習近平の中国 (新潮新書)

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著者 : 宮本雄二
  • 新潮社 (2015年5月16日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784106106194

習近平の中国 (新潮新書)の感想・レビュー・書評

  • 読んでみたい本だった。チャイナスクールの出身とされ、
    北京駐在も三回で、中国の現代史をみてきたからだ。
    読みながら、言葉の選び方が、浅すぎるとおもった。
    中国共産党の『隠したがり体質』と『相手を過酷に倒す仕組み』
    という表現に、まったく インテリジェンスを感じない。
    おじさん的表現だよ。
    それに、テレビでの戦争ドラマを単純に見ている。
    あぁ。その背景をもっと、あばけよ。と言いたくなってくる。
    中国のインテリジェンスに取り組んできたとしては、
    もう少し、言うべきことがあるだろう。
    『大地の咆哮』での、すざましい執念みたいなものが感じられない。
    習近平と一番たくさん食事をした 経験を持つには
    『中国流大人』というだけでは、おもろくないだろ。

    ゾウが 急速に走っている、そのスピード感。
    そこで、常に問われる 中国共産党の統治の正当性。
    鄧小平が 一番気にしていたところを、江沢民は 汚職まみれを容認して、
    胡錦濤が おとなしく 文書だけで、行動に移さなかった中で、
    習近平が 実行に移しているのが 
    お父さんの習仲勲の思いを大切にしているというところは、
    なるほどという分析だった。
    習近平が 習仲勲88歳の誕生祝いの時におくった手紙。
    『人となりを学び、成し遂げたことに学び、信じることをあくまでも追求する精神に学び、民を愛する気持ちに学び、質素な生活に学ぶ』という紹介がいい。
    ただ、習近平の評価をそれだけにとどめるには、見えてこないなぁ。

    もっと、語るべきことがあるはずなのだが、語れないのだろうか。
    とにかく、インテリジェンスの浅さと残念の書だった。

  • 【189冊目】2010年まで中国大使を務めた著者による現代中国の分析と未来予想図。明快な筆致と、基礎的な知識を網羅した内容で、必読の書だと感じた。
    以下、備忘。
    ・現在の体制は習・王体制と呼ばれるほど、紀律担当の常務委員の王岐山の重要性が高い。
    ・2017年の共産党全国代表大会では、その王岐山が引退するかどうかが注目される。
    ・中国民衆は、環境汚染と食の安全の2つに本気で怒っている。
    ・共産党の基層単位は、学校や企業、軍などあらゆるところに及んでいて、「共産党の指導」による統治が全国に及ぶよう作用している。
    ・現在の共産党による統治の正当性は、高い経済成長により支えられている面が大きい。
    ・強力な指導者であった毛沢東から、党総書記ではないのに実質的な指導者として振る舞った鄧小平より後の世代では、指導者個人の力による統治の余地が徐々に狭まり、制度や法が統治の重要なツールとなりつつある。

  • 中国共産党の組織体制からその思考方法の概略をつかむことができる。鄧小平以後の指導者についての説明も多い。

    習近平についての記述は後半でやっと出てくる。中国が抱えているジレンマや共産党についての知識を学ぶことが出来る。ネトウヨはじめ中国を毛嫌いしている人こそこういった本を読んで知識を身に付けるべきだろう。

  • 当たり前だが、習近平氏が国家主席に就任した際には、歴代の国家主席のようなカリスマ性を感じなかったが、本書を読んで共産党の腐敗を打開するために本腰を入れていることが理解できた。数十年後、習近平氏の偉業として振り返られる日が来るのだろう。

  • ようやくマトモな中国論に出会った。特にトラ退治の対象になっている人物の背景や繋がりがよく理解できた。
    チャイナスクールの代表たる著者は中国に好意的な見方をしているが、逆に本書を読んで中国の限界が見えた気がする。共産党一党独裁体制のままで中進国のワナから抜け出せるとは思えない。これからも社会は複雑化する一方であり、先進国になった段階で統治能力を越えるだろう。その意味で著者の洞察は的確である。
    外交と軍事の将来についても、中国びいきが過ぎて正しい認識ができていないようだ。2016年現在の南シナ海の状況をどう説明するのか?尖閣とは異なり、南沙諸島での軍事基地建設は資源確保=生き残りが目的ではない。西太平洋の支配を狙った大国的野心が背景だ。世界秩序の維持が自国の利益にもなるのだから一国の指導者は紛争を避けるはず、というのはあまりにもナイーブに過ぎる。80年前の日本の姿をお忘れか?

  • 冷静で客観的。やっぱり現場を知っている人は違うなと思う。

  • 本書の題名が示す様に中国はトップに立つ人物によって国の性格が大きく変わる。それは中国の実体が共産党だからであろう。つまり共産党が何を考え、組織が安定している華道家が中国にとって最も重要なことであると言える。

    習近平氏は国民のベクトルを合わせるために、15の改革項目を掲げ、2020年までに結果を出すとしている。残念ながら、同じ2020年に開催予定の東京オリンピックメイン会場の建設費用問題を議論している日本とは視座の違いを感じざるを得ない。

    また、今まさに国会で議論している安保関連法案についても、明治時代に福沢諭吉が唱えた「脱亜入欧」と大差ない様に思える。一方、中国は中華思想に基づき、独自の社会主義を構築しようとしている。民主化という観点からは受け入れがたい政策が多々あるが、経済的発展を続けいていく限りは安定していると言える。
    しかし、逆に経済の変化が激しく、共産党の統治が追いつかなくなった時に中国が危機を迎えるとも言える。

  • 中国はこのあとどこに行こうとしているのか。その動きのベースにある考え方が、この本には書かれているように思える。

  • いままで余りきちんと勉強していなかったのですが、ようやくきちんと勉強しました。日々の報道が偏りがちで、表面上の話が多いですが、違った視点から勉強になりました。

  • 最近読んだ中国関連の本の中では、最も深い考察と思えた。推察はそう断っているところも好感をもてる。良い本である。

  • 書籍についてこういった公開の場に書くと、身近なところからクレームが入るので、読後記はこちらに書きました。

    http://www.rockfield.net/wordpress/?p=5203

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習近平の中国 (新潮新書)の作品紹介

元中国大使がここまで書いた! 総書記就任以来、習近平が猛烈なスピードで進める改革によって、共産党一党支配の基盤は崩れつつある――。「習近平を最もよく知る外交官」による中国論。

習近平の中国 (新潮新書)はこんな本です

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