「新型うつ病」のデタラメ (新潮新書)

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著者 : 中嶋聡
  • 新潮社 (2012年6月1日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (191ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784106104749

「新型うつ病」のデタラメ (新潮新書)の感想・レビュー・書評

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  • 新型うつについて知りたくて読書。

    タイトル通り著者は新型うつに懐疑的な意見を持っている。新型うつという名称を変更するべきだと提言しており私も賛成。本来、治療するべきうつ病が埋もれてしまうように思うからだ。

    新型うつは分からないが、うつ病だと診断されると保険加入に支障が出るなどのデメリットが生じる。新型や自称うつの人はどこまで理解しているのか。。

    新型うつは他罰的で自己愛的性格が強いので、本人よりも関わる周りが迷惑する傾向がある。精神的な被害を受ける周りの人たちへのフォローについても考える必要があるし、新型うつの人たちよりも仕事がしっかりとしている迷惑を被る周りの人へのフォローの方へもっと注目するべきではないか。

    さらに知りたいのは、他国の情況。成熟国家や先進国特有の現象であるならアメリカやイギリス、フランス、ドイツではどうなのか。途上国ではどうなのか。

    また、診断書を出す医者へ罰則など法的責任はどうなっているのか。本書の事例でも紹介されいるような面倒な患者が多いと思われる。対応に苦慮して事実でもないことを書いて渡してしまうケースもあると思われる。どうやってそれを防ごうとしているのか。心ある医者が1人でも他の医者が違ったら、そちらで発行されてしまうこともあると思うので、1人の努力ではどうしようもない。

    新型うつに必要なのは診察や薬物療法ではなく、習慣や認知を改めさせるような一種の訓練が有効だと思われる。

    〇〇病や〇〇症候群と称する人は私が関わった人にもいる。そうすると自分が認められると錯覚しており、ある種の回避、予防線を張っているとも言える。

    精神力の低下(p89~)が興味深い。

    経営者や部下を管理するピープルマネージャーには今後ますます必要性を増す知識だと思う。新型うつの人が増えてくると、本来の解決するべき問題の発見が遅れてしまうことが企業リスクとなるので、しっかりと費用と時間をかけて対策を講じる必要がある。

    参考文献も多く、手元に置いておき再読する予定の本。

    読書時間:約1時間15分

  • 2000年以降急増した、従来とは異質なうつ病。診断書一枚で求職、傷病手当金や障害年金などの利益が得られ、社会にとっての負担になっている。現代人の精神力が低下している。

    困っている人のための制度のはずが、利得のノウハウとして知られてしまった。結局、本当に困っている人には不利益になるのでしょう。

  •  てめぇのケツくらいてめぇで拭いて生きていきやがれ。

     甘ったれんな。請け負える責任しっかり背負っててめぇの足でしっかり生きていきやがれ!


     って、ことよね。要は。

     すげー共感します。

  • ウチの同居人は新型ウツの症状に近いけど、根本的なところで違うんだろうな

  • メランコリー親和型とは「秩序に勤勉に尽くすことによって、「甘え」関係を維持」しようとする人格で、これが破綻した状態がうつ病であり、対して新型うつ病は逃避的傾向により特徴づけられると。判りやすい。依存症なんぞ皆甘えじゃという論旨には賛成しかねるが。著者のスタンスは相当マッチョ側だと思う。心底疲弊している時にこういう人に診て貰いたくはないな・・。

  • 賛否が分かれそうな本。新型うつ病を病気とするか否かはさておき、自分の問題は結局自分で乗り越えなきゃいけないとかいうのには同意かな。

  • 新型うつ病の概念がよくわかる、従来のうつ病とは違うということが。しかしながら、それが病気なのか、単なる甘えなのか著者の論調は判然としない。

    殊更に求職診断書を要求したりするような行為など著者は例を挙げて非難していて、いわゆる逃げ得を断罪している。他にも障害年金や傷病手当などの問題も。

    しかし、何らかの理由で実際に会社に行けなくなることはうつ病ではないにしろ、治療もしくは心理療法が必要な場合もあると思うが、著者の書き方だと、新型うつ病は何でもデタラメで悪という感じで断罪している印象を受けてしまい、新型かどうかわからないが身近に苦しんでいる人を見てるだけに、また別の認識が逆ぶれして治療が必要な人に対しての適切な処置がされなくなるおそれを感じた。

  • 職場に休職からの復帰者が来たが、予想に反して極めて普通。そのうち「あいつ、新型うつだったみたいだよ」という話が聞こえてきて、新型うつについて知りたくなった。
    本書は、タイトルは過激だが、色々な人のレビューのとおり、まともな内容の本のようだ。新型うつの説明のため、あるいは、従来型うつに対する誤解を排するため、うつ病についてかなりの紙数を割いており、まだるっこい感じもするが、精神病理学の歴史的蓄積や正統な理解を示したいという著者の真摯な態度と評価できよう。
    その上で、新型うつの問題点について、社会的公正さという観点を中心に、様々な角度から指摘していて、もっともだと思わされることが多かった。
    現代をストレス社会と呼び、ストレスフリーが最良であるかのような論調に対しても鋭く疑問を投げかけている。戦時中と今と、どちらがストレスが多いか、という著者の指摘には極めて同感。自分も、仕事でつらいとき、戦争で命のやり取りをしてるわけではなし、と思うことがあった。
    著者は沖縄で開業しているようだが、本書の症例も沖縄のケースだとすると、沖縄でも新型うつの症例が増えているということだろうか。

  • 丁寧でよく出来た本。
    うつ病の定義などをめぐる部分は、まだるっこしいが
    まあ仕方ないか。

    医師の診断力の低下
    副作用が少なく、とりあえず処方しやすい薬
    薬会社のCM
    現代人の精神力の弱さ

    表面の病態だけで病名がつくDSM
    「理解不能」な部分がなくても、うつ病と診断できる

    自分でワープロ打ちした診断書例を持ってくる患者も

    26 了解可能
    28 従来型うつ病は仕事を休みたがらない、新型は嬉々として休む
    33 表

    52 DSM
    58 DSM
    70 新型うつ病とは

    75 表
    76 発生原因
    82 DSMは内因性を問わない

    87 2005年、1999年の2倍、患者数
    95 治療は自助を助けるべし
    106 自分で診断書

    117 傷病手当金→障害年金(症状の固定化)マニュアル
    121 障害年金
    135 富士通四国システムズ事件

    売らんがな、のための題名。
    これもまた仕方ないか。

    新型うつに対して、基本的に厳しい見方。

  • タイトルが刺激的ですがキチンと読めました。
    従来の”うつ病”と”新型うつ病”は別物であると。

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「新型うつ病」のデタラメ (新潮新書)の作品紹介

「上司に叱られ、やる気ゼロ」「彼女に浮気されたので休職したい」…。この十年、そんな理由で精神科を訪れる人が急増。従来のうつ病とは明らかに異なる病態をもつそれは、「新型うつ病」と総称されるようになった。診断書を手に堂々と会社を休む人々、手厚すぎる社会保障、肥大化する自己愛と精神力の低下。はたして「新型うつ病」は本当に"病気"なのだろうか。もはや社会問題。そのまやかしを、現役精神科医が暴く。

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