法然親鸞一遍 (新潮新書)

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著者 : 釈徹宗
  • 新潮社 (2011年10月1日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (189ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784106104398

法然親鸞一遍 (新潮新書)の感想・レビュー・書評

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  • 日本の浄土教の思想的な特徴を概説する。特に法然の革新性を強調している。日本の仏教が概ね、明確な座標軸をもたずバランスを重視する「中空構造」であるのに対して、法然は最も重要な要素を選択し絞り込む「中軸構造」の仏教をはじめたとする。その思想を受け継いだ親鸞は、「ダメな自分」の自覚をもとに、無量寿教などの教典において、回向する、願うなどの主語をことごとく「私」から「阿弥陀仏」に読み替えることで、法然の思想を実存的に深めていったとする。そして同じく法然の思想を受け継いだ一遍は、念仏に土着のカミや密教、禅などあらゆる要素を飲み込ませ、すべてを吸収すると共にすべてを捨てる、「中空構造」的な念仏宗をつくりあげたとする。

  • 比較という手法で、より各人の思考や社会的影響に肉薄した本。学術的なのに分かりやすい画期的な本。
    筆者は個人的には親鸞に一番共感しているように思われるが、描き方が極めて各人に対して公平で公正である。

  • まず、いろんな情報が盛り込まれ、うまくまとめられていて、勉強になると思います。仏教は、惑業苦を戒定慧へ転換する(37)とか。教学としては、親鸞による経典の独創的な読み替えの問題とか。そのう上でのことですが・・・・。

    福井文雅のいう比較思想の方法として、①比較対象の歴史的関係があるものと②ないものという区別を日本の学者は意識しないということをいう。しかし、そういながらも、それらを併用している著者は、はたしてきちんと区別できているのかどうか。それは、あまりうまくいっていないように思う。所詮、方法的に正確性など期待されない新書である。変に学問的に基礎づけようとすると、逆にあらがでる。そのいい例である。

    また類型概念をいたずらに増やしていくのもいただけない。序盤で、悟り型(仏教)、救い型(キリスト教)、つながり型(神道)の三概念を出したかと思うと、ただちユング研究の河合隼雄の中軸/中空の類別を引用(66)したりと。後者は法然の箇所で出てくる。

    方法のブレないし併用は議論を複雑にする。よほど神経を使ってやらないと混乱することになる。結局は最後のところで中軸/中空を出すのだから、方法は河合のもの1つに見定めて、それを序文できっちり書くようにすべきである。

    教行信証の略称がダメな理由がいまいち説得的ではない(80)。信を強調したのは後の覚如だとか、親鸞は行=信と考えたとかいっているけど。

    突然、親鸞とキルケゴールの比較とか始めなくていいよ(162)。

    メモ
    戒-定-慧
    教-行-証
    至心に廻向したまへり

  • 僕は勉強になりました。法然の偉大さがわかりました。ある意味アナーキーですね。一遍はパンクだし。

  • NHK 100de名著で放送された歎異書が面白くて、釈撤宗の本を探して読みました。
    歎異書は親鸞のみでしたが、本書で、法然と一遍についても学べて、また違う観点でも勉強になりました。特に、一遍の全てを捨てて、自由な感じが、悟ってるな〜、という感じでした。めっちゃ素人感想です。
    個人的には、この三者の中で、親鸞が一番共感できる面白い。いつまで経っても悟れない自分がいることを認識した上で、それでも救われる、それだからこそ救われる、と悟ったようで、でもそんな悟った自分は怠慢で悟ってなどいなく、みたいに永遠続くのが、なんとも哲学者らしい。

    内容はもっと仏教の解釈やら宗教比較をして、しっかりした考察も述べられているのですが、正直あんまり頭に入ってないです。
    何回か読まないとわからないですね。

    カラスの子の歌に日本の美学が詰まっている、という考察は素敵でした。
    無条件に帰る場所がある、おかえりなさい。
    これが日本の仏教に通じるところがある。
    仏教って素敵ですね〜

    南無阿弥陀

  • 読了。

  • 少しだけ、わかるようになたかも・・・?
    まだまだだけどねぇ。

  • 私にはまだまだ理解できないので評価は今後。
    親鸞は、けっこう面白い人かも。

  • 勉強になった!

  • 法然・親鸞・一遍を比較しつつ、三者の特徴を浮かび上がらせている。
    宗教論における比較の使い方などもわかったのは思わぬ効果。

    三者のなかでは親鸞に重点が置かれている。
    とはいえ、法然・一遍の部分が薄く放っていない。
    それぞれの信仰上における解釈を著作を引用しつつ解説しているので、わかりやすい。特に、あまりスポットが当たらない一遍の主張の部分を知れることができたのがよかった。

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法然親鸞一遍 (新潮新書)の作品紹介

"悟り"ではなく、"救い"の道を-。仏教のベクトルに大転換をもたらし、多くの支持を得た日本浄土仏教は、いかにして生まれたのか。念仏を選択し、凡人が救われる道を切り拓いた法然。「その念仏は本物か」と問い続け、「悪人」のための仏道を説いた親鸞。「捨てる・任せる」を徹底し、遊行の境地に達した一遍。浄土宗・真宗・時宗の三祖を比較し、それぞれの「信心」に迫る。法然と親鸞が一遍でわかる、究極の一冊。

法然親鸞一遍 (新潮新書)はこんな本です

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