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- Amazon.co.jp ・本 (265ページ)
- / ISBN・EAN: 9784120017421
感想・レビュー・書評
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去年亡くなった著者の作品は福田章二つまり夫の庄司薫へとなっている、私の青春の作家であった作品中の赤ずきんちゃんは中村紘子のこととばかり思っていたものだが、肝心の夫は筆を折ってしまったようである。ところで本作であるが、文章が上手いことにまず驚いた、第8回チャイコフスキーコンクールの審査中に思った、世界及び日本のクラシック事情を綴っている。演奏家の需要が供給過多となっているなか、何とかプロの演奏家を発掘しようとするのがコンクールの狙いのようである。しかし日本の音楽大学も結果として大量のアマチュアだけを誕生させているのが現状のようで、こういったことを知ると中山七里や去年の恩田陸の「蜂蜜と遠雷」等の音楽小説は成り立たなくなっちゃいそうだ。
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