オーディション社会 韓国 (新潮新書)

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著者 : 佐藤大介
  • 新潮社 (2012年6月発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (206ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784106104732

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オーディション社会 韓国 (新潮新書)の感想・レビュー・書評

  • 生きづらい韓国社会の実態がよくわかる。他人事ではないと感じる。

  • 韓国社会はとんでもないね。
    自殺者も多いし、障害者を大切にしない。最低最悪の社会ではないか。どうしようもない。
    キムヨナも2位だとおめでとうって言ってもらえないそうだ。

  • あとがきにもあるように、ここで書かれている問題は世界中の先進国共通の課題だろう。ただ戦後日本をモデルに国造りを進めてきた韓国は、抱える課題が日本と共通するのも無理もない。
    一つだけ韓国が先行しているのは、IMF危機に乗じて始まった所謂新自由主義的改革であり、安部政権が今必死で追いかけようとしている。韓国の惨状を見ればどんな結末になるか予測もできよう。日本の未来も暗いと言わざるを得ない。

  • ・韓国の一面としての「高い競争率」と「敗者復活困難」を描き出した本だと思いました。

    ・国民の4%が参加するオーディション番組が存在するということに驚きました。一般に「公正さ」が求められること、オーディションのような「誰でも参加できる公正な競争」の存在によって競争社会を認めさせる功罪があることなどはなるほどと思いました。少ないチャンスを求めて「ボーカル教室」が乱立するという現象は日本でもありがちだなと思いました。(第1章)

    ・家計に占める私教育費の割合が5割に達する家庭も多いようで大変そうだなと思いました。教育次第で生まれに関係なく出世できるというのは日本でも同じですが、結局その教育にお金をかけることができるかどうかで「教育格差」が生まれるのは皮肉だなと思いました。母と子を海外に送り出して仕送りをするキロギアッパ(雁の父)は大変そうだなと思いました。P.61の「韓国科学英才学校」の時間割(10時間目まである授業と自習時間で1日が終わる)はすごいなと思いました。これだけ子供の教育にお金と時間がかかるのであれば日本より出生率が低いのも納得です(2009年の特殊出生率1.15。日本は1.37)。(第2章)

    ・お見合い番組でも最初経歴を隠していたら顔がいい人物に人が集まっても経歴を公表すると集まる人物がガラリと変わるそうです。それでも顔もスペックの一つで整形手術で美人になろうとする人が多く、男性でも整形手術を受ける人が多いそうです。学校の成績はもちろんスペックの一つとして重要で、留学経験や英語力も重要、ボランティア経験も重要とかなり大変なようです。ボランティア経験を保証するビジネスなどもあるそうで、何にしてもお金がかかるとか。(第3章)

    ・「正社員」と「非正規」の格差が大きく、同じ作業をしていても「非正規」の賃金は「正社員」の6割だそうです。韓国の失業率は3%とされていますが、失業者は「調査直前の1週間に仕事をしていない」「積極的に求職活動をしている」「仕事があるなら働く意思がある」の条件を全て満たす15歳以上という人だけを指すそうです。仕事に就くために勉強をしている人は「失業者」ではなく「就職準備者」とされるそうで、病気等で「休養中」の人も除外されるとか。雇用保険加入者で見ると韓国の雇用率は2010年で63.3%と70%台の日本を下回っているそうです。またリストラも増加し、離職者が100万人以上になる年があり、労働争議やデモも増加しているそうです。(第4章)

    ・国全体では経済成長しているものの、ごく一部の大企業だけがその恩恵を受けていて、中小企業は資源高騰などの損失を背負わされながら好況感はないそうです。2010年に「同伴成長政策」で中小企業に対する扱いを是正する方策を採っていますが、あまり結果は出ていないそうです。「定年45歳」と呼ばれるほど上に上がればより競争がきつくなるそうです。(第5章)

    ・住んでいる場所がその人のスペックの一部であるため、いい場所は人気がありどんどん価格が高騰するそうです。そのために韓国では年に持ち家の人も含めた人口の19%が引っ越ししているそうです。(第6章)

    ・韓国はOECD加盟国自殺率1位になったそうです。敗者復活の内競争社会になり、かなりストレスの大きい社会になり、また儒教の国で高齢者を敬うはずが、高齢者の暮らしに関する指標がワースト1になるほど悪化しているそうです。(第7章)

  • 韓国では、国民全員がオーディションを受けているかのような状況を示した題になっている。IMF経済危機から立ち直ったパワーは素晴らしいが、その歪みが凄まじい格差社会、競争社会を生み出している。

  • いろんな意味で、この国はきつい。
    競争で敗れると、最後自殺するしかないなんて国に、なんで生まれてしまったんだろうと思っている国民がどれだけいることやら。

  • 過酷な競争社会に突入している韓国の閉塞感。程度は少し緩やかかも知れないけど、日本も同質だと感じるし、誰も逃げ場を創れないまま社会はより不安定になっていくような気がして、そら恐ろしくなった。

  • 勝ち組と、それ以外の差が日本より極端な社会。華やかに見える韓国の違う側面を知れた。良書。

  • 前・共同通信特派員が見た韓国。韓流やサムソンで、一見華やかに見える国だが、超競争社会のツケでその華やかさは無数の「敗者」の上に成り立っている。新しい話はそんなにないが、そのひずみを生の声を元に伝えている。
    異常ともいえる教育熱心さや自殺率の高さは日本でも伝えられてる。とにかく「ボトムアップ」よりは「プルアップ」の世界。生き残った人間が社会を引っ張る構図。それが「吉」と出た部分も当然あるのだろう。しかし、敗者にセカンドチャンスはほとんどない。「やり直し」がきかない社会の現状を活写している。

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オーディション社会 韓国 (新潮新書)の作品紹介

韓流スター人気はとどまるところを知らず、サムスンやLGの製品は世界中にあふれている-日本よりはるかに"勢い"があるかに見える韓国だが、現実はそう甘くはない。幼い頃から競争を強いられ、経済格差は広がるばかりなのだ。就職活動のために整形手術までする男たち、家計の半分以上を占める教育費、世界一低い出生率、上がり続ける高齢者の自殺率…ツライ社会を生きている韓国人の姿を現地から最新リポート。

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