吉本ばなな自選選集〈2〉Loveラブ

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著者 : 吉本ばなな
  • 新潮社 (2000年12月1日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (357ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784106463020

吉本ばなな自選選集〈2〉Loveラブの感想・レビュー・書評

  • ラブというか性欲だと作者は語っていました。

    ハチ公最後の恋人で私が感銘を受けた場面を紹介します。
    あらゆる雑多なことを、いい悪いなんて言っていられない、起こったことを何もかもごちゃごちゃに含んだ1つの宇宙を作って、いつの間にか大きく大きく流されて、気付いたら世にも素敵なところにいること。
    そう、つまりね、そんな責任をひとつにすること。
    私はなきながら訴えた。
    なんでこんなにすばらしいことをみんな、毎日してるのに、みんな、特別には幸せそうじゃないの?

  • ばななさんは「これは愛をテーマにした作品集なのか」、と仰っていますが、私はばななさんの作品はこの集に収められていないものも全て含めて愛の話だと思っています。その中でも、人を心の奥底から愛するとこうなるのだ、という感覚をこれでもかと魅せてくれる作品が揃っています。

    〜メモ〜
    白河夜船は眠り。
    ハチ公〜は宗教。
    ハネムーンも宗教、そして身近な死。傷の治癒。
    大川端奇譚は性欲、そして家族
    ミイラは成人を目前にした女の危うさ(ある種の思春期)と死
    バブーシュカは声、言葉にならない次元での愛

    読後すぐに思い浮かんだ各話のキーワードを列挙ひてみました。どれも生に直結していて欠かせない、避けられない。

    あと、私がかなり驚いたのは、ばななさんの作品で初めて「肌に合わないかも」と思った作品があったこと。ミイラがそれでした。p338〜339にかけての2ページが、急に突き放されてしまった感覚がした。皆さんそうだったのか、私が経験したことのない愛情故の現象だったのか、それは分かりませんがp(

  • 白河夜船の、前に読んだときの自分の感想を読んで、ちょっとだけびっくりした。
    なんだか今回はこわいような、暗い気持ちになったのだ。最後までそのトーンから抜け出せなかった。
    どんよりした空が似合うなぁと思って、前に読んだときに本を借りたこととかもどうしても浮かんでしまったりなどしながら。
    これを好きって言えた、あの頃の自分を思う。

    ハチ公の最後の恋人は読もう読もうと思いつつ読めないのが続いたので今。
    恋は苦しい。美しい。第5章の終わり、涙がでた。

    バブーシュカが静かで、雪なのにあたたかくて、余韻に浸りつつ読了。


    “LOVE”と冠してはいるものの、“恋愛小説”という言葉が全くもって似合わない、そんな小説群。
    良いんだけど、ほかの巻の方が好きかなぁ。私が好きなばななが自然に表れている感じで。

  • ハチ公の最後の恋人が読みたくなって借りた本。

    意図せず再開した「白河夜船」は一番最初にばななさんに触れた本。
    10代の頃、姉の本棚にあったのを読んだときは琴線に触れなかったのに、
    今読むと心に迫ってくる。恋の終わりのパワーを知ったからかな。

  • 人のレビューを読んでたら、猛ッ烈に白川夜船が読みたくなって図書館に走ってった。のに、無くって、仕方ないので白河夜船が入ってる選集を借りて来た。
    でもあの短編集全部収監されてる訳じゃないのね。非常にモテる兄を持った妹の話が一番読みたかったのに。
    吉本さんの昔の小説は、大概一二回できかない程読み返してる。なのに白河夜船のラストは全然覚えてなかった。
    こういった大事ではないけど人生の転機、みたいなものを大袈裟に書かない吉本さんが好き。好き過ぎて妬みの感情迄出てしまうくらい。好きだなぁ。

  • 『ハチ公最後の恋人』
    love というか性欲と作者あとがきで書いていた。
    ただの性欲を他のきれいなような言葉で表現してると、本人は考えるらしい。そういう事を周りにも指摘するので縁を切られるいうようなことも書いてあった。
    でも只それだけじゃなくて、実話の例えを使ってこの小説を解説していたのが興味深かった。
    性欲という言葉は、大きすぎて、人それぞれの感覚になってしまいそうだけれど、その中にも輝くものが在るという事を言いたいのでは、と思った。
    単純じゃなくて、深くて、美しいものがあって、恋愛の感動はそれとセットなんじゃないかなーなんて考えた。良いとか悪いとか、白か黒かじゃなくて、っていう人生のままならない事も美しく書かれていて好き。

  • 好きなのは白河夜船、あとはぶっちゃけ微妙続きでした…

    もっと歳を取ってから読みたい感じです。

  • 自選選集第2「Love ラブ」。人が人を好きになるということの 美しい真実。白河夜船ハチ公の最後の恋人ハネムーン大川端奇譚ミイラバブーシュカ(書下し短篇小説)私とラブのあいだには……あとがき『ハチ公の最後の恋人』、題名から予想したよりも(!?)後味はよかったな、という印象。単行本『白河夜船』の装丁も捨てがたかったけれど。

  • p100?本当についた嘘よりももっと悪いことは、自分の考えで人を動かそうとすることだ。たとえよかれと思っていたって、そしてどんなに軽くても重くても、罪は同じだ。他の人の考えがいつの間にか自分のつごうのいいように変わるように圧力をかけるなんて恐ろしいことだ。?
    p116?相手のことがわかるだろう。自分のことを知るだろう。親切でいられるだろう。?
    p173?「失恋したのに無理に元気を出そうとするのは、まだ青いバナナをレンジに入れて黄色くしようとするようなものなの」って。?
    p230?「本気で、いろんなものを見ていると、どんなに小さなものの中にも、ニュースを見ているよりももっとすごい真実味があるのよ。」?
    p235?取り返しのつかないことなどないと、人はよく自分の弱い心をなぐさめたいのかなぜか言うけれど、取り返しのつかないことはたくさんある。ほんの少しの手違いで、うっかりしただけで、取り返せないことがたくさんある。命がかかわっている場合は特にそれを思い知る。?
    p243?長年毎日顔を合わせて、いやなところも知り尽くしていて、その人がいることできっとせいできっと制限されていることもたくさんあった。?
    p249?〜人の心の底からのつらさを肌で感じると、自分のつらさが大したことないように思えた。それにしても裕志は大人だった。決めたことには、どんなにいやでも文句を言うまいと思ったのだろう。私にやつあたりすることはなく、ただひたすらにうちにこもって体を固くして、時間をやり過ごしていたので感心した。かわいそうにも思った。私がいやな時にぶつぶつ言えるのは、言える環境に育ったからだと思った。?
    p252?そのことを思い出して、その時に感じていたよりもずっと楽しかったりすることで、その人の大切さがわかる時がある。?
    p301?初めて会った時、品定めをするようにではなくて私の価値をはかるように私を見つめた。?

  • 比較的好きな話が入っててお気に入りです。書き下ろしもgood

  • AIUでの静かな夜に読みたい一冊。Tugumi、キッチンを読んで吉本ばななが好きな人には超オススメ。恋をしている人にも、逆に恋とは無縁な人にも。一作品読むごとに、深い感動に包まれることでしょう。

  • いろいろ読めてお得。
    読み返す本。

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