プリニウス3(バンチコミックス45プレミアム)

  • 200人登録
  • 3.77評価
    • (7)
    • (31)
    • (18)
    • (1)
    • (0)
  • 11レビュー
  • 新潮社 (2015年9月9日発売)
  • Amazon.co.jp ・マンガ (194ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784107718419

プリニウス3(バンチコミックス45プレミアム)の感想・レビュー・書評

並び替え:

表示形式:

表示件数:

  • 話が進み始めてきましたね。面白い。

  • ポッパエアの妄執が虚ろなネロに注ぎ込まれてゆくのを黙って見ているローマの政治家たち。寒々しい。一人の暴君が悪政を行ったという短絡的な寓話から跳躍して、陰影のある物語が展開してゆく。2巻の娼婦への虐待も、悲劇に感動し妄想を膨らませたという背景を見せて説得力がある。小さな悪が次第に加速してゆく様を見せて鳥肌を誘う。

    アトレウスの若さゆえの懊悩が主観でなく客観的に描かれているのも好ましく思う。人間のドラマもこの広大な世界の一つの事象に過ぎない。重大だが些細である。
    ローマを離れて快復する憂鬱にハイジを彷彿。またはラスコーリニコフを蝕むサンクトペテルブルクを思い出す。
    「自分」に囚われる若者特有の気の病についても触れられる。肩を叩いてくれる大人たちが頼もしい。対するネロが哀れだ。
    彼の母やポッパエアのような、取り憑かれた人の姿がリアルに感じる。最近読んだドキュメンタリー本『ストーカー加害者』の中にもいた。相手をコントロールしたい、勝ちたい、その衝動が彼女を突き動かす。

    3巻は博物学的な視点の話が再び盛り返す。
    プリニウスの象への憧憬が面白い。象が暴れる所を見せたくなる。キリスト教の伝道シーンなど、興味深い所が満載。そしてフェリクスの過去が気になる…どんな修行を積んだのか。

  • ローマ時代紀元一世紀。皇帝ネロの時代。「博物誌」で知られたプリニウスの世界を描く。「テルマエ・ロマエ」がコメディタッチだったことに不満があったヤマザキマリは、今度はシリアスに描きたいと思っていたらしい。しかし、彼女はアシスタントを使わない主義。しかし今度は1人では描けない。そこで相棒に選んだのがとり・みき。凝り性の2人が描けば相乗効果で、とんでもない「博物誌的な漫画」が出来上がった。

    彼らが描くローマ時代を見ると、つくづく現代の古いヨーロッパとほとんど変わらない世界が現出する。日本では弥生時代なのである。しかし、プリニウスの頭の中は、ところどころ非科学的な性急さはあるものの、科学的に世界を見つめているのが、私的にはツボである。その好奇心の強さ。

    そして時々現れる現代にも通じる真実。特に三巻目の40Pから46pにかけて、おそらく「博物誌」の記述を元にしたプリニウスの呟きは、優れた人間洞察である。曰く。

    「人間というのは、これだけ弱虫に生まれておきながら、やがてはすべての生き物に対して主人面をするようになる‥。素っ裸でこんな無防備な姿で生まれてくるのに、誇りだけは高生き物に育っていく‥」
    「猛々しいライオンですら、彼ら同士で無意味に闘ったりはしない。しかし人間は、たいていの禍いは仲間同士で引き起こされる‥」

    現代最先端の霊長類学であり、平和学だろう。

  • ちょいと話は中だるみかな?

  • 何があったの!?

  • 色んな現象が異様でちょっと怖い。そしてポンペイ爆発するんでしょ?人物を描いているヤマザキさんのカラーよりも異形の生き物の醸すものにより強くのまれる。パシパエーの宴を読もうとして挫けたし、とりみきさんだけの作品なら読めないな…水木マンガの妖怪はダイジョブなのに…奴隷の売られてるシーンも衝撃。人を人が商いするなんて~およよ~。この時代の奴隷はその後の黒人のとは大分違うけど…

  • ローマの治安、ネロ、そしてポンペイと何だか不穏なイメージ総登場だ。現代の世紀末みたいな感覚だったのかな、と当時を想像する楽しさを教えてくれる。ストーリーの起伏もあんまりないこのマンガじたい一種 博物誌的だ。

  • プリニウスは何度か読み返さないと内容が把握しづらいのであるが、現実と幻想の入り交じるローマの不思議な世界が良い感じに融合してきて面白くなってきた。

  • プリニウスの変態っぷりがたまらない。皇帝ネロは今まで極悪非道の悪人という印象だったが、芸術家だったことを知って見方が変わった。

  • つい先日、ようやく2巻を読んだつもりが、既に3巻がでていましたという顛末。ま、そういうことはどうでもいい。いよいよ、ローマを出て転地療養の旅へ、そして、天変地異の予兆が見えるウェスウィウス(だっけ?つまりはヴェスヴィオス山)の麓へ。とかそういう。でも、物語的にはネロがポイントだったり、いろいろと濃度を増す作品。それより、絵が濃い。日本で製作されているマンガの標準からかなり逸脱してるなぁというか、うーむ、もやしもんとかもそうだけどね。

全11件中 1 - 10件を表示

ヤマザキマリの作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
有効な右矢印 無効な右矢印

プリニウス3(バンチコミックス45プレミアム)を本棚に「読みたい」で登録しているひと

プリニウス3(バンチコミックス45プレミアム)を本棚に「いま読んでる」で登録しているひと

プリニウス3(バンチコミックス45プレミアム)を本棚に「読み終わった」で登録しているひと

プリニウス3(バンチコミックス45プレミアム)を本棚に「積読」で登録しているひと

プリニウス3(バンチコミックス45プレミアム)の作品紹介

ネロの暴政、荒廃する人心、新興宗教の影……迫り来る魔都の呪縛から、プリニウスは逃れられるのか!? 古代ローマの〝悪夢〟を幻視する、歴史伝奇ロマン!

プリニウス3(バンチコミックス45プレミアム)のKindle版

ツイートする