ひとりで死んでも孤独じゃない: 「自立死」先進国アメリカ (新潮新書 456)
- 新潮社 (2012年2月1日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (191ページ)
- / ISBN・EAN: 9784106104565
作品紹介・あらすじ
身体が悪くなっても、子供が近くにいても、アメリカの老人は最期まで極力ひとりで暮らそうとする。個人の自由と自立こそ、彼らが最も重んじている価値だからだ-。高齢者専用住宅、配食サービスのNPO、複数世帯がつかず離れずで暮らすコーハウジングなど、独居老人と社会の紐帯を確保するためのさまざまな取り組みを紹介すると共に、「自立死」を選ぶアメリカ人の姿から、日本の高齢者支援のあり方も考える。
感想・レビュー・書評
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ちょうどこの本を読んでる時におじさんが死後2日で発見されたの
;_;
孤立死とか孤独死をなくしたい
単身で住んでる場合誰にも看取られず亡くなるリスクってどうしても無くせないけど「人としての尊厳を失わないうちに発見」ってのは絶対だと思う
でも、やっぱり一人で旅立たせてしまった事は消せない事実なんだよね
結局読みかけで返却期限になってしまいそれっきりなんだけど
また気持ちが落ち着いたら最後まで続きを読みたいなって思ってます
自分が読んだ「孤立死」「孤独死」関連の書籍は日本の現実の物ばかりで割と後ろ向きな感じの人が多いのはお国柄??
アメリカはやっぱり自由の国だから??単身高齢者になっても自由を謳歌しつつ頼れる所は頼り、自立するところは自立してって暮らしぶりがやっぱりお国柄なのかなぁ
その辺も踏まえながら いつか続きを読むぞ~\(^o^)/ -
説得力あり
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6-2-2
電子書籍 -
一人で生きることを前提にした社会。日本もいずれはこの道を辿らないといけないのだけどまだまだ程遠そう。
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アメリカの老人の暮らしの例
こんな生活ができるようになればいいなぁと思うが、日本ではどうでしょうかねぇ
老人の生活の補助を、金銭のばらまきではなく、行政サービスとして行う。雇用にも繋がる。
近頃は言われなくなったが、日本はアメリカの10年、20年後を追っていると言われていた。
最近、郊外や地方都市を車で走ると、20年前のアメリカ合衆国のロードサイドにそっくりだなぁと思う。
日本もそうなるのかな?
今、日本で快適そうなサービスを見ると民間の会社が有料で行っている。
資産のある者は快適な老後をおくれるだろう。
既得権と資産を持っている者が、政治を動かしているが、そういった人たちは、こういったサービスを自分で手に入れられるので、公共サービスとしては必要とはしないかもしれない。 -
保険制度が十分でないアメリカだが、一人一人が自立して生きるという思想があるため、老人や障害者が一人で生活するための社会サービスが意外と充実している・・という話。障害があって、近くに子供がいても一人暮らしを楽しむ老人、高齢者向け住宅で自分の生活を楽しむ老人。選択肢がある生活は素晴らしい、人に選択肢を与えられるようなそして選ばれるようなサービスを考えよう。(自分記録用)
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上野千鶴子もおひとりさまの老後をお勧めしていたが「金がある人はなんでも言えていいわね」と顰蹙をかった。
老後は金がいるのだ。当たり前なのにね。
米国は1人で生きることを前提とした社会であり、それゆえに人々は子供夫婦や孫たちと一緒に住もうとはせず、自立した生活を送ろうという意志が強いという。しかし、オバマ大統領の医療保険改革への反応をみればわかるとおり、米国において医療制度や老人介護システムが手厚いのか。答えはノーでしょ。個人の自由と自己責任を重んじたい人たちなのだから。
