沖縄の不都合な真実 (新潮新書)

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  • 新潮社 (2015年1月16日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (221ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784106106019

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沖縄の不都合な真実 (新潮新書)の感想・レビュー・書評

  • とくに大久保さんの章がよかった。
    沖縄だけの話じゃなくて、寄付ビジネスとか、税制とかで多くの人から搾取するこの世の仕組みが見える。
    対立構図をつくり、支配階層は利権を守るため膠着状態を作り続ける。被害を被るのは支配階層以外の沖縄県民と、日本国民で税負担を負担と感じる大部分の奴隷の身分の人達。
    繰り返すけど、沖縄の話だけではない。
    ぜひ、読むべき。

  • 基地をめぐる沖縄のリアクションにどこか病んだ雰囲気を感じてはいましたが、本書を読んで完全に病んでいるとわかりました。

    基地をめぐる沖縄の反応の裏には吐き気がするような利権構造が横たわっている、それはわかりました。しかし一番驚かされるのは(対米課題や基地問題といった外政ではなく)沖縄の内政状況です。これまで数兆円規模の振興予算が注ぎ込まれたにもかかわらず沖縄内政は圧倒的な格差を生んでおり、(ジニ係数をはじめとした)さまざまな指数にそれがあらわています。基地問題によってある意味それがマスクされている。

    色々と参考になった1冊でした。

  • 米軍基地があることで沖縄経済がなりたってる
    ところもあるのかな。

    沖縄振興予算
    土建利権
    軍用地借地料

    中国の工作、影響をもっと知りたかったですが。

  • 沖縄の基地反対運動について、実際は、運動に参加している層は公務員の労働組合の人間が多数を占めていること、沖縄の官民の給与格差が大きいのにも関わらず、国からの振興金が公共事業に使われ、本当に必要とされていることに届いていないこと、などを主張し、沖縄の構造的差別とそれをもたらしている層を批判する本。
    安全保障云々の問題から沖縄の基地問題を考えることが多かったが、本書のように沖縄経済や社会構造に焦点を当てている本に出会うことはなかった。その意味では貴重な本だと思う。沖縄の基地をめぐる問題は沖縄の社会構造や歴史、伝統に関わる難しい問題であることを痛感した。

  • 同僚のNくんから「読んでみる?」と半ば押し付けられた本ですが、沖縄に関するものの見方を少し違う角度から俯瞰して書いているようで、こういう考え方、見方もある、という感じの書き出しです。

    いつものごとく、まだ読みかけて半分も進んでいませんか、読み切ったらまた書き足そうと思います。

    一通り読みきりました。そして、これは不都合な真実でもなんでもない、ただの真実のある側面を描き表しているにすぎないと思いました。沖縄にある格差の固定化、拡大化は沖縄に目立ってみえたものかもしれないけれど、沖縄だけではなくどこの土地にも微妙に形を変えながら存在するのでは?と考えてしまいました。

    深刻さの程度の違いなのかもしれない、そしてその程度が著しく大きいのかもしれないとは思う。だけど構造的な格差というのは日本の国の津々浦々まで行き渡っているんじゃないだろうか?と思います。沖縄にある格差の根源をことさら詳細に捉え、表現するならこの本の内容のようになるであろうし、それを不都合な真実、というと全国のいたるところに不都合な真実があることになるんだろうな。福岐阜県の不都合な真実、愛知県の不都合な真実、三重県の不都合な真実…

    無意味だとか偏っているとか言いたいのではありません。こういう表現をすれば不都合な真実というのはどこにでもあるであろうし、一般にあまりえぐって見せない視点というのを一貫してあぶり出しているこの作品も知っておく必要があると思うのです。都合がいいことばかりじゃないし、いい人ばかりでもない、いろいろな人がいて、いろいろな価値観があって、物を裏の裏まで知っている人もいれば表層的にしか素人しない人もいる、ということに気づくことがまずは大事なんじゃないかと思うのです。

    沖縄を題材にして、多くは語られない側面から沖縄を語っている作品として、沖縄について考える(語る)前に読んでおくといいかもしれません。

  • たまに報道される沖縄問題。この本を読んでから見方が180度変わった。

  • 複雑に絡み合った利害関係だったり、普段触れる機会のない情報に触れたり出来ました!
    全てが動き出す一番の事態は、基地が減ること。これからもずっと色んな話を収集していきたいです。

  • 日本のマスコミが絶対に放送しない内容で、とても興味深かった。

    普天間基地にしても、辺野古にしても、反対してるのは沖縄の人ではないということは知っていたけど、全てお金の問題だということには驚いた。
    反対すればするほど、補助金を釣り上げることが出来、釣り上げることが出来たらそれが成果につながる…なんて、なんて陳腐な争いをずっと続けるのだろうか。

