- Amazon.co.jp ・本 (207ページ)
- / ISBN・EAN: 9784106104381
感想・レビュー・書評
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「日本人にしかわからない何か」を著者は「ねじれ」という言葉を使って、日本の歴史、成り立ちが書かれている本。この手の本はあまり好きではなかったのですが、著者が出演したラジオ番組を偶然聴き、興味を持ちました。
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著者のことはよく知らなかったが、本書に書かれた内容や主張はスルッと腹落ちできる。
確かに日本のあり方や日本人の心持ちは「ねじれている」かもしれない。
共同体の中で説明不要かつ言語化不要な共通認識を対外的に説明しようとしたときの違和感は、自分でも経験がある。 -
自分の国、日本の見方が変わりました。父が太平洋戦争のことを話したがらないこと、私が話しを遇えて聞かなくても良いことが分かり、心のつかえが取れました。
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二度目の読了。
「2月11日がなぜ休みなのか、すらすら説明できたらその人は日本人ではないはず」という不思議な現実。たしかにそのとおりです。
なぜ建国記念日、ではなく記念「の」日、なのか。
「暦が変わる」とはどういうことなのか、そのとき生きていた当時の日本人の間には、どんな空気が流れていたのか。
身近な場所での空気を読める人であれば、きっと、この本をよみながら、当時の空気を感じることができることと思います。
ちょっとしたことで、みんなが一斉に同じ方向を向く不思議さ。そして、「指導者」という人がどこにいるのか全くわからない不気味さ。日本の特殊さが、身に沁みてきます。それは決して、「クール」のヒトコトで称賛されてばかりではないレベルで、よその国とは違った面なのでしょう。
大事なことほど、当然なことほど、はっきり書かずに、きちんと説明せずに済ませようとする姿勢。
それを「ねじって」とわかりやすく表現するのが、堀井さんのすごいところです。
「グローバル」に生きるひとにこそ、手にとってほしい本です。 -
一体何がねじれているのかと思ったら、内向きの以心伝心な世界をひたすら守ろうとする頑なさと、それでは世界で通用しないことに観念して表向きだけ嘘で取り繕う様を表現したものだった。特に東アジアにからむ世界情勢や歴史の見立ては妙に説得力がある。それが正しいのかどうかは自分には判断できないけれども。
本書は「○○論」というようなものではなく、ちょっと長めのコラムなのだから、そういう視点で読めば楽しめると思う。論拠を求めるのは筋違い。 -
なるほど、そんな考え方もあるね。
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読んでいると「日本辺境論」の内容が思い出され、いろいろと納得させられる気分になった。仏教や神道の話は、自分の中でもやもやとしていたものを言語化してくれた感じもあってすっきりとした。
自分自身、外国人と話す度に感じていた感覚、これがまさに著者が言うところの「ねじれ」だという気がした。日本という国の特徴を自分自身も持っていたのだなという思い。 -
TBSのラジオ番組「小島慶子のキラ☆キラ」の火曜日のパートナー、堀井のおっちゃん。
落語が好きでディズニーランドも好きな京都の人。
というイメージ、最初から好感しかありません。
物々しい見た目のわりに気の抜けた文章でほっとしました。
ラジオで喋ってるまんまだな!
この独特の喋り口調に、慣れてない人にはきっと読みにくかろう。
今まで自覚はしないままなんとなく不自然さや無理さを感じていたことに「それってこういうことだからじゃないの」と答えをもらったような内容でした。
すでに知ってる人にとっては「それが今さらなんなの」というようなことかもしれないし、これだけが唯一絶対の答えだとも思わないけれど。
抽象的だけどたぶんまだ理解しきってないので、今言えるのはこれぐらい。 -
名コラムニストの堀井さんが書いた日本論。
「若者殺しの時代」「いつも大変な時代」が面白かったので、著者買いしてみた。
期待裏切らず、建国神話、天皇制、神道等々、ちょっと語るにはヤバそうな問題を、東アジアの文化性、中国との関係性から「ねじれがあった方が安定する」日本について語ってみせる。
面白い!