でもこの本を読むと、アメリカってのはものすごい介護システムが整っていて誰もがよき余生を送れるよ的な書き方でした。
アメリカでは自立を重んじるゆえに1人で亡くなる人は多い。日本ではそれを孤独死というがアメリカのそれは自立死と呼ぶべきだと書いている。
さらに1人で亡くなることが問題なのではなく、社会的つながりをもたずに1人で亡くなり、死後何週間も発見されずに遺体が腐敗し、他の人に迷惑をかけることが問題なのだと言い切る。
え、そうなの。みたいな。
そこで、著者はアメリカにならって社会システムを整えればよいと主張するが問題の本質はそこではない気がします。(遺体の腐敗を防ぐことはできるかもしれないが)
なぜなら、ここで紹介されているような事例くらいなら、やろうとすれば日本でも受けれるでしょ。
わが国は1人を前提とした社会システム基盤が整ってないのではなくて、1人を前提とした社会を自発的に受け入れる人間が少ないんだと思う。
たとえばね、「寂しさや孤独感を感じることがないか」との質問に「それは一人暮らしだからではなく精神障害が原因だ。ストレスなどにうまく対応できないと一週間ぐらいずっと落ち込み、自殺したい衝動にかられることもある。そういうときは、子供や孫のことを考えたりソーシャルワーカーと話をするとだんだん収まって来る」この発想がアメリカンリベラルの極みであり、日本にはない考え方だと思う。
とはいえ、死ぬときは1人。自分が歳を重ねたときも今と同じような考え方をしているかどうかはわからないけど、生きていて感じる孤独や寂しさっていうのは他者や社会との関わりで解消するようなものではなく、世界そのものの端的な欠落に対するものだと思うのです。なのに虚無の中心は他ならぬ自意識だというのは矛盾だけど。
死は突然にやってくる。あらゆるハッピーな状況とは関係なく、ただ死ぬ。「人は死ぬ限り幸せになれない」といいきる中島義道先生ように、他者の存在や社会との関わり程度で孤独など癒せるわけないだろう、と老後の恐怖より死の恐怖に向き合いながら私は死にたい。63点。 -
自立死、という考え方を提唱し、孤独死≠自立死として、そのヒントをアメリカから探していく。
曰く、個人が自立して生きていくことが社会の大前提となっているアメリカでは、様々な公的サービス、民間サービス、NGOが高専住宅、宅食サービス、緊急通報サービスなどを運営しており、自立した一個人として、その日を迎えることができる環境が整っている。もちろん様々なサービスをある種の悪意を持って使うユーザーもいないではないが…その内容の紹介、ルポが1章〜6章。
そして最後の7章で、日本ではなぜ孤独死だけが定着してしまったのかを考える。例えばOECDの社会的孤立度を測った調査によると、日本の「家族以外の人と、まったく付き合わない、めったに付き合わない」と答えた割合が15%と、参加20か国中トップであったこと、を始めとした、ウィークタイズなどと呼ばれるようなものの弱さや、雇用体系の問題などに触れていく。
やや7章の分量の少なさもあって、分析というか、考察がもう少しあっても、という気はしたけれど、例えば若者の雇用や生きづらさみたいな問題も、本書のような老人の問題も、根底では共通していて、いろんなゆがみ、ひずみ、社会の無理のしわ寄せがこういうところからあらわになってきているのかもしれないな、と実感。
関連しそうな本
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メモ
HONZ、図書館 -
日本では死後、長時間たって発見される孤独死がクローズアップされてますが、米国では各種NPO、ボランティアなどにより、ほとんど起こらない、と本書では述べている。
その例・施策など現地レポートを交えて、解説されており、確かに米国の国民性(いわゆる自立した考えが主流)やNPO、さらには共同生活などにより、それらが有効であれば孤独死が発生する可能性は少ないと思われる。
一方で日本でも同様な施策はされているのだろうと思っており(本書では東京大田区のプログラムが紹介されているが)、調査と少しでもいいから社会への貢献ができたらと。
まずは、本職で食べていくのが先決ですが。
高齢者社会に不安をいだいている方にオススメの一冊です。