    しかも、辺野古移設はサンゴ礁の破壊につながるからダメだと現知事は言っているが、それと同時に那覇空港増設という自らサンゴの海を破壊することは平気でする。

    沖縄の現状がおかしいことを、早くみんなに知ってほしい。

    また、今回息子の中学の文化祭で、3年生がやっていた沖縄の寸劇にとても違和感を感じた。
    それは、アメリカが沖縄に上陸してきて、日本兵にどれだけ怖い思いをさせられたかという寸劇だった。そこには、日本兵の悪さと沖縄の人たちの辛さだけが描かれていて、アメリカ兵のことは何一つ演じられていなかった。
    3年生は修学旅行で沖縄に行ったのだが、正しい歴史を教えようとせず、ただ日本兵が悪い、日本が悪いという教えはいいかげんやめてほしい。

  • マスコミの表面的かつステレオタイプの報道からは知ることのできない「不都合な真実」がよく分かる。

  • 本土に住んでいると、沖縄には米軍基地の74%を負担してもらっており気の毒だというイメージがあるが、これは米軍「専用」基地に限った場合の比率であり、米軍基地で比率を取ると23%にまで落ちる。それでも沖縄の基地負担は他と比べ多いのでこれを削減してしまうと、基地の収入で成り立っている沖縄の産業が成り立たなくなってくるという。戦後、沖縄の振興にすごい大金が動くのだが、このカネをめぐり、地元マスコミや特権階級の公務員たちが本土VS沖縄という対立軸を引出し、さらに大金を揺すっていくのである。琉球民族を置き去りにして。

  • なかなか入り組んでいて難しいけれど、基地問題の見えてない側面を知ることができた。悲劇と癒しの島というレッテルを貼られたその奥には、深刻な貧困の問題がある。辺野古移転を反対しているのは、辺野古以外の人たちというのもまったく知らなかった。上層部の人たちは、基地問題をつらつかせながら、資金を回させようとする。構造的差別の問題。沖縄ジャーナリズムは、2つの新聞に牛耳られ、内地のものはなかなか入り込めない。片鱗しか理解できなかったが、もっと知りたいと思った。

  • 基地撤廃を主張していても、基地があることで入ってくるお金があり、撤廃できないからこそ払われる補助金がある。
    どちらを主張しても、結局お金が入る仕組みになっているようだ。

  • かなり衝撃的。

    沖縄には明治以前から士族が農民を収奪した歴史があり、今日でも公務員、政治家、知識人、財界人優位の社会で一般庶民は貧困に苦しんでいる。

    公務員優位の階級社会である県の経済は完全に基地依存。基地反対運動は本土から多額の金銭援助を獲得するためのもので、その主体は公務員(含むOB)。
    地元が主張する辺野古の沖合い移転案は、埋め立てる土砂の量を増やして費用を水増しするため。地元体制側は既得権益を維持するためには、手段を選ばない。

    支配層が庶民を収奪してきた歴史を棚に上げ、自分を絶対善、相手(本土)を絶対悪としてあることないことを言い募り、本土の左翼と結託し、基地反対(=反日)以外の言論を封殺する構図は、最近よく聞く構図とダブって見える。

  • 衝撃的な本だ。沖縄に対する見方が変わりました。

  • この本の中身が絶対正しいかどうかはわかりませんが、説得力はあるように思います。
    少なくとも、この本のような見方は可能だと思います。

    普天間基地や辺野古の件は、自分自身、あまりにも知らないことが多かったので、とても勉強になりました。

    沖縄に対する見方が、この1冊で、ずいぶん変わりました。

  • 新書1冊分の内容があるのかというと,1/2冊程度の内容だとおもう.利権の構造であるということはわかった.左翼がしっかりしていない あるいは左翼の対立軸の立て方がなっていないのが日本の政治の問題点.沖縄問題も同じ.反戦平和というのは,理念としては崇高だが,非現実的で,そういうことを言って金をむしり取っている.聖域というかアンタッチャルブというかいろいろ言い方はあるが,その類の問題.

