いい女

著者 :
  • 中央公論新社
3.26
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感想 : 26
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  • Amazon.co.jp ・本 (407ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784120036224

感想・レビュー・書評

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  • いい女ってなんなんだろう・・・
    主人公の女性は、人の事を考えて行動する人のように思わせながら、本当は、初めから自己中心的なんじゃないだろうか?自分勝手に自分の力以上に尽くして、わかってくれないからと正反対になっていく。。。誰も望んでいない事=自己満足。自分がかわいそうだからと自分に何百万も使い、浮気をすることを、正当化する。家庭を変えようという努力のカケラも見えなかったのが残念。

  • 極端だなぁと思って読んだけど。
    案外こういう、完璧な母であり完璧な娘であり完璧な妻である女性はいるのかもしれない。私ってずいぶんひどいもんだと反省したりして。

    そんな詩織が育てた娘が、こうなるのは何で?と思ったけど、完璧な母への反抗なのかな。夫はひど過ぎる。。

    詩織が自分に磨きをかけていいオンナになったら、あっという間に周りの男性から注目されるようになって、そういう関係になってしまうけど、家庭が壊れそうになるとあっさりお別れされる。そんなもんなのかな。

    詩織が自立を目指して自分の人生を操縦し始めようとすることは、応援したいと思った。この先、どうなったんだろう。

  • 家庭の都合で学生時代をフランスで過ごし、フランス語の翻訳家として仕事をしている詩織は、自己中心的で家事にも育児にも非協力的な夫と、受験を控えた二人の娘を抱え、「理想の母親」であろうとしていた。

    しかし、久しぶりに行った同窓会で密子に出会い、「女として幸せを求めてもいいのではないか」と思い始める。

    化粧品をそろえ、眉の形を整え、エステに通いだした詩織。しかし、子供たちは18歳にもなって「夕飯の準備ができていない」事に癇癪を起したり「オバサン」と親に暴言を吐いたりやりたい放題。夫は完全に無視。詩織の心は悲鳴を上げる。

    そして、多大なる時間とお金と努力のおかげで理想の体を手に入れた詩織は、夫が浮気をしていると聞かされる。そして詩織自身も編集者と体の関係を持つ。

    最終的に離婚して自活の道を選ぶ詩織。

    「完璧な母親たれ」と思うのは勝手ですが、娘たちちょっと子供すぎません?しかもただ巨峰を食べるだけでも皮まで剥いてあげるって過干渉すぎるでしょ。旦那は論外。

    こんな理解のない家族に囲まれたのは自業自得とも思えますが、未来へ歩き出したところは希望が持てました。

  • 2014.10.11読了
    最初から最後までいい女ではなかった。どんな話にしたかったの?イマイチわからない。(図書館)

  • これも面白かった。
    共感できる部分アリ、できない部分も当然あり…。

  • 13/07/14 ストーリーの展開が不自然であるが、マッいいか。
           
           自分以外の人間のために下着を選び、体を彩ることは、刺激        的で誇らしいことだった。自分の体を求める男がこの世に存在       している。それが、自分の価値を証明してくれているように思え       た。(P.316)

  • 話に出てくる娘たちがひど過ぎてこんな娘にはなりたくないと心底思いました。

  • 何年か前の昼ドラで観た物語の原作という事で興味を持って読みました。

    典型的な「オバさん」だった主人公・詩織が、45歳の同窓会をきっかけにエステや不倫をとおして美しくなっていく様には清々しさを感じました。(不倫を推奨するつもりはないですが…)
    良き妻・良き母として日々家族に尽くしているのに、「完璧にやって当たり前、少しでも落ち度があれば徹底的に責められる」……これが20年も続くとそりゃあ嫌気がさしてくるでしょう。

    全体的に面白かったけれど、主人公がフランス育ちの帰国子女で在宅でフランス語翻訳の仕事をやっているという設定がちょっと非現実的でした。
    これが専業主婦だったらそう簡単に「離婚!」なんて騒げなかっただろうし。

  • 家庭という環境を作ることに徹していた主婦
    から自分の本当にしたいことに突っ走るリアルだけど、ちょっとしたシンデレラストーリー。

    美は意識して作り出さねばならないな

  • 自分と等身大なとこもあり、
    ちょっと理解不能な部分もあり。。。

    こんなまでなるかな。。。と思ったり。

    まあ 小説ですからね。

  • 45歳の完璧な母親業&主婦業を営む女性が同窓会で再会した同級生に勧められるまま、エステに通い始める。
    家族と自分、この先の生き方、いろいろ考えながら外見も内面も変わっていく様が描かれています。

    ラストにかけて、少し都合いいかなと思ったりもしましたが、おもしろかったです。

  • 純粋に、家庭だけが自分の城だった女→社会や情事に目を向けた女としての余裕がある女 への変貌の過程が面白かった。
    相変わらずダメ夫の書き方は憎らしいほど上手いと思う。
    でも、夫・子供の描き方、性格等「離婚まで」と似すぎ。かなりデジャビュを感じた・・。
    また、子どもがいるのに夫以外の人と情事にふけることをヨシとする道徳観に少々ついて行けないところがあった。
    小説の中の登場人物にあまりにそういう道徳観が欠如している人が多くてびっくりしました(笑)

  • 家庭中心だった詩織が同窓会をきっかけに自分を見つめなおし、自立に向けて歩き始める話。エステ等でお金を使い、見かけはいい女に変身した感じだけど、内面的に成長したように感じられなかった。

  • 出版社 / 著者からの内容紹介
    もっと何かがほしい! 妻として母として一生懸命やっているのに、誰も認めてくれない……満たされない思いを胸に、夢を実現しようと反乱を起こした女性の挑戦と変身をリアルに描く問題作。

  • なんだか、影響力のある一冊と言うか、何と言うか。そういう考え方や生き方もあるんだなぁ…と考えさせられました。

  • 小説。夫と子供に尽くし、家庭優先で翻訳の仕事もこなす主婦が、同窓会や翻訳の表現力の限界、夫の浮気や親の介護問題、子供の反抗期などをきっかけに、自分を見つめ直す話。帰国子女というバックボーンもあって、ところどころにあるフランスの自然豊かな情景の記述が、閉塞的になる物語を緩和してくれる。憧れていた男性との素敵な再会から、くすんでいた自分を輝かせるためにアクティブになっていく心理はけなげ。後半、駆け引きによる運命のいたずら発生で、得られなかったものもあるが、トータルではプラスになってるような結末。土壌が土壌だけに、不倫の罪悪感がないのが救い。あるいい女の舞台裏と言える本。

  • 家族優先の良き妻、良き母の詩織だったが、学生時代の同級生に会い、自分を磨き女として生きていく道を選ぶ。ちょっと極端だったかなぁ☆女に目覚めるのが遅すぎるような・・・

  • 不満たらたらだけど、そういう家庭を作ったのはあなたじゃないの?

  • いい女^^になるにはフムフムそうすればいいのか・・・などと言われても、先立つ物がない・・・でもそんな事言ってたらいい女には、なれない。どこまで頑張れるかお金をかけずに・・・。

  • ツッコミどころ満載。でもやっぱり最後まで一気読みなんだよなぁ・・。

  • 結論!


    妻のことを母親の代わり、もしくはお手伝いさんだとしか
    見てないような男とはさっさと別れるべし。


    おいしくて栄養たっぷりの手料理を作ったり、
    布団を毎日干してふかふかにしたり、
    床をぴかぴかに磨いたり、
    一生懸命尽くしても、妻のそんな努力には無関心。



    「忙しいからこれ手伝って」
    ってお願いしても
    「俺がか?ゴルフの練習に行かなきゃいけないんだぞ」
    なんていうバカモンはゴミ箱に捨てるべし。


    夫婦って、相手のことを思いやったり、いたわり合ったりして
    なんぼのもんでしょ。
    おいしいものを一緒に食べ、映画を観、旅行に行き、
    つらいときも相談し合うのが夫婦ってもんだと思うけどなぁ。
    詩織(45歳)は20年間連れ添った夫や娘たちの

    身勝手さに疲れ果て、自分を磨くことに目を向け始める。



    同窓会で知り合ったエステティシャン蜜子の手を借りて

    どんどん美しくなっていく詩織。



    化粧もしなかった女が、

    最後には仕事もできる、美しい、でも男に媚びないいい女に

    変身するという楽しい話だ。



    蜜子のアドバイスもなかなかためになるので、

    美容本として読んでもおもしろいかも。



    ---------今日から実行してほしいことがあるの。

         それは、姿勢をよくすること。

         背伸びをして、そのまま踵を下ろした姿勢がベストの背中。

         背骨を曲げているとそれを支えるために、

         骨に沿って筋肉がついてしまうのよ。

         そうなったら最後、ちょっとやそっとじゃまっすぐ戻らないわ。----------



    ってな感じ。



    でもね、こんな話を結婚前の人が読んだら、

    結婚する気がなくなっちゃうかもね。



    でもでも、いい伴侶に恵まれたら

    家庭を築くって人生最高の作業ですよ〜

    って一応フォロー(笑)2005.11.9


  •  主人公の詩織は、ものすごく家族のために尽くしていたので、これからは自分のために生きるというのも納得しました。
     ただ、自分のために生きるのはいいのだけど、男性に頼りすぎていると思いました。

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著者プロフィール

長野県生まれ。西洋史への深い造詣と綿密な取材に基づく歴史小説で脚光をあびる。フランス政府観光局親善大使。著作に、『新・三銃士』『皇妃エリザベート』『シャネル』『アンジェリク緋色の旗』『ハプスブルクの宝剣』『王妃マリー・アントワネット 華やかな悲劇のすべて』『幕末銃姫伝』『i維新銃姫伝』など多数。青い鳥文庫ではKZのほかに「妖精チームG(ジェニ)」シリーズ、『マリー・アントワネット物語』『三銃士』も手がけている。

「2019年 『探偵チームKZ事件ノート 特装版 校門の白魔女は知っている』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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