小林カツ代と栗原はるみ 料理研究家とその時代 (新潮新書)

著者 :
  • 新潮社
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感想 : 84
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  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784106106170

感想・レビュー・書評

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  • 斜め読みだが、料理の歴史がわかって良かった。小林カツ代の革命性に感動。ケンタロウが一番好き。回復して欲しい。

  • ここまで、戦後の女性史・家族史を踏まえた本だとは思っていなかった。
    実に、説得力のある作品。

    何か聞いたことのある論説だからこそ、しっかりと参考文献を明かしてくれていて次につながりやすい。

  • ☆☆☆

  • 383.8

  • どちらの料理本もよく読んでいたので、興味深く拝読。料理研究家の歴史をビーフシチューなどの作り方で比較する手法が面白かった。

  • 料理研究家を研究する阿古真里さんの本。
    小林カツ代はアーティストであり、栗原はるみはアイドルだ、と、料理研究家界における2人のポジションをキャッチーに位置付けています。
    その時代時代の家庭料理を、料理研究家を通して読み解くことで、時代ごとの女性の生き方や主婦のあり方が見えてくる。

  • 料理研究家史でありつつ、明治以降、女性に求められる役割やら取り巻く環境の変化がよくわかる女性史でもある。
    《家庭料理ほど大事なものはない、一人暮らしであろうと十人暮らしだろうと同じこと、だから誰でも作れる》ことが大事。
    《どんなに忙しくても、家族のための時間を疎かにしない。記念日には家族全員で食卓を囲み、家族になれたことを感謝して想いを伝え合う》
    激しく共感。

    昔は食材や調味料が限られていて、今ほど料理のバリエーションもなかった。
    戦中戦後の飢餓時代・料理の伝承の断絶を乗り越え、食材も豊富になり保存技術も進んで、都市で暮らす核家族・専業主婦が主流になり、毎食の献立に悩み時間をかけるようになった。
    そして今、共働きが増えたことも相まって、手軽に簡単にできる料理が求められるようになった…というのも納得!

    だからこそ、小林カツ代さんや栗原はるみさんのメッセージ性ある料理がいい!と思った。

  • 料理研究家を振り返ってみれば、その時々の女性の立ち位置が見えてくる。小林カツ代は働く女性に寄り添い、時短テクニックを披露しつつもどこか「母親の味」の印象。実家のキッチンにあったのが彼女のレシピ本だったからだろうか。栗原はるみのベストセラー「ごちそうさまが、ききたくて。」などは私も持っているし、母の味に「洗礼された感」を加えたメニューは何度も作った。栗原はるみは「カリスマ主婦」となり、「それなりにオシャレな食生活」だけではなく「それなりにオシャレな生活スタイル」を提唱した。2名は違うアプローチで女性を料理の重圧から解放してくれたのだろう。だが、私が日々、愛用しているレシピ本の著者は、男性の「ケンタロウ」というのは、なんだか皮肉だ

  • 料理研究家の姿を描くことで、逆に、そうした存在を求めた社会を描く、ユニークな日本家庭史。

  • 自分の好きなタイプの本ではなかった。
    歴史はあまり興味がない。

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著者プロフィール

作家・生活史研究家。1968年兵庫県生まれ。食のトレンドと生活史、ジェンダー、写真などのジャンルで執筆。
著書に『日本外食全史』『家事は大変って気づきましたか?』(以上、亜紀書房)、『ラクしておいしい令和のごはん革命』(主婦の友社)、『昭和育ちのおいしい記憶』『うちのご飯の60年 祖母・母・娘の食卓』『「和食」って何?』『昭和の洋食 平成のカフェ飯 家庭料理の80年』(以上、筑摩書房)、『料理に対する「ねばならない」を捨てたら、うつの自分を受け入れられた。』(幻冬舎)、『料理は女の義務ですか』『小林カツ代と栗原はるみ』(以上、新潮社)、『なぜ日本のフランスパンは世界一になったのか』(NHK出版)など。

「2023年 『大胆推理! ケンミン食のなぜ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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