  • 日本政府VS沖縄県・・・
    沖縄の普天間基地移設問題というと、最早このイメージですね・・・
    悪い政府は強引に辺野古に移設を進めようとし・・・
    自然や平和を愛する善良な沖縄県はそれに反対・・・
    「平和を愛する沖縄人の心を踏みにじる好戦的な日本政府」・・・
    これがテレビなどマスコミから受けるイメージでしょうか・・・
    しかし!
    内情はそんなに単純じゃない!簡単じゃない!という本・・・

    まずそもそも沖縄県内には、県外移設を望む民意だけでなく望まない民意もある・・・
    なぜなら・・・
    巨額の公共工事になるので、県外だとデッカイ利権を失っちゃうんですね・・・
    なもんで容認派も多い・・・
    反対派ばっかりなイメージだけど・・・
    実はそうでもないんだそう・・・
    さらにとっても肝心な地元の辺野古地区の住民ですが、暮らしのために、と移設容認派が多数派だという・・・
    そうなんだ?意外です・・・
    地元がイイと言うなら移設しても良いように思うんだけども・・・
    なんでダメなんだろう?
    うーむ・・・
    で、その県内移設の辺野古に移設する案ですが・・・
    環境保護を重視した内陸案があったのに、名護市は埋め立て面積が増える浅瀬案を押し・・・
    当初L字の滑走路だったのが、やっぱり埋め立て面積が増えるV字に・・・
    さらに県内の業者で受注できるようにV字を浅瀬の埋め立ての多い沖合いに移せと要求・・・
    うーむ・・・
    サンゴがどうとか言うなら、内陸案でやればイイのに・・・
    容認派、反対派ともどもに複雑ですね・・・

    反対派はあくまでも心と平和に拘り・・・
    容認派は振興策と振興資金(我々の税金)が欲しい・・・
    「心と平和」対「お金」では著者も言うように、ほとんどの人が「心と平和」を支持するでしょう・・・
    反対派は純粋・・・
    容認派は不純・・・
    ですもんね・・・
    でもでも、現実の沖縄経済は、基地と基地負担の見返りの振興資金にスゲー支えられてます・・・
    基地がなくなって、振興資金がなくなったら、現状間違いなく経済が立ち行かなくなっちゃいます・・・
    基地を返さないで欲しいという声があるのはこのため・・・
    純粋な心ばかりが前面に出すぎてイイものか・・・
    うーむ・・・

    ちなみに全基地が返還されたら経済効果ヤバイよ!9155億円だよ!という試算があるそうだけど、著者はこれは眉唾モノ、と一刀両断・・・
    これ、生産誘発額といって通常、経済成長を表すGDPではない・・・
    GDPなら5154億円で、経済効果が累計なのか、それとも毎年この経済効果が続くのか試算には載っていない・・・
    5154億円毎年経済効果があるとすると年率14%の経済成長になるけど・・・
    過去の日本の経済成長率と比べて異常・・・
    それに基地がなくなることでマイナスになる分は考慮されておらず片手落ち・・・
    だそうな・・・

    基地反対を叫ぶ正義の声・・・
    それに対して振興資金を出して矛を収めてもらおうとする悪モノの日本政府・・・
    基地反対とは言うけれども振興資金に依存せざるをえない沖縄経済・・・
    うーむ・・・
    そして、基地問題に隠れているけど、貧困問題こそ沖縄の大問題と著者は言う・・・
    全国最低レベルの平均所得、失業率、労働分配率・・・
    子育てへの支援が日本一貧弱で、障害者への支援も最低・・・
    年金加入率も最下位・・・
    離婚率も9年連続でワースト1・・・
    DVの発生率もワースト1・・・
    生涯未婚率も男女共にトップクラス・・・
    等々(まだある)、読んでいくと厳しい経済状況が垣間見える・・・
    振興策などに依存し続けている自立できない沖縄経済・・・
    その振興策もまんべんなく潤うのではなく、恩恵を受けるのは一部の企業、自治体、住民だけ・・... 続きを読む

  • 大変勉強になりました。大衆向けに問題を単純化してしまっている報道は非常にリスクがあることがわかります。

  • 沖縄に集中する米軍基地の現状を知れば、沖縄はかわいそうだ、沖縄のために本土は汗をかくべきだ、という意見を持つ人は多いだろう。が、それは真実なのか。

    そもそも沖縄から米軍基地を排除すれば、本当に沖縄は豊かになるのか。基地を受け入れているのだから、カネをよこせと公務員は言い、基地建設工事を請け負わせろと建設会社は言う。基地がなくなったとき、彼らに新しい食い扶持はあるのか。基地返還の経済効果ばかりを計算し、基地喪失によるマイナス効果に触れようとしない。沖縄の基地反対運動とは、本土から補助金をむしり取る活動なのだ。

