風に桜の舞う道で

著者 :
  • 中央公論新社
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本棚登録 : 88
感想 : 20
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  • Amazon.co.jp ・本 (340ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784120031502

感想・レビュー・書評

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  • 1990年、10人の浪人生、桜花寮の生活。
    2000年、それぞれの道を歩む仲間との再会。
    アキラを中心に、リョータの行方を探しながら、思い出の場面と交互に次々に再会していく。
    ものすごい感動とかではないのに、読んだら、あー、頑張ろう!、みたいな気持ちになる。世代的にも懐かしい感。
    勉強、できる時に頑張るって大事だな。
    友だちって大事だな。
    思い出って大事だな。

  • こんな青春が送りたかったです。たぶん今まで読んだ小説うの中で一番好きかもしれません。単行本と文庫本を買った作品はこれだけです。

  • 現在(2000年度)と10年前の浪人時代のそれぞれの
    一年間を月ごとに章を区切って交互に語る物語。

    10年前:浪人時代にやらかした青春のアレコレについての話。
    現在 :浪人時代の友人と再会しながら、ある噂の真相を追う話。

    現在と回想とを交互に語る形式はこれまでもいくつか
    読んだことありますが、本によっては読みにくかったりするんよね。
    物語が切れ切れになって最終的にもなんでわざわざ交互に
    語ったのか分からないなぁという本もあるけんね。。。

    でも、この本はその「つなぎ」の部分がとても上手で
    次々と出てくる友人とのエピソードに微笑ましいものを感じたり
    共感したり羨ましさを感じたりさせる一方、
    噂の真相を追う現在の方も、続く展開はどうなるんだろう!?と
    どんどんと読み進めたくなるような描き方になっています。

    果たして主人公たちは青春時代に何をやってきたのか?
    噂とは何か?その結末とは?
    さぁ、気になってきたでしょ!?興味津々でしょ!?

    タイトルと同様、読後感がとっても爽やかな一冊です。
    ひとつ不満を探すなら、CLIMAXと呼べる部分がない事かな。
    淡々と終わりに向かう感じ。
    まー、それでもこの本の良さは色褪せない。

    わたくしは浪人する必要なかったけど、こんな1年なら、
    こんな仲間となら、一緒に過ごしてみたいなと思いました。

  • 主人公ののほほんとした感じが好きで立て続けに2回も読んでしましました。浪人寮の話しです。

  •  現在の話と10年前の話が交互に話されていて、すごく面白い。浪人生の寮ですごいいろいろな人達に出会って、10年経ってもそれぞれ別々の道を進んでいても、深い絆で結ばれていて、おもしろい。しかも、主人公が一番キャラ的にあんまり目立ってないけど、みんなを結んでるってのもおもしろかった。

  • 予備校生の寮、桜花寮に住む10名の浪人生達。10年後仲間の一人リョータが海外で殉職したという噂が流れる。リョータの消息を確認するため、10年振りに仲間達に会うアキラ。10年前を回想しながら話は進む。▼私が現在最も注目している作家が竹内真です。物語の章立てを12ヶ月それぞれの月にして、10年前と現在を交互に語っているところなんざぁ非常にウマイ!!私は学生時代を思い出し、非常に懐かしい気持ちで一杯になりました。最近の作品では恩田陸さんが『ネバーランド』で同じく「学生寮」をテーマにした非常に読ませる作品を書いておりましたが、あれは言っちゃ悪いが女性が空想で描く男子寮ファンタジー。こっちは、モット切実でリアルな男子寮。どっちも面白いのです(恩田陸のネバーエンドも傑作です。私は大好きですよ、念のため。読み比べてみることをオススメします。)が、身に染みるという意味では本作に軍配が挙がります。一人一人の個性や一つ一つのエピソードが◎。絶対オススメです。

  • 10年経ってそれぞれ違う道を歩んでいても、青春を共に過ごし、お互いを支え合った仲間と
    繋がりあっていることができるというのはとても素晴らしいことだと思います。
    永遠に続く絆。
    それこそ「青春」で得られる最も価値あるものですよね。

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