「忠臣蔵」の決算書 (新潮新書)

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著者 : 山本博文
  • 新潮社 (2012年11月1日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (255ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784106104954

「忠臣蔵」の決算書 (新潮新書)の感想・レビュー・書評

  • 衝動買いしましたが、マニアックすぎて最後の方はついていけませんでした。前半は面白かったです。

  • 大変面白く読む事が出来た、当時の貨幣を現在の貨幣価値
    に変更が出来、現実味を帯びて読み進める事が出来た。

  • 昨年末にちょっと話題になってた本。赤穂藩の取り潰しから討ち入りまで、忠臣蔵に関しておは費用明細が記録された史料が存在する。歴史の解説本は数多くあれど、会計的な観点で歴史を捉え直してみるという異色の1冊であり、評判どおり面白い1冊である。いろいろな価値基準で歴史を見つめてみることで、新たな発見が得られることを再認識できた。

  • 改易後討ち入りまでに大石内蔵助が公用で使った700両は、瑤泉院から借りた「化粧代」。その用途が記載され、討ち入り後瑤泉院に報告された史料「預置候金銀請払帳」を紐解き、討ち入り「プロジェクト」を説明。丁寧に記述されているし、興味深い内容。

  • マニアックで私には読みきれませんでした。

    こんなにきっちり「金銀請払帳」を残していた大石内蔵助の律儀さには頭が下がりました。
    藩の財産を処分した残金は間違いなく仇討ち資金として使っていた。討ち入りまでの期間も赤穂藩士として、精神だけでなく金銭面も管理して過ごしてたということですね。泣けます。
    忠臣蔵マニアは必読かも。

  •  以前、エコノミストの伊藤洋一氏がpodcastで紹介されていたので手に取ってみた本です。
     材料となった史料は、大石内蔵助が浅野内匠頭の正室瑤泉院に向けて残した「預置候金銀請払帳」、現在は箱根神社に所蔵されています。
     その討入プロジェクトの決算書とも言うべき「預置候金銀請払帳」に記された支出項目は113項目、亡き主君に対する仏事費から御家再興工作費、旅費・江戸逗留費・潜伏中の住居費・飲食費そして討ち入りのための武器購入費等々、その使途は様々、その記述は詳細にわたります。
     忠臣蔵関係の研究はそれこそ山のようにあるのでしょうが、討入りの生々しい実態を「金銭面」から明らかにするというアプローチはとてもユニークですね。

  • これだけ有名な歴史に残るイベントの、その収支がちゃんと記録されていて分析する人がいることに驚くし、だんだん心細くなる資金がやはり切実である。

  • 127両 (18.4%) 仏事費
    65両 ( 9.4%) 御家再興工作費
    70両 (10/1%) 江戸屋敷購入費
    248両 (35.6%) 旅費・江戸逗留費
    11両 ( 1.6%) 通信・会議費
    132両 (19.0%) 生活補助費
    12両 ( 1.7%) 装備費
    30両 ( 4.2%) その他
    695両 (100%) 総額

    さて上記の金額、約700百両(現在の金に換算して約83百万円)を使った一大プロジェクトとは何であろうか?そう、あの有名な吉良邸討入に掛った費用の総額と内訳なのである。松の廊下の刃傷沙汰が元禄14年(1701年)3月14日で、赤穂城の引渡が4月中旬。ここから浪人生活、雌伏生活が始まり討入を行ったのが翌元禄15年12月14日であるから城引渡から約一年半強の日数を要しており、その間に掛った費用の総額が700両余。討入に最終的に参加したのは四十七士だから一人当たりにすれば僅かに176万円だ。そして700両の出所であるが、これは赤穂城の引渡のときの余剰金が約400両そして亡君浅野内匠頭の正室の運用金から預かった300両である

    赤穂浪士と言えば年末の風物詩。そして演劇を始めとして沢山の関連書物も出ており今更の感もないのだが、その背景には主君の仇打ちという当時の武士の義侠心を刺激する内容もさることながら意外や豊富な関係資料が存在することから元禄の時代の研究対象としても貴重な出来事だとも言われているが、関連書類の中でも実は討入に臨むに当り掛った費用の決算書が存在しているというのだからこれはまた驚きだ。しかもあの大石内蔵助が自ら作成していたというのだから全くもってビックリだ。

    そもそも何故にして大石内蔵助はこうした決算書を作成していたのであろうか?赤穂藩の筆頭家老である大石内蔵助は藩の財産は浅野内匠頭のお金と認識していたようであり、その藩財産の処分から生じた残余金であろうと、御家再興の為に使って良いという話があったのかもしれない正室の運用金の一部もまた浅野家の金と認識していたようだ。それゆえに、それらの金を仇打ちに使うに際しても私的に流用しては居ないということを証明するべく使途目録を作成し正室に報告していたようだ。

    良く、大石が京都潜伏中に先斗町で遊蕩に耽っていたとの話もあるし、事実あちこちにそうし行動を非難する文書いもあるようだが、実はそうした事実はあったにせよこの決算書にはそうした支出は記載されてはいない。同時に京都から江戸までの旅費も大石の分は記載されていないところから、これらは私的懐から出した、即ち自腹であったようだ。また討入が最終的に12月14日とすることを決めた後に、四十七士が其々に住んでいた長屋の店賃も踏み倒すことなく事前に全て清算させているのだから律儀としか言いようが無い。また討入の為の刀や槍の購入費用も余りにも少なく、これも大石の私的費用だったのかもしれない。

    こうした決算書を眺めていると大石内蔵助の亡君に対するあくまでも忠義を尽くし、尚且つ仇打ちに際して後を濁さないように全てを綺麗に処理していくという倫理観の強さが表れていると言える。なんか赤穂浪士の話も、そして大石内蔵助にますます惹かれてくる思いだ。

  • 新着図書コーナー展示は、2週間です。
    通常の配架場所は、1階文庫本コーナー 請求記号:210.52//Y31

  • 討ち入り費用総額「700両」
    一級史料で読み解く、歴史的大事件の深層
    経済的側面から見た討ち入り計画の実像
    大石内蔵助は軍資金をいかに使ったか

    またまた忠臣蔵かと思わないでもなかったですが購入。
    あとがきを読むと本書のエッセンスは2008年から
    温めていたそうです。
    「預置候金銀請払帳」は以前から知られていた史料だ
    そうですがまだまだ研究の余地があるそうです。

    まず、藩の取り潰しの過程が経済的側面からわかった
    のが面白かったです。
    藩札をどの様に精算するのか。
    藩の財産処分はどうするのか。
    よくドラマでは、城付きの武具を引き渡すシーンが
    出てくるが、城付きの武具の数はさほど多くは無く、
    藩所有の武具は売り払われ処分されたことがわかる。
    藩所有の船も売り払われる。作事方の材木や納戸、
    台所道具なども売れ払われる。
    家中の藩士たちも武具や馬具、馬などを売り払う。
    また、城付きの兵糧米は、城受取りを担当した大名に
    手当として支給されることが慣例であったようだ。
    新しい領主が決まれば、幕府の蔵から改めて城付きの
    米が支給されることになるという。

    赤穂浪士が吉良邸に討ち入りし本懐を遂げるまでが
    経済的側面から描かれるがわかりやすく面白い。
    大石のスタンスとしては藩の再興のみならず、吉良
    側の処罰を求めていたという。反対に、堀部安兵衛
    などの下級武士は、主家のためと言うよりは自分の
    武士の一分が立たないという立場であり、上士と下
    士の意識の違いがわかり面白い。
    討ち入りにより、四十七士は称賛される。
    事件発生から討ち入りまで足掛け2年の間には脱落
    者が続出するが、討ち入り成功後の逃亡者達の末路
    を考えるとなんとも苦いものが心に残る感じがした。

    これが本当の「忠臣蔵」 (小学館101新書―江戸検新
    書)と併せて読むのがおススメである。
    なお、山本先生、来春刊行される「敗者の日本史」
    でも忠臣蔵を取り上げるようですが内容に差別化でき
    るのか気になるところである。

  • (欲しい!/新書)
    朝日書評 2012/12/9〈新書案内〉

  • 有名な忠臣蔵にも討ち入りのけっがあった。そんな面白い視点で書かれた本です。一読の価値あり。

  • podcast:伊藤洋一のRound up world nowで紹介。内蔵助が浅野の奥方に提出した決算書を基に、、、

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「忠臣蔵」の決算書 (新潮新書)の作品紹介

吉良邸討ち入りに費やされた軍資金は「約七百両」-武器購入費から潜伏中の会議費、住居費、飲食費に至るまで、大石内蔵助は、その使途の詳細を記した会計帳簿を遺していた。上野介の首を狙う赤穂浪士の行動を金銭面から裏付ける稀有な記録。それは、浪士たちの揺れる心の動きまでをも、数字によって雄弁に物語っていた。歴史的大事件の深層を一級史料から読み解く。「決算書」=史料『預置候金銀請払帳』を全文載録。

「忠臣蔵」の決算書 (新潮新書)はこんな本です

「忠臣蔵」の決算書 (新潮新書)のKindle版

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