衆愚の病理 (新潮新書)

著者 :
  • 新潮社
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  • Amazon.co.jp ・本 (236ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784106105258

作品紹介・あらすじ

患者名:日本国、病状:極めて深刻。現役医師が、冷徹な眼差しで医療を、社会を、この国を診断。見えてきたのは国全体を覆う、プロを軽視し素人を持て囃す病だった。毒と逆説と笑いに満ちた社会論。

感想・レビュー・書評

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  • まだ読み始めたばかりだが、衆愚の具体例は今の日本社会にそのまま当てはまると強く感じた。
    プロの軽んじる素人にはなりたくない。

  • 1-6-8
    kindle 本

  • 里見先生の言いたい放題が綴られているといった印象の一冊。
    付箋は19枚付きました。

  • 医者の里見清一が、自身の勤める医療の実態や、群集心理や世相を斬った一冊。

    医療関係についてはさすがに説得力があるものの、それ以外の世の中の情勢については?

  • いろいろ学ぶことが多い。印象に残った言葉。
    素人は、100%白黒を要求する。プロは、グレーのケースもあることがわかっている。
    敗戦処理はエースの仕事。医師の仕事は、敗戦処理?こいつは逃げてないと思わせること。
    情報が害毒を生産する。すべての情報を盛り込むこと問題。見る人は何をもとめているか。医療情報は、安心感を求めている。
    人は、自分がやったことではないことにリスク0を要求する。しかし現実にはリスク0ではない。
    人間はじっとしていられない生きもの。いらぬ治療でも行なうことにかける。
    諸悪の根源は、民主主義。現代の選挙制度破綻している。
    病気と偏奇境目を人為的につくっている。

  • 医師である著者が、痛快、痛烈な筆致で日本のビョーキをえぐり出します。
    毒が効いてますし、字面を真に受けると気に食わないと思う人も多いでしょうが、私は面白かった。

  • ここまではっきりと言い切られると気持ちが良い。
    スカッとさえしてくる。
    表現は過激だが、主張には納得できる部分も多い。
    普段読み慣れないものを読めたという意味も込めて「面白かった」。

  • 「プロフェッショナルは歯切れが悪い」これはけっこう大切なことだと思う。世の中の問題となる事象はそもそも白黒がはっきりと付けられるものではない。それを知っているからこそ、プロフェッショナルは口ごもるし、言いよどむのだ。一方で素人はシンプルな回答を求める。プロなんだからわかるだろうと。その素人の声が大きくなりすぎると、問題が「粗雑な方法で」解決を迫られる。その事の危険を我々はもっと知るべきである。という論理には納得する。その一方でプロフェッショナルに任せすぎることの危険も確かにある。プロフェッショナルの知恵や技術はもちろん必要だが、大衆の意見は常に間違っていると決めつけるのもまた同様に危険だと思う。

  • 嫌いな人、考え方が同じなので、スッと入ってきた。

  • 東電の社員を罵倒する連中は、かつて自衛隊員を税金泥棒と罵った連中と同じではないのか。

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