がんばると迷惑な人 (新潮新書)

著者 :
  • 新潮社
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  • Amazon.co.jp ・本 (208ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784106105999

作品紹介・あらすじ

やる気は無用。努力は正しく。意欲だけが空回りする人っていませんか? 仕事は「量」より「質」が重要です。確実に成果を上げる「合理的手抜き」など、新しい方法でビジネスの「質」を高める画期的仕事論。

感想・レビュー・書評

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  • そもそも (完璧)を 目指して 頑張る
    と いうのは 典型的 な 工業社会の
    発想です

    完璧主義 が 通用 するのは
    安定 した 特殊 な 条件 の
    ごく 限られた 範囲 に 過ぎない

    そもそも 質 の 世界に(完璧)と いう
    概念 は ない

  • 2023.04.05
    役所の世界にはこんな人ばっかり。次回の念を込めて読了。

  • がんばると迷惑な人。太田 肇先生の著書。がんばる人はがんばらない人よりも評価されやすい。それはがんばる人はがんばらない人よりも応援したくなるのは当たり前のこと。でもがんばると迷惑な人がいるのも真実。がんばると迷惑な人にがんばらないでと言うのはつらいこと。がんばると迷惑な人ががんばらないでと言われたらきっと傷つく。とっても奥が深い問題なのかも。

  • 第一章 なぜ「がんばり」が通用しなくなったのか?
    1 IT革命のほんとうの意味とは
    がんばる人は偉かった/九〇年代に異変が起きた/きっかけはIT革命/“がんばり”の通用する仕事が消えた!/“やる気”を管理できない時代に/これまでの強みが、弱みに
    2 がんばると、仕事の質が下がる
    努力の「量」と「質」は反比例/量の差はわずかだが、質の差は無限大/世界から取り残された日本企業/バブルに隠れて「病気」が進行/成果主義が招いた想定外の結果/時代に逆行、アベノミクスも“がんばり”の一手
    第二章 「がんばる」と、なぜ迷惑になるのか?
    1 「がんばる」と、迷惑な人
    時代遅れのモットーを部下に押しつける課長/熱血教師のありがた迷惑/生きがいづくりの地域活動に翻弄される住民
    2 日本人の“やる気”は最低だった
    「意欲ある人」を採って大失敗/“やる気”の偽装/本物の“やる気”は日本人が最低/測れる「量」だけを重視する愚
    3 “がんばり病”のパンデミック
    無際限な“がんばり”を強要する装置/評価に情が入りやすい日本人/平等主義が“がんばり病”を助長/スポーツの世界にまで広がる汚染/能力開発の意欲を奪う/がんばるが、考えない部下/ムダな仕事を増やす「ファサード」/「がんばるフリ」の膨大なムダ/おしゃべりや雑談もむしろプラス/なぜ、日本はオフィスの生産性が低いのか/働かないフランス人に負けるワケ
    4 「完璧」という名の怠惰
    工場の流儀を引きずる/創造の世界に完璧はない/エリートの“がんばり”が引き起こす事件/心が乗っ取られると理性が失われる/“がんばり”に甘い日本人/「がんばる自分をほめたい」症候群/安倍内閣の目玉、女性活用にもマイナス
    第三章 がんばらないで成果を出す方法とは?
    1 「がんばらない」ほうがうまくいく
    ダブルスタンダードのすすめ/人間関係は「テキトー」がいい/金魚すくいの法則/管理→依存→管理の悪循環を断つには/がんばらず、「考える」で増収増益の会社
    2 “がんばり病”の予防法
    楽をするのは悪いことか/「合理的な手抜き」を認める/相互監視体制を崩せ/オフィスのレイアウトを変えよう/過剰管理を防ぐ、組織のフラット化/「残業代ゼロ制度」も“がんばり”抑制に効果?
    3 こうすれば努力の質は自ずと上がる
    まずは、「創造の達人たち」に注目しよう/楽しさ、面白さの背後にあるもの/野心が努力の質を高める/野心の中心は名誉欲だった/“がんばり”ではなく、実績を称える表彰を/仮想知的所有権を広げよう/最後は自営業に学べ
    第四章 これからのチームワークは、どうあるべきか?
    1 “がんばり病”がチームまで冒す
    同僚を助けない、情報は教えない/データが示す「ワイガヤは自己満足」/「一丸」ではもう勝てない/二種類のチームワーク/チームワークの軸が変わった!/結束は固く、変化にも強くなるには
    2 「プロジェクトX」、隠れた成功の秘密
    なぜ成功したのか/復活したチームワーク/健全なヒロイズムがチームを強くする/チームワークこそ自営業に学べ/「人を動かす」ためには

  • 最初から最後まで頷きながら読んだ。特に印象深かったのは、「頑張ること」をなぜ私達は要求されるのか、端的に示しているこの部分・・・
    「アメリカの軍隊では、隊員がホームシックになったり余分なことを考えたりしないよう、入隊直後に徹底してがんばらせるそうですが、がんばることの弊害を逆手にとったやり方です。頭を使わせないようにするには、とにかく一生懸命がんばらせておけばよいわけです」(p37)

  • 日本の労働問題として、昔ながらの「他社より倍働け!他人より倍働け!」は現在は通用しないという提言。農業〜工業の時代までは働いた分、報われる法則があったが、IT化された現代では、ただ頑張ればよい、というものではない。かえって無駄な動きや、同僚に悪影響を与えてしまったりなど、いいことはない。頑張った分、評価されるという時代はもはや終わっている。賛否両論あるだろうが、太田さんには今後も注目していきたい。

  • 働き方改革は20年前に取り組まなければいけなかったのかもしれない。

    がんばるとは、努力の量。
    決まった方向へひたすら推し進めること。
    今、必要なのは、努力の質。
    方向性を決めること。
    頑張り続けると、可能性や選択肢を探したり、多様な要素を結びつけたりということが出来なくなる。
    量の差はそれ程着かないが、質の差は無限大に広がる。

    チームワークに必要なのは、異質な能力と主役意識。
    もっとがんばれと言う人と、頑張らなくていいよという人は好対照だけれど、考え方は一緒。

  • なんか…普段自分が言ってることまんまって感じ

  • がんばればいい、なんて思っていないか(思ってます)
    ちょっと意地悪なタイトルに惹かれて読み始めたら、意外にも非常に常識的で前向きなことが書かれていた。良い。

  • 160629読了。

    物心ともに「量」より「質」が求められる時代になったことをしっかり認識した上でマネージメントすることが大事。

    やらされ感を排除するには「内発的動機」が必要。ガンバリが強制されないこと、何らかの刺激が必要なことetc。

    良質なモチベーション維持には「青天井」的な夢や目標が必要。究極は人間力の向上か⁉️

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著者プロフィール

同志社大学政策学部教授

「2022年 『何もしないほうが得な日本』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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