- Amazon.co.jp ・本 (238ページ)
- / ISBN・EAN: 9784120039249
作品紹介・あらすじ
かつて初恋の少年に送った手紙の一節が、ハワイアンの調べに乗って耳に届いた。「ひとの人生を縫い上げる」キルト作家となった私は、その歌い手とともに、空と海と大地が接するハワイ島最南端の地「サウスポイント」を訪ねるが…。
感想・レビュー・書評
-
キッチンとその次のやたら眠い人が主人公の作品以来。
夏の終わりの読書にハワイ島の風景がぴたっときました。
この人の作品には死とか喪失感とかがいつもあるような気がしていましたが(あまり読んでいないけど)これもそういった感じでした。すごく映像が浮かぶのですがもう映画化とかされているのかな。
親ってすごく優しくやさしく愛情あふれることをしてくれる半面、ほかの誰にもできないような傷つけ方をする・・・確かに。
子供のころ、というより中学生くらいの言葉にならないような感情が共感とともに思い出されました。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
よしもとばななさんのハワイ島愛がにじみ出た、愛にあふれた作品だった。
彼女の十八番である「死」をテーマとしたストーリーