死役所 1 (BUNCH COMICS)

著者 :
  • 新潮社
3.72
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本棚登録 : 865
感想 : 54
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  • Amazon.co.jp ・マンガ (181ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784107717412

感想・レビュー・書評

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  • この青年漫画が、巷でジワジワと人気が出だして、話題作と言われ始めた理由が、読むと必ず理解できる
    確かに、この漫画に注目しないのは、漫画好きとしては失格だ
    帯に「魂抉る、死者との対話」とあるが、正にそう
    読んでると、もう、胸が痛くなってくる、読み進めるのが辛くなるほど、ハッキリとした救いが少ない。ただ、死んでしまったら後戻りはできない、そんなどうしようもない、できない虚しさを、ここまで克明に描き切っているトコが、最大の魅力
    どんな内容なのか、説明するのは実に難しい
    何と言うか、『鬼灯の冷徹』からコミカルさとほんわか感を全て排除して、シビアさだけを煮詰めたような
    読み終わって、レビューを書くと決めて、散々、悩んだが、これにしか行き着かなかったのだから、私のセンスもまだまだだ、と凹んだ
    けど、ホントに、この漫画には度肝を抜かれた。斬新な設定、それ自体はぶっちゃけ、ありふれているが、その両刃の刃になりかねない斬新な設定に食われず、上手くストーリー運びをコントロールできてるトコが、他の漫画とは違う「凄い」なのだ
    死の意味、命の定義、善と悪を分ける事の滑稽さ
    衝撃の度合いで言えば、『異法人』を読んだ時に匹敵する
    死は救いじゃない、そんな子供でも知ってる当たり前の事を思い知る、と似たジャンルの普通の漫画に抱ける感想すら湧いてこず、ただただ、愕然とするしかない
    ぶっちゃけると、読み手を選ぶ作品だな。好き嫌いが、ハッキリと両極端に分かれそう
    常に、胡散臭い、だからこそ、妙な信頼を置ける、ニコニコ顔のシ村さんの個性がともかく強烈
    型通りの役人かと思えば、やけに人間臭さも醸す時もあったりで、奇妙な好感すら湧いてしまうほど
    話のラストに役所を訪れた者の写真が掲載されている点や、さりげなく秘密の一端が明かされたり、「お客様は仏様です」と言った決め台詞?があるのも、高ポイント
    どの話も、ズゥゥンと心が重くなるものばかりだったが、特に印象が強かったのは、第3+4条の『あしたのわたし』
    死ぬのに年齢は関係ない、と割り切ってはいるが、やっぱ、それでも、親に子供が殺されるニュースを見聞きする度に気分が悪くなる
    描写、ストーリー、台詞のどれか一つ、または総合的なもので読んだ人間の心に何かを残す=面白い、ならば、一切の否定要素が無く、面白い漫画
    次巻が、「こんなキャラが出て欲しい」や「こんな展開になって欲しい」と全く思わず、ただただ単純に楽しみな作品は久しぶり

  • 今ハマってる漫画!
    めちゃくちゃおもしろい!

  • 店頭で見つけて、衝動買いしてしまいました。

    私は、あまりにも非現実的すぎてぶっ飛んでいるお話は、入り込みにくいのですが、死役所は、独特な設定なのに、入り込みやすくて、とてもよかったです。

  • 試し読みで購入しました。
    本当に良かった漫画でした。

  • なんとなく買ったが当りだった。
    読後感が心に染みる。

  • 職員さんたちの過去がすごく気になる。
    「あしたのわたし」と「働きたくない」の二つの話がつらすぎる。

著者プロフィール

あずみきし
大分県別府市生まれ。大分県立芸術文化短期大学卒業。2人の兄の影響を受け、小学2年生ごろに自作の漫画を初めて雑誌に投稿。別府市役所に臨時職員として勤務する中でアイデアを得て、『月刊コミック@バンチ』2013年11月号から『死役所』を連載開始、人気作となりTOKIO松岡昌宏の主演で、2019年10月期にテレビ東京系でドラマ化が決定。

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