うつ病休職 (新潮新書)

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著者 : 中嶋聡
  • 新潮社 (2017年5月16日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (192ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784106107177

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うつ病休職 (新潮新書)の感想・レビュー・書評

  • 2017年9月28日読了。「うつ病」の診断をめぐる医師、企業、そして労働者それぞれの問題を提起する本。過大なストレスにより調子を崩した状態は「抑うつ反応」に過ぎず原因が取り去られれば解消するものであり、まず職場環境の改善などを試みることが企業・労働者の義務となる。ストレスなどが原因で症状が生じ、単純に原因が解消しても治らないと診断できるものが「うつ病」、という区別は知らなかったし実際知られていないように思う。休職を勧める診断書をこれほど簡単に得られるとは驚き。すべての関係者が利益を得ているように感じる「うつ病による休職の診断」だが、果たして被害を受けているのは誰なのか…?

  • 「新うつ病」ビジネスのようなものがあると思われる。弁護士というか法曹界のいい加減さも良く分かった。いい加減な裁判官のせいで病気でもないのに病気と認定されて判例が確定しているとは驚き。

    新薬ができると病気が増えるわけも分かった。

    新聞で知って借りてみた。

  • タイトルはワクワクさせるが、中身は同じ主張の繰り返し。実例集がちょっと飽きる。とにかく大変なんだという雰囲気は伝わってくる。

  • これからいくらでも増えるだろうから、対応をしないと

  • 苦悩と病気の違いが、専門家の観点から語られていて、わかりやすかった。
    働く人のメンタルの問題は、色々な課題があるが、やはり診断書ビジネスのようになるのは良くない。
    本当に必要なことは、悩んでいる人に対して、必要な手を差し伸べてくれる環境があるかどうか。

  •  現代の社会問題にもなりつつある、うつ病からの休職。どのような過程を経て病気になり、休職に至っているのかを読み解いている本著。

     うつ病が増えた原因として診断基準が変わった、端的に言えばうつ病のハードルが下がったことによる、本来抑うつ状態と認定されるもの=うつ病になりつつあるということ。そして、本質的には労働環境の悪さが招いた患者の苦悩が、うつ病にすり替えられているという現象とでも言えばいいのか。現代社会に起こるべくして起こったような感じが正直否めない。

     読んでいて実感することもあるし、うつ病≠抑うつ状態ではないことも分かった。ただ、この本にこんなことを望んではいけないのだろうけど、寄り添う感じがほとんど感じない。医者として感情に振り回される医者も嫌だけど、これだけ冷静に判断を下され断罪のように審判を下している感じがして、読んでいて冷たい文章に感じた。まぁ、フィクションでもないからそうあるべきなんだろうけど…。

     ためにはなったし、人として現代の社会問題の一片を知る意味でとても勉強になったけど、好きにはなれなかった。

  • パートナーの職場で、うつ病のため休職をしている人がいる。以前からその人の話を聞いていて、きっとそうなるだろうと話していた。3ヶ月で復帰できるだろうか。きっと無理だろう。そう思う。彼は本当にうつ病か? 本書の著者によれば、それは抑うつ状態ということであって、うつ病と診断するには至らないのだろう。病気ではなく苦悩だという。苦悩というのは結局自分で解決するよりほかない。一つの方法は、がまんせずに、環境を変えてしまうということ。私にもそういう経験がある。環境を変えて、しばらくは余韻のようなものがあった。自信喪失というのか。予期不安というのか。けれど、1年も経たぬうちに、乗り越えることはできた。数年前にもつらい時期があったが、今振り返ると、何がそんなにきつかったのか、何だか楽しかったことの方が思い起こされる。わりと図太くできているのかもしれない。私自身が。あるいは人間が。ふだんならスルーしてしまう類の本なのだが、具体的に身近に同じような話があったのでつい購入してしまった。まあ、世の中の現状が分かったというところ。

  • メンタルヘルスへの対応に警鐘を鳴らしている。偏り過ぎているのでこういう指摘も大切

  • 職場の同僚にうつ病の方がいるので、うつ病のことをもっと知りたいと思い購読した。
    ここ数年でうつ病患者は急増している。うつ病の診断方法が不鮮明になったことと薬の変化が原因だといわれている。簡単に言うとうつ病のストライクゾーンが広まったため。それに伴ってうつ病休職が増え、深刻な社会問題となっている。会社側は本来、長時間労働、パワハラなどの労務問題が原因であるにも関わらず、休職という形で問題をすり替えている。労働者にとっても、とりあえず休めるし、お金も貰えるからwinwinな関係が成り立ってしまう。
    手っ取り早くうつ病と診断してもらうには、若い医師や心療内科を受診するといいらしい。診断書をもらうために数件ハシゴすることもあるとか。
    実際にはうつ病ではなくて、抑うつ状態の人もうつ病と診断されることが多いらしい。抑うつ状態とは、簡単に言うと誰にでもある気分の落ち込みのこと。
    会社は簡単に解雇はできないから、しっかりと休職をさせたという事実がほしい。
    企業には安全配慮義務上の問題もあるし 、もし解雇すれば解雇権濫用になる 。だけど診断書をとって十分な期間病気休職させていれば 、 『ここまでやったけど無理なんだから仕方ないよね 』ということで説明がつく。
    休職の制度を利用して、ちょっと出勤してまた長期間休むを繰り返す悪い人もいる。企業の負担は社会保険料の企業負担分だけなので大した痛手にはならない。結局企業は大した痛手もなく、ツケは国民に払わせている。
    今回、会社の同僚は三週間程度休職して、転勤となった訳だが、1つ腑に落ちないことがある。休職期間中は個人の有給を使用するように指示されていた。この本の通りであれば、公休で傷病手当金を支給されるべきではないだろうか。うつ病患者がでたとなれば、会社の評判が落ちるから有給で誤魔化して転勤させたのかなと邪推してしまう。
    うつ病で本当に苦しんでいる人がいる一方で、簡単に診断書を出す医師、労務問題を解決しない企業によって休職する人が増える事が一番の社会問題であると思う。



    診断書問題・・診断書をもらって休職することでサボれる。傷病手当金、障害年金で経済的利益を得る、問題の解決から回避できる、といった3つのメリットがある。

  • 20170629 病気で長期休暇中という立場から興味が持てたので読んでみた。色々な救済手段があることについては参考になった。心の病気は自分次第で何とでもなるのでは?と思いつつ自分の病気に立ち向かう。

  • 日経新聞 書評 2017年6月17日 無記名

  • 同じ著者の「『新型うつ病』のデタラメ」も読んだことがあるが、本書は、いわゆる「うつ病」と呼ばれる幅広い症状について、真の(従来型の)うつ病とそれ以外の比較・対比を分かりやすく教えてくれる。それは、診断基準の変化など医学的側面よりも、症例や裁判例を具体例として用い、かつ、弁護士や企業の実務家も登場させて、労働問題の側面に光を当てていて、精神医療に疎い普通のサラリーマンにも分かりやすい言葉や発想で書かれているからではないかと思う。抑うつ反応とうつ病との境界などについても、敢えて単純化することで、正確性を若干犠牲にしても、ザクっと言えばこういうこと、という形で分かりやすさが重視されている。
    短時間でスラスラ読めることもあり、人事・労務担当になって間もないという人には、役に立つし、読んで損はない。

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うつ病休職 (新潮新書)の作品紹介

なぜ増え続けているのか? 「仕事がきつい」とクリニックに駆け込む人々、マニュアル通りの問診で「うつ病」と診断する医師、対策ゼロの企業……。もはや社会問題。急増するうつ病休職の正体に迫る

うつ病休職 (新潮新書)はこんな本です

うつ病休職 (新潮新書)のKindle版

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