さらば、資本主義 (新潮新書)

  • 130人登録
  • 3.75評価
    • (7)
    • (17)
    • (8)
    • (4)
    • (0)
  • 15レビュー
著者 : 佐伯啓思
  • 新潮社 (2015年10月16日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784106106415

さらば、資本主義 (新潮新書)の感想・レビュー・書評

並び替え:

表示形式:

表示件数:

  • 世界権力と目される国際金融資本家とか1%オリガーキとか言われる人達に対しては何も言わない辺りは東大卒京大名誉教授だなぁと。個々の話はそれなりにタメにはなるけれど、大本となる前提として見ているものが違うと、日本のあり方とか、経済のあり方とか、ちょっと違うなと思ってしまう。

  • レビュー省略

  • これまでのキーワードがグローバリズム,競争力,成長追求だったが,"資本は利益をあげているけれど,資本主義社会は決して成長していない"(p183)は,まさに現状を言い表している.価格破壊が雇用破壊になり,さらには人間破壊につながるという説はその通りだ.価値の転換が必要だと強調しているが,今の政治は未だに成長を模索している,できるはずはないのに...

  • 資本主義に、ついてフォーカスしている本かと思ったが多岐にわたっており、結論は最後の章まで全く書かれていなかったように、感じる。

  • 各章が(ほぼ)独立しているので、別々に読んでも支障ない書籍。

    個人的にはピケティのテーゼの解説、つまり、資本主義は成長していない、成長した時期は戦後30年程度でそれは戦後復興によるもの、まして況んや市場原理主義以降の成長率は年率1~2%程度の低成長が続いている、というのが目をひきました。
    働けど働けど・・・と言った状況をデータで示してくれたと思います。
    あとは、欲望の話。
    忘れかけていた『欲望と資本主義』を思い出す内容で、かつそれを補足するようなことが書かれていてよかったです。

    全体を通して、ポスト資本主義の人々の立脚点を、無宗教の日本で作ろうとしている力作だと思います。

  • 資本主義も、万能じゃないはずなのに、なぜそのものさししかないんだろう?

  • 読了。
    飽和の概念が無いという一点に於いて、資本主義の永続性にはずっと前から否定的なのだが、一方で、それに代わるシステムの提示を誰も出来ない、という点では本書も同じ轍を踏む。
    唯、個人の自由や能力主義を最大限に発揮させようという今日の新自由主義的な政策が、かえって、社会を19世紀風の階級社会へ逆戻りさせようとしている、との論には同意。
    グローバリズムの果てに、経済ブロック化があり、限られた資源を巡り大規模な戦争に至る、という不幸な過去を、繰り返さないだけの叡智を人類は得たと信じたい。

  • アメリカ発のグローバリゼーション、資本主義を鋭く切り込む内容は、論旨明確でわかりやすい。ただ、じゃあどうすればいい、と言う具体的提起が、聞きたかった。それは別著になるのかな。

  • 新潮45の連載をまとめた本。資本主義をどうこうというよりも、自由主義とか、成長でなんとかしようというのではこの先どうにもならんのでは?という本。解決策が書かれていない感は強い。
    ピケティーや他の本もたくさん引用して書かれていて、確かにというところも多いが、、、
    本としては、原発の話から始まるのも?
    連載ものゆえ仕方ないが、、、




    目次 さらば資本主義

    まえがき
    第一章 今こそ、脱原発の意味を問う
    ゴジラを平和利用する?/脱原発は気楽な選択なのか?/「近代」を支える前提とは?/「アルキメデスの点」を探す

    第二章 朝日新聞のなかの"戦後日本"
    朝日新聞からの依頼/朝日のあざとさ/「絶対的被害者」なるもの/歪んだ戦後認識

    第三章 失われた故郷をもとめて
    巨大ショッピングモールの哀しさ/正しい偏見のもちかた/すでに失われたもの/奇妙な安らぎの正体

    第四章 ニヒリズムへ落ち込む世界
    悪夢の21世紀/奇妙な世界に生きている/疑わしき「アメリヵ近代主義の福音」/サヨクもウヨクもない社会/事態を混乱させる「専門家」

    第五章「グローバル競争と成長追求」という虚実
    あまりにおかしな総選挙/「アベノミクス」成否の真相/たいへんに危険な道/敗北主義の読弁/「成長しなければ幸せになれない」という幻想

    第六章 福沢諭吉から考える「独立と文明」の思想
    明治日本で最高の書物/目的は独立維持/ナショナリティの正体/貿易も戦争も国力の発動である/「かざりじゃないのよ、文明は」

    第七章 トマ・ピケティ『21世紀の資本』を読む
    所得格差ではなく資本格差/格差拡大の原因/金持ちがますます富むメカニズム/「格差が階級社会を再現させる」衝撃/「資本主義はさして経済成長を生み出さない」

    第八章 アメリカ経済学の傲慢
    現実とはまったく無縁な分析/「科学っぼく見せる」数学的粉飾/論理の奴隷になってゆく/科学たりえない経済学/「グローバル・スタンダード」の押しつけ

    第九章 資本主義の行き着く先
    不等式「r>g」の意味/そもそも資本主義とは何か?/「フォーディズム」という革新/
    欲望は経済成長をもたらさない

    第十章「がまん」できない社会が人間を破壊する
    ITと金融の革新がもたらしたもの/「価格破壊」と「消費者絶対主義」という大罪/
    衝動が支配する社会と「自己実現」の市場/「空疎な個人主義」と「即席の欲望充足」

    あとがき

  • 経済学、哲学、社会学などの見地から今の日本、世界の情勢を切ります。

    ピケティなど最新のワードも登場します。

    結局、経済成長は、第二次世界大戦の復興、ということにしが過ぎず、その30年を除いて一貫して資本は増殖し続け、格差は広がっている、とします。

    経済税調をもたらすような新しく斬新なイノベーションはもう望むべくもない。

    グーグルやFacebookは新しい価値を提供したが雇用という意味ではほとんど貢献していない。

    今、技術が向かっている先は「我慢しなくてもよい世界」。そこがいくら開拓されても付加価値はなかなかついてこない。それができたから、といってそのあとの世界が成長し続けられるような力強い革新ではない。

全15件中 1 - 10件を表示

佐伯啓思の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
佐々木 圭一
トマ・ピケティ
有効な右矢印 無効な右矢印

さらば、資本主義 (新潮新書)を本棚に「いま読んでる」で登録しているひと

さらば、資本主義 (新潮新書)を本棚に「読み終わった」で登録しているひと

さらば、資本主義 (新潮新書)を本棚に「積読」で登録しているひと

さらば、資本主義 (新潮新書)の作品紹介

人間が破壊される前に……稀代の思想家からの最後の警鐘。豊かさと便利さを追求した果てに、なぜ行き場のない世界になったのか。経済成長の空虚、地方創生の幻想、ITと金融の大罪など、この社会の限界と醜態を鋭く衝く、警世の書。

さらば、資本主義 (新潮新書)はこんな本です

さらば、資本主義 (新潮新書)のKindle版

ツイートする