戦略がすべて (新潮新書)

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  • 新潮社
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  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784106106484

感想・レビュー・書評

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  • まさにタイトル通り!

  • 日常的に、勝つためにどうすべきかの戦略を立てる思考訓練を繰り返すことで戦略的になることが大事という信念のもと作られたケーススタディ本であった。ケースがコンテンツ系から政治、教育など多岐にわたる。様々なジャンルを知り知力を高めてこその戦略家だということを作者は体現していたのだと感じた。

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  • 編集者の方程式ーコンピューターにできる仕事はやめる
    粗製乱造のネットメディアと少数精鋭のクオリティメディアに二分されていく

  • 2015年に出版されていながら、今読んでも古さを感じない考察はさすがだと思った(当時読めという感じではあるが)。
    今自分はキャリアを他者との競争や戦略的思考でとらえることにハマっているので、ドンピシャの内容で背中を押された気がした。


    要するに、厳しい世界で評価を受けながら成功を目指すか、安定を取りながらコモディティ化するか選べ、どうせやるなら前者だろう、みたいな話。

    最も重要だと感じたのは「楽勝でできることを、徹底的にやる」という考え方。最近のマイブーム「良い戦略は教科書どおり」と同じ考えで、結局は勝てる土俵を選んでみんなが苦しむ間に徹底的にやれることが自分の付加価値につながる。
    「才能と努力を成果につなげるには戦略が必要だ」

    【メモ】
    ◯戦略論
    「戦術の失敗は戦略で補うことが可能だが、戦略の失敗は戦術で補うことはできない」
    →優秀な現場が無能な経営陣のカバーをしようとしても単に現場が疲弊して終わる

    ◯イノベーションのからくり
    「絶対やめたほうがいい」と言われるアイディアのほうが成功したりする。これはイノベーション・資本主義というものが「少数意見が既存の多数意見を打ち破り、新しい多数意見に変わっていくプロセス」において最も大きな価値が生じるから。
    →誰もいない領域を自ら開拓したものに多くの報酬を与えるのが市場メカニズム。多数意見にびびって挑戦をやめると安定はするが報酬も減る

    イノベーション=新結合なので、ネタは自分の知らない思考様式、学問体系、先端的な知識にならざるを得ない。

    ◯コモディティ人材にならないために
    二束三文の人材とならないため、自分のポジショニングの点検を常に行い、自分がコモディティ化しないための新しい仕組みを常に考える。
    →ビジネス全体を理解して、「資本=儲ける仕組み」に参画しない限り可能性の上限は限られ、経営者の気まぐれな労働分配率に頼らざるを得なくなる。

    ◯大企業論
    -別に新しい企業側に立って大企業をディスラプトしなくても、既存の企業が新しい仕組みを立ち上げても良い。「社内で評価されながらイニシアチブをとって会社の変化を主導する」方がリスクも小さいまま効果が大きい

    -大量の生徒が東大に合格する高校で東大を目指すのと、開校以来の秀才として一人で東大を目指すのでは前者のほうがいい。要は、場を作ることは物理的な効果だけでなくネットワーク効果を生み出すことにもつながる。
    →投資銀行とかP&Gとかメガベンチャーが人気な理由がまさにこれだと思う。今の会社にはこのネットワーク効果がない。

    −才能が見出される若い時期に、コモディティ化した業務をさせている時点で非常に効率の悪い処遇をしている。

    ◯これからの自己研鑽について
    −個人として様々な知識を蓄えることよりも、様々な知識を持つ他の人にどうアクセスできるかのほうが、より現実に必要なものとなってくる。各分野の先端的な知識を個人で完全にUDするのは困難だし、陳腐化も速いので自分で学ぶのは投資効果が悪い。
    −「異見」を取り入れるほうが質の良い意思決定ができる。
    −現代において「教養としての人脈」の重要性が増している。
    →超共感。そういう意味では「基礎知識のデパート」であることは大事だと思う。あと多様なコミュニティに属することで思いもよらぬ世界が広がる。

    ◯変化への柔軟性
    −それまでの古い常識がむしろ新しい市場を理解することの妨げになる。だから古いパラダイムを知らない人間の方が有利になる
    −自分の身近にすでに起きている小さな未来をたくさん持っている・知っていることは極めて重要なので、先端的な問題に関心を持つ学生はアイディアやネットワーク構築上欠かせない
    −近頃の若者に苦言を呈する人は、自分の頭の古さや、ダメな若者しか集まってこない自分のネットワークに危機感を持つべき。
    −アラン・ブルーム「教養の機能は、他の考え方が成り立ちうることを知ること」→無知の知!!

  • 共感できるかは別にして、読んで損はない本でした。

  • 戦略的思考をわかりやすく説いてくれる。

  • 瀧本流の戦略的思考が、比較的平易に書かれていて、為になりました。

  • 内容が固くて面白くない。

  • 2020/11/15ジュンク堂
    労働市場でバカは評価されない
    戦略がすべて
    87
    自分の労働をコモディティ化させないこと
    自分のいる会社を時代の変化に即して変えていくこと
    89
    自分が属する業界のことを知りつくし、かつ、新しい仕組みについてのアイディアを持てば、起業は成功する確率が高い
    →熟知している業界で足りないビジネスを始めることで、起業の成功性が高まる
    上司を取り込んで仕事の主導権を握る「技」を身につける
    253
    まとめ
    ●「戦略で勝つ」とは、横一列の競争をせず、他とは違うアプローチを模索すること。
    日本の組織の多くは、意思決定能力の低い人が上に立つ構造になっている。
    理論や手法を学ぶだけでなく、「実戦」の場を何度も経験することが重要。
    日常的に身の回りのことを「戦略的思考」で分析する習慣を身につけよう。

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著者プロフィール

京都大学客員准教授、エンジェル投資家、教育者。1972年生まれ。麻布高等学校、東京大学法学部を卒業後、大学院をスキップして直ちに助手に採用。専攻は民法。任期終了後は学界に残らず、マッキンゼーへ入社。3年で独立し、多額の債務を抱えていた日本交通の経営再建などを手がけながら、エンジェル投資家として極めて初期段階の企業を15年以上にわたって支援し続ける。京都大学では教育、研究、産官学連携活動に従事。「意思決定論」「起業論」「交渉論」の授業を担当し、人気NO.1若手教官として「4共30」講義室を立ち見に。各界において意思決定を先導するリーダーを育てることを目標に、選抜制の「瀧本ゼミ」を主宰。著作物やディベートの普及活動を通して、次世代への教育に力を入れていた。2019年8月10日永眠。

「2022年 『瀧本哲史クーリエ・ジャポン連載集』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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