- Amazon.co.jp ・本 (600ページ)
- / ISBN・EAN: 9784120028090
感想・レビュー・書評
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扈三娘がいつでもイケメン。童貫が終始いい人で違和感。宋江様が気弱で呉用の胃が痛そう。水滸伝だからわかってるんだけど最後は切ない。花栄いい子や…駆け足なので百八星の魅力を描き切れてるわけではないけれど、よくまとめました、とは思います。短くもないけど。
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この世の中にはいろいろな「水滸伝」が存在しているようですが、今回図書館で借りてきたのは、杉本苑子さんが書いたもの。
ハードカバーで上・中・下の3巻仕立て。
時代は宋。皇帝の周りはインチキ臭い側近ばかりで、政治は腐敗、地方では官僚たちが好き勝手し放題。(中国の歴史物語でよくある話)
高官や官僚たちは民衆に重税を課し、私腹を肥やすことばかり考えている。
そんな世情を憂う108人の英傑たち。
梁山泊に集い、官や悪徳商人を襲い、奪った財産を苦しむ民衆に分け与える。
初めは、目の敵にして彼らを殲滅しようとしていた政府だが、他国の侵略や怪しげな宗教集団の反乱などの危機にさらされ、彼らに官軍として戦うよう依頼する…。
というようなあらすじですが、さらに魅力を加えているのが、108人の英傑たちは、世を正すべき宿命の元に現世に現れた異界の人間たちなのだ、という設定。
ともすると血なまぐさい話になりそうなところにロマンを添えています。
中巻あたりで、次々登場する108人に少し食傷気味になりましたが、それぞれ武勇伝や過去の因縁やらいろいろあってなかなか楽しめます。
ちょっと情けないのもいたり、短気なのもいたり、悪人っぽいのもいたり、実にさまざま。
得意とする武器や、長けている能力もいろいろで、よくまあ108通りも考えたなあ、と感心してしまいました。
一通り読み終えて、なんだか他の「水滸伝」を読んでみたくなり、北方謙三版を借り始めてしまいました。
長いんだよなー。しまったなあ。