかも。ただ、広告で特定の商品を押し付けると言うのは個人的には嫌。ま、最後に書いてあるけど、地図と聖書があって、広告は地図。利用するためのもの。悩んだ時の決め手は、聖書など、読むもの。

    とはいえ、お客様と一緒に作っていくというシステムエンジニアという仕事は、性にあっていると言えるなあとしみじみ。

    幸福論について。モノの豊かさ、ココロの豊かさ。他人から離れれば傷つかないが、幸せになれない。
    幸福の要素として、健康、家族関係、家計が挙げられる。

    また、上位業種とは、食品、化粧品、交通・レジャー、飲料、通信、流通、医療品。広告マンは営業かと言われれば、一から新規開拓しないから、営業とはいわないとな。

  •  情報産業の巨人である二つの企業の内実やビジネスモデルをわかりやすく紹介してくれると期待して本書を手にとってみたが、期待はずれだった。
     わかりにくく、読みにくく、興味をひかない内容はちょっとがっかり。

  • 戦後の日本の広告を牽引してきた電通とリクルートをあげ、それぞれの特質(共通点と違う点)に注目しつつ、戦後の人々の「消費のあり方」がどう変わっていったかを分析した本。

    主張したい点はわかりやすかったのですが、若干議論が発散する点もちらほら。
    しかし、全体としてはうまく整理されていて、広告や消費について勉強になりました。また、広告の未来を考える際のヒントにもなりました。

    著者は博報堂の方で、広告に対する熱い想いが随所に感じられて、それがよかったです。

  • 昔、博報堂にいた人が書いた本。前書きに書かれているとおり、広告のことやタイトル2社のこと、というよりは人々の欲望の作られ方、のような内容。全体的に過去の振り返りが主。これからのことについてはほとんど書かれていないが、今起こっていることも、しょせん、過去の繰り返しであることが、逆に良くわかる。
    電通については良くわからないが、リクルートは知人が入社してたことがある。そこから聞く話と比べたら、本書に書かれている内容は掘り下げ方が少ないように思った。
    広告会社でメディアについて研究していた人が書いただけあって、読み易いし、内容は新書というフォーマットにマッチしている。ターゲットは40代?同世代、同時代体験を期待するような昔話が多い。

  • 広告企業の二社にスポットライトを当てて戦後からの広告業を追った本書は、タイトルから発せられる下世話な空気とは異なり真面目に書かれた内容であった。時代によって広告が変わり、企業もそれに対応していっており、中々興味深い。しかし内容が多岐に渡り、また詳細な考察ではなく、著者の感じた感覚で語られるために消化不良を起こしてしまっている。

  • 電通とリクルート、この2者が作り出した「人々にとっての価値」の対比が面白い。今後どうなるのだろうか。

  • 電通とリクルートの事業沿革とその歴史的背景を振り返ることで、人々の広告に対する反応や情報の求め方などを明らかにしようとした一冊。
    筆者は元博報堂の社員。特徴は上記の二社よりも、消費者側の動向にスポットを当てている広告論だという点であり、企業内部や業界動向の話を期待していた自分にとっては肩透かしだった。
    電通を「発散志向広告」リクルートを「収束志向広告」とカテゴライズし、それぞれが補完的に人々の欲求に答えてきたという観点は興味深かったが、肝心なその後の展望に関する記述が解りにくかった。

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著者プロフィール

山本 直人(ヤマモト ナオト)
コンサルタント/青山学院大学経営学部講師
1986年慶應義塾大学法学部政治学科卒業。同年博報堂入社。コピーライター、主席研究員、ブランドコンサルタント、人事局ディレクターを経て2004年9月独立。多くの企業にてマーケティング、ブランディング、および人材育成トレーニングをおこなう。2006年より青山学院大学経営学部マーケティング学科非常勤講師としてキャリア開発、マーケティング、メディア等を担当。著書に『グッドキャリア』『マーケティング企画技術』(以上、東洋経済新報社)、『50歳の衝撃』(日経BP)、『世代論のワナ』(新潮社)他多数。

「2021年 『数学的に話す技術・書く技術』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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