言ってはいけない 残酷すぎる真実 (新潮新書)

著者 :
  • 新潮社
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感想 : 620
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  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784106106637

作品紹介・あらすじ

きれいごとでは生きられない……。この社会の美言は絵空事だ。往々にして、努力は遺伝に勝てず、美人とブスには残酷な「美貌格差」があり、子育ての苦労はほぼムダになる……。人気作家が明かす、この「不愉快な現実」を直視せよ!

感想・レビュー・書評

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  • トリビア的なへぇーっちゅー感じで読むのがよきかな

    〝美人は8%のプレミアムを享受し、ブスは4%のペナルティを支払っている〟
    〝単にブスに生まれたというだけで制裁される〟とかいってまじうける
    〝一生で考えると収入格差は3600万円〟
    りある〜
    こういうしょーもないのが1番おもろい

    ジュディス・リッチ・ハリス

  • 「不愉快なものにこそ語るべき価値があると考えている」
    「きれいごとをいう人はいくらでもいる」
    以上は2016年に書かれた本著の一節であるが、よりインターネット・SNSが普及してきた現代においてより肝に銘じておくべきことではなかろうか?
    甘言や事実を捻じ曲げたようなメディアやポストで溢れかえっている現代において、こういった事実を真表に出してくれる本は貴重だと思う。
    単純に読み物として面白く、不愉快な内容にしては興味をもって読むことができていたと思う。
    今まで政治や社会学など小難しい本は避けてきたが、今後はこういったジャンルも新書などを漁って読んでいきたいと思う。

  • 遺伝と環境要因に関する章(12、13)か面白かった。それまでは遺伝がほぼ全てを決定する、という流れで進んできただけに、親として何ができるかについてのハリスの集団社会化論は興味深い。子供にとっての環境(影響を大きく受ける)の大部分が学校など、家庭以外の環境であるなら、そういう環境を提供してあげることが親としての最善策だと思う。遺伝が決める部分は伴侶を決めた時点でもうどうしようもないものだから。そういう意味で、幼稚園時代の英語環境、インターナショナル・スクール、現在の自宅の環境など、その選択は親として良かったと思うし、救われた感じがした。

  • 人の知性や性格はほとんど遺伝によるものだという主張を露悪的に、極端な例を挙げて書いた本という印象。
    子育てをしていると、生まれ持った性質によるものが大きい、と感じることが多く、遺伝対環境は8対2くらいの感覚がある。
    そのため、筆者の主張は驚きはなく、だから何を言いたいのかが見えてこない。
    生まれ持った性質が大きいなら、それを見極め、それに合った環境、活かせる場を探そうと親は真剣である。
    それだからダメなんだ、やっぱり無駄なんだという発想にはならない。
    事実は分かったから、それに対して何を提言するのか、それを問いたい

  • 事実かどうかはともかく、面白かった。

    人間の本能と理性を、これまでの自分の人生と照らし合わせることで理解することができた気がする。

  • 面白かった

    平等が大事!と思ってきたけれど、男女や個々人で生物学的・遺伝的に違うことを認識して認めた上で捉えなければならない

    都合の悪い真実も目を逸らしたり投げやりにならずまっすぐ受け止めて対処する方がずっといい

  • 面白い本だった。タイトルから下世話な話かと思ったが、遺伝的な人間の本質に光を当て、人間の本質を解く本だった。人間とはなんなのだろう。親のできることは、環境を与えることと言うのは大変参考になった。教育には限界がある。

  • 遺伝がどのような影響をもらしているか、また、進化の過程で人間は無意識にどのような考えで行動してきたのかを、世の中で考えられている定説、常識は本当にそうなのかと、現代科学の実験結果を元に語っている。また、遺伝がメインテーマなので、子育てしている人に参考となる話があるので、小さな子供がいる方にオススメ。頭の片隅に置いておいても良いと思う。

  • なかなか衝撃的な内容で、ホントかどうかは知らないけど、面白かった。自分は運良く良い友人に恵まれてラッキーだなと。

  • 橘玲氏は『臆病者のための株入門』で投資信託積立を決意するきっかけとなったという経緯がある。
    吉川浩満氏の著作で対談があり進化生物学、進化心理学方面にも言及しているとのことで、まずはベストセラー本書を手に取ってみた。

    率直に、これはセンセーショナルな内容だわ。ご自身で述べているが不快な論旨が学術的根拠をもとに述べられているが、心情的には信じるのが難しい点もある。しかし、臭い物に蓋をするの出なく真摯に向き合うことでより良い社会の形成を目指すという一点に、集約する。そこに自分が試されておる緊張感とまだまだ学び視野を広げることの意義をまざまざと突きつけられる。

    後、ドーキンスの『利己的な遺伝子』はどこでも引用されますね。未読ですので、そろそろ手を伸ばしてみようかと。些細なことですが、『Humankind』で取り上げられていたオクラホマ大学のサマーキャンプ実験がここでも挙げられ、また違う観点からこの実験の意義を説明している。読書経験が繋がった感じがして、一人で盛り上がった。(本書は人間の集団帰属意識と外部環境との必然的対立。ヒューマンカインドはそこに研究員の介入があったことを暴き、人間生来の優しさにフォーカス)

    巻末に参考文献をまとめてくれているのが、自分好み。こういったとこから次の読書へと誘われる、あぁ、抗い難し。積読祭りわっしょい。

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著者プロフィール

2002年、金融小説『マネーロンダリング』(幻冬舎文庫)でデビュー。著書に『お金持ちになれる黄金の羽根の拾い方』(幻冬舎)、『日本の国家破産に備える資産防衛マニュアル』『橘玲の中国私論』(以上ダイヤモンド社)『「言ってはいけない? --残酷すぎる真実』(新潮新書)などがある。メルマガ『世の中の仕組みと人生のデザイン』配信など精力的に活動の場を広げている。

「2023年 『シンプルで合理的な人生設計』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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