医師の一分 (新潮新書)

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著者 : 里見清一
  • 新潮社 (2014年12月17日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (208ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784106105975

医師の一分 (新潮新書)の感想・レビュー・書評

  • 人は絶対にいつかは死ぬのに、私たちは人がどのように死んでいくのかを知らない。

  • 筆者は、共通一次最高点、東大医学部卒の超エリートということだが、そういう方の文章はキレがいいと思った。結局なにをおっしゃりたいのかはよくわからなかったが、医学の限界とできることの「間」のようなものが最後の短編小説から感じられた。源氏物語が大嫌い、半沢直樹(テレビ)も嫌い、ということで、そこが印象深く残ってしまったのだが、そんなことを言おうとしてる本ではないのだろう。

  • 命に上下は存在するか?そこにあるのは綺麗事の人道主義だけではない。。。

  • 書きたいこと書いた感じの随筆文
    医師とは関係ないことの方が多い気がする
    前半は★2、後半はピークの話とドキュメントが面白かったので★4.5

  • 本音で書いてあり、的をいてることも多く興味深い意見です。
    里見先生は、肺がんが専門で、治る見込みが少ない化学療法を勧めているうちにこのような考え方になったのでしょう。
    一種の職業病かもしれません。
    建前ばかりの医療の偽善性を見事に看破しているといってよいでしょう。

  • 歯に衣を着せない物言い(物書き)で人気のお医者さんが、誰も指摘できない「本当のこと」をぶっちゃけまくっている本。見せかけの綺麗事と実態が大きく乖離している現代社会において、特にそれが顕著な医療現場の様々な問題について持論を展開している。かなりの毒舌家。科学的医療が発達し、「生かすだけなら生かせられる」環境が整いつつある中で、「人はいつ死ぬべきなのか」という誰もが漠然と抱いている問いをあえて書いてしまうところなんか、相当ひねくれてるなぁと思う(この問いは、禅問答が好きな私でも考えたくない)。競争社会での「2番煎じ」を推奨するコラムでは、「ルールを作った人が1番、ルールにのっとって優勝した人が2番、だから2番以降は泡沫」というひねくれたロジックを持ち出し、「2番煎じはいいけど、2番はダメ」と言ってみたり、メチャクチャだけど筋は通っていて面白い人。
    以下の引用のところ、こんな(不謹慎な!)ネタばかりよく集めたと思うよ…。

  • 必ず直面することになる親族の死と自らの死を考えるにあたって、一風変わった視点から再考することになるであろう新書。
    最終章の医療ドキュメント・ノベルからは、具体的な自身の問題としての死を考えさせられた。

  • 「したくもない自己決定を押し付けられる」という表現で、自己決定があるべき姿だと思い込まされている社会に警鐘を鳴らす本。
    植込型除細動器が入っていると末期になかなか死ぬことができない、という話も恐ろしい。

  • 右か左かと言えば右寄りな腫瘍内科医による本音トークがなかなか痛快。インフォームドコンセントのまやかし,延命治療と尊厳死,命の価値に上下はある,などのテーマを辛口で喋る。賛同しかねる所も多々あれど,やはり本音が聞けるのは良いことだ。
    研修医時代の救命センターでの経験を「念仏の如く『命の平等』を唱える良識的な連中より、『自殺未遂や暴走族の自爆は、俺たちが治療しなくていい』と傲然と言い放つわが指導医の方が正しい、と思ったのである」等と書いてたり(p.102),非匿名の医師としてはなかなかできない発言なのではないだろうか。里見清一はもちろん筆名で,以前の著書では顔も本名も伏せてたけど,この本では実名と所属も明らかにしているようだ。

  • 著者の里見先生は、鳥取県出身。現場にいる医師が語る病院での日常を綴る一冊。あっという間に読み終えました。
    付箋は22枚付きました。

  • 「偽善の医療」の里見清一先生の新刊。
    この本も面白い。
    まるで落語を聴いているかのような感覚で、今の医療についてのアレコレをズバリと(特には逡巡しながら)描いてくれている。

    放送禁止用語的なコードも気にしないかの弁舌で、面白かった。

    確かに、現代医療は、というか社会は、人は死なないかのごとく医療を考え、廊下も病気として捉えるようになっている。
    釈迦のといた「生老病死」という逃れられないものにたいして、医師がどう向き合っているのか、そして、社会がどう向き合うべきなのか考えさせられる。

    本の中には多数の引用がなされていて、そのいくつかは医学論文として発表されたものもある。
    引用元も示されているので、これらも引いて 読んでみたいと思った。

    「死」について、考えることを放棄するのではなく、目の前にして考えなければならないなと思った。

    最終章に、小説(医療ドキュメントノベル)「約束」が収められているが、これは、すこし涙してしまった。
    優しく、非情な等身大の医療が語られている。

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    【内容(「BOOK」データベースより)
    医学の進歩で、なかなか死ねない社会が到来した。しかし90歳過ぎの老衰患者に点滴をし、抗生物質を投与し、透析を行いペースメーカーまで入れて、なんのために「救う」のだ。数多くの死に立ち会ってきた著者は、今どきの「タテマエ」「良識」を嘲笑う。「命に上下は存在する」「患者の自己決定を信じない」「現代の医者は『死神』の仕事を担う」…現代人である「あなた」の死に方についての、辛辣かつ深遠な思索。
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    【著者略歴「BOOK著者紹介情報」より】
    里見/清一
    1961(昭和36)年鳥取県生まれ。日本赤十字社医療センター化学療法科部長。86年東京大学医学部卒業。国立がんセンター中央病院内科などを経て現職。日本癌学会・日本臨床腫瘍学会・日本肺癌学会評議員
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    【目次】
    1 褒めたら人は伸びるのか
    2 ストレスはなくせない
    3 自己決定の呪縛について
    4 「自己決定尊重」の裏側
    5 なかなか死ねない社会
    6 がんのメリット
    7 生身の医者は絶滅寸前
    8 命に上下は存在する
    9 引導を渡す役目を担う
    10 あなたの臨終の枕元に立つ
    11 気分の問題
    12 二番煎じの価値
    13 ピークのあとは下るだけ
    医療ドキュメントノベル 約束

  • 医師がプロフェッショナルとして判断しなくなっている時勢。素人の患者家族に丸投げするなよ!と思ってしまった。実際、そんな言い方をする医者に会ってるけど。

  • 医療を話題にした本、特に医師のあり方について語られてる本は居心地悪くて苦手なんだけど、それでも読んでみたのは癌の告知や余命の宣告、インフォームドコンセントのやり方に迷いがあるからかな。堅苦しい文体じゃなくて職場の上司から聞く感覚で読めた。

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医師の一分 (新潮新書)の作品紹介

「命はすべて平等」なんて大噓です。90歳過ぎの老衰患者に点滴をし、ペースメーカーを埋め込んでまで「救う」意味はあるのか。数多くの死に立ち会った臨床医がこの世の「タテマエ」「良識」を嘲笑う。

医師の一分 (新潮新書)はこんな本です

医師の一分 (新潮新書)のKindle版

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