    そのことを理解しておけば、現在の県知事が普天間基地の一部を辺野古へ移設することを反対している理由も単純だ。要するに、カネがもっと要るということだ。

    産業も雇用もない沖縄にとって、基地がなくなることは一番不幸なことなのだ。

  • 沖縄の基地を巡るさまざまな問題、我々ヤマトの人間にはわからない沖縄の人々の思い。この本は日米安保や普天間だけでなく、在沖の基地について日本人ならば知っていなければならない諸問題を教えてくれる。

  • どうすれば、沖縄のジレンマを共有できるのか?少なくとも翁長のアプローチはダメだな。

  • 深く共感・納得しながら読んだ部分もあれば、反感を覚えながら読んだ部分もあった。新しく知った事実もあれば考察の浅さが気になった部分もあった。沖縄問題をさまざまな角度から捉えようという試みには拍手を送りたいが、随所で詭弁的レトリックが用いられており、首尾一貫した主張が矛盾なく展開されているわけでもないので、著者らのドクサにいちいち振り回されないように注意が必要だ。

    【共感・納得した部分】
    ・反対意見を封じ込めるような「県民の総意」という言葉を、政治家やマスコミが軽々しく使うことに対する違和感。
    ・莫大な補助金の投入が招く、基地問題解決に対する政府・県双方のモチベーション低下。
    ・「全基地返還がもたらす経済効果は9155億5千万円」という数字の算出方法のずさんさ。
    ・基地問題の裏に隠れて隠蔽されている「貧困」や「極端な格差」といった山積する問題の存在。
    ・基地問題の解決を阻む「基地利権」を追求しない県内マスコミの弱さ。
    ・反米、反基地、構造的差別論をリードする言論人の排他的/民族主義的な言説に対する違和感。

    【反感・疑問を覚えた部分】※「⇒」以下は私見

    (辺野古移設を断念した場合)“政府は、次の移設先を見つけなければなりません~”(p12)
    ⇒なぜ「全面返還」ではなく「移設ありき」なのか。本書全体を通して言えることだが、普天間を含む多くの米軍基地が正当な手続きを経ずに、暴力的な方法で接収された土地の上につくられているという事実がないがしろにされている。

    “反対派はあくまで「心」と「平和」にこだわります”(p15)
    ⇒「心」や「平和」はマスコミ受けがいいから喧伝されているが、基地問題の皮相に過ぎない。問題の本質は、戦後70年も経過している独立国家に外国の軍隊が常駐し続けていることの不正義や異常性、である(しかも端緒からして暴力的な土地接収という決して見過ごせない不正義がある)。皮相だけを批判して本質を隠蔽するような論じ方には誠実が感じられない。

    “「振興策が欲しい」という本音のために「基地反対」という建前を~”(p46)
    ⇒マクロな現象としてはそのように見えるかもしれないが、純粋に基地に反対している県民が数多くいることを等閑視してはいけない。

    “①在沖米軍の安定運用が抑止力として重要、②海兵隊が撤退して抑止力が不足した場合は自衛隊の強化を検討する、③自分の国は自分で守る これらは霞が関の役人にありがちな考え方です”(p50)
    ⇒霞が関の思考(に基づく行動)は①で止まっているのが実態では?

    “私も集会と新聞以外で「基地反対」の声を聞いたことはほとんどありません”(p66)
    ⇒取材範囲が狭すぎる。積極的に集会等に参加するわけではないが基地には明確に反対だ、という沖縄県民は決して少なくない。

    “一見「反戦」に見える沖縄の声の本質は「反日」です”(p70)
    ⇒同じ日本人の「反政府」的な態度を躊躇なく「反日」と言ってしまう軽薄さ!(怒)日本人に対して「反日」という言葉を使うのは、「非国民」というのと構造は同じだ。少なくとも知識人が使うべき言葉ではない。この「反日」の一語によって本書の品位がスポイルされてしまっている。
    ※「反日」の語はpp145-146にも登場する。

    (米軍基地と自衛隊基地を合わせた)“軍事基地の83%は本土にある”(p70ff)
    ⇒自国の防衛が目的で、シビリアンコントロールが効く自衛隊と、(日本国民による)シビリアンコントロールが全く保障されておらず、かつ、外国の戦争に赴くこともある米軍を一緒くたにして扱うのはナンセンスである。

    (それぞれ米軍基地を要する)“沖縄と神奈川と東京の面積はほぼ一緒ですが、人口密度は神奈川が沖縄の6倍、東京は10倍です。横田基地... 続きを読む

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沖縄の不都合な真実 (新潮新書)の作品紹介

これが「カネと利権」の構造だ。政府と県の茶番劇、公務員が君臨する階級社会、異論を封じる言論空間……沖縄問題の語られざる現実を炙り出す。

沖縄の不都合な真実 (新潮新書)のKindle版

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