- Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
- / ISBN・EAN: 9784106107214
作品紹介・あらすじ
噓つきテレビ、無能な記者、テキトー評論家……。「オピニオンは捨てよ」「主語のない文章は疑え」「ステレオタイプの物語は要警戒」「虚言癖の特徴とは」――ポスト真実時代を生き抜くための正しい情報選別法。
感想・レビュー・書評
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情報化社会でデマに騙されないために読んでみた。
趣旨としては、時間軸と空間軸で類似の情報を収集し、俯瞰して比較することでフェイクかどうかの判断ができるというもの。分かってはいたが、他人の言葉で聞かされると頭に腹落ちしやすい。
<アンダーライン>
★★★
もし発言者が他者を説得したいなら、「なぜ聞き手である私はあなたを信じなくてはならないのか」の理由を提示しなくてはならない。
★★★
一般に、根拠となる事実が弱いと、修飾語が過剰に強く、大げさになる傾向がある。
★★★★
「記者が何を書いたか」ではなく、むしろ「何を書かなかったのか」に注意を向ける習慣を身につける
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メディアは「わからない」と言いたがらない
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「ファクト」ではなく「オピニオン」
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フォロワー数は信用を保証しない
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「何か分からないが、重要な要素がまだ発見されていないと仮定するとすべてに合理的な説明がつく」という要素を英語で「the X factor」という。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
客観的な視点というより本人の経験則に基づく基準なので評価が難しい。参考になるところもあります。
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070-U
閲覧新書 -
ファクトの裏付けは自分で確認しないと信じられないかもね、という話。正しいとは思いますが、そもそも意見や主張や思惑が全く含まれてない報道は一つもないと考えるべき。日本人は騙されやすいので注意!
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朝日新聞の元記者である著者が朝日新聞を含めて様々なメディア側の嘘を指摘する本作は経験に基づく具体的かつ痛烈な書き方が面白かった。
はじめはネットにはびこるフェイクニュースの見分け方について書かれたのかと思ったが、内容は地上波・新聞にもおよび、具体的に書かれた事例まで出して指摘している内容はわかりやすかった。 -
情報リテラシーを高める上での指南書。
もっとも実践的かつわかりやすい。
ソーシャルメディアを自由に扱う現代の高校生必読。 -
事実(ファクト)を探す方法。具体的なハウツーというより、考え方について述べている。
・公開情報を徹底的に調べ、その上で足りない情報を直接取材等の人から得る(第1章)
・オピニオンとファクトを分ける。ちょっとした言い回し(例:連れ込む)にもオピニオンが現れることもある。(第2章)
・空間軸と時間軸を広げて考える。書いていないことに注目し、歴史的経緯を調べる。(第4章)
・その組織・集団が従うルールを調べておく。具体的には法律など(第7章)
一方、疑問に感じた部分もある。
・p201~:情報発信者の質を判断するのに、本を重視するとしている。しかし学者の場合、研究分野によっては本でなく雑誌記事が業績メインの場合もある。もっとも著者が知らないはずはないので、単に一般向けに単純化して書かれたのだろうけれども。
・p124:「科学的に証明されていない」という言い回しについて、ミスリーディングであり、「逃げ道を残す記述」と批判している。しかし科学の専門家なら、誠実な人ほど、このようにしかコメントできない場面はあるだろう。それをメディア側で「あるともないとも断定できない」と言い換えることは正確だろうか。
その他
・p175「ある図書館経営の専門家が「人類の過ちも記録して、社会に公開し、共有するのが本の役割だ」と私に教えてくれたことがある」誰かしら。
・p196 著者プロフィールを知るためのツールとしてアマゾンを推奨している。本書は2017年の刊行だが、2021年現在においてもアマゾンへの信頼性は同様だろうか。
・基本的には「公開情報」たる紙媒体を信頼するスタンス。ただ現在は、本書刊行当時よりもSNS等での著名人自身の情報発信も無視できない規模になっており、玉石混交だけに付き合い方が難しいと思う。 -
【貸出状況・配架場所はこちらから確認できます】
https://lib-opac.bunri-u.ac.jp/opac/volume/742519 -
なるほど。
「 事実に基づいているのか、いないのか 」
だけを問えばよいのだ。