戦略がすべて (新潮新書)

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  • 新潮社
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  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784106106484

作品紹介・あらすじ

ベストセラー『僕は君たちに武器を配りたい』著者、待望の新作! この資本主義社会では、成功の「方程式」を学べば誰でも「勝者」になれる――AKB48から東京五輪、就活、地方創生まで、社会の諸問題を徹底分析した24の必勝パターン。

感想・レビュー・書評

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  • AKB48ってプラットフォームビジネスだったのか…
    コモディティ人材にはなるな。ブランディングとマーケティング。麻雀は役に立つ。
    戦略、作戦、戦術。戦略を立てられるように。
    教養は自分と違う意見に出会うため。
    ほとんどの日本のサラリーマンは「高級作業員」は秀逸。その通りだろうなぁ。。

  • [出典]
    「「逆張り」の研究」 綿野恵太

  • 帯には「『僕は君たちに武器を配りたい』の著者が教える資本主義社会の『攻略法』」とある。
    なお、攻略法とはいっても、本書は「戦略的思考ケースブック」であり、さらに各章末尾にはまとめがあり「マニュアル」として使うことも可能である。

    内容について、大きくまとめると
    ・人材のコモディティ化が進んでいる→差別化が必要
    ・勝てる土俵・システム・仕組みをつくる
    ・選択と集中により革新的チャレンジをする
    ・思考力・多様な視点・コミュニケーション力による差別化
    といった感じだろうか。

    【参考図書等】
    ・失敗の本質 日本軍の組織論的研究(戸部良一ほか)

  • 印象に残ったところメモ。
    ・(アイドルやコンサルタントでは)素質のありそうな人間をとりあえず大量採用し、才能が開花して顧客を獲得できた人間だけがパートナーになれる。→(人間の数で試行回数を稼ぐ戦略、エグイ)
    ・プレゼンテーションにおいて、最も重要なのは、「聴衆が何を求めているか」ということである。
    ・大企業と中小企業で資本生産性はそれほど変わらず、差がつくのは資本装備率だ。
    ・より高い報酬を望むのであれば、取るべきはみずからが「資本=儲ける仕組み」の形成に関わり、リスク・リターンをシェアすることで、大きなわけ前を得られるようにする。
    ・特定の時期に分野を超えて受賞が一つの大学にしゅうちゅしたり、他分野の研究者が実は友人だったりする。
    ・他のやや極端なケースを観察して、その特徴をヒントに未来を予測する「アナロジー」を活用する。
    ・最後まで騙し続けられる「カモ」を探すには、最初の段階で明らかにおかしいものを提示し、それでもおかしいと思わない人を選び出す必要がある。
    ・「裏をとる」のではなく「逆をとる」。すなわち、自分の仮説と逆の考え方や事実を探し、それがどの程度信頼できるかという、反証的な視点で確認していく。(→反証によって信頼性が高まっていくというのは科学とまったく同じ。自分の考え、アイデアに対して反証を仕掛ける。)
    ・自分の身近にすでに起きている小さな未来をたくさん持っている・知っていることが極めて重要。
    ・教養の一つの機能は、アラン・ブルームの言葉を借りれば「他の考え方が成り立ちうることを知ること」にある。
    ・隠れた武器庫は、自分の知らない思考様式、学問体系、先端的な知識にならざるを得ない。
    ・採用の本質的な失敗はそれが取り返しがつかなくなる数年後まで表面化しないから改善が進まない。(→長期の時間軸で成果が出るあらゆるものに関して通用する考え方)
    ・資本主義は資源配分の効率を高めることで「全体」のパイの拡大に最適化されているが、そのプロセスで「全員」がうまくいくわけではない。むしろ、優勝劣敗によって、システムを新陳代謝させて「全体」の効率を高める仕組みだ。
    ・企業側の宣伝文句や広告を鵜呑みにするのではなく、その商品を実際に購入している人の意見を聞く。

  • 故・瀧本哲史氏の新書。
    元マッキンゼーの方なので経営戦略に関する本かと思ったが、もっと広く、AKBやスポーツ、教育、地方政治など、社会のあらゆる事象を対象に戦略思考を展開するケースブック。瀧本氏独自の視点と展開が面白く、すいすい読める。

    【メモ】
    ・人を売るビジネスの3つの壁
    ①どの人材が売れるか分からない
    ②稼働率の限界
    ③売れれば売れるほど、契約の主導権や交渉力がタレント側に移る
    ・プラットフォームビジネスの関係者には顧客、プレイヤー(運営)、参加者がいる
    ・プレゼンテーションは聴衆が何を求めているか、で見せ方が決まる
    ・RPGには資本主義社会の世界観、働き方が組み込まれている
    ・人材の出入りは企業の業績の先行指標
    ・合議制からイノベーションは生まれない
    ・「戦略で勝つ」とは、横一列の競争をせず、他とは違うアプローチを模索すること

  • 発売当時に読んだなら4つ星

    オリンピックでメダルを増やすにはどうすればいいか。
    まず「どの土俵なら勝てるかを見極め、勝てる土俵を選ぶ」ことにある

  • 心に留まったフレーズ
    ある職階の中で、成績の良い者が上位の職階にあがり、成績の悪い者はその職階にとどまる
    古典的にはストラテジー、オペレーション、タクティクスの3段階。戦略は横並びの勝負で勝つのではなく、今までの勝負を別の視点で評価しアプローチを模索すること。

  • 夭折した瀧本氏によるコラムを集めた新書。戦略、ビジネスモデルの視点で、世の中の出来事を切りとっていく。中には少々強引な展開もあるが、多くは目から鱗な話。この方を失ったことは、日本にとって大きい。

  • 世の事象と、それに対する考え方が解説されていて、あとは普段どれだけ考える癖をつけるか。

  • プラットフォームのビジネスモデルは、プラットフォームの中で提供者と消費者がいる。
    →ユーザーに使ってもらえれば特に努力しなくとも勝手に儲かる

    一方で、映画とかプロダクトを売る系だと、プロダクトの質や運に左右される

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著者プロフィール

京都大学客員准教授、エンジェル投資家、教育者。1972年生まれ。麻布高等学校、東京大学法学部を卒業後、大学院をスキップして直ちに助手に採用。専攻は民法。任期終了後は学界に残らず、マッキンゼーへ入社。3年で独立し、多額の債務を抱えていた日本交通の経営再建などを手がけながら、エンジェル投資家として極めて初期段階の企業を15年以上にわたって支援し続ける。京都大学では教育、研究、産官学連携活動に従事。「意思決定論」「起業論」「交渉論」の授業を担当し、人気NO.1若手教官として「4共30」講義室を立ち見に。各界において意思決定を先導するリーダーを育てることを目標に、選抜制の「瀧本ゼミ」を主宰。著作物やディベートの普及活動を通して、次世代への教育に力を入れていた。2019年8月10日永眠。

「2022年 『瀧本哲史クーリエ・ジャポン連載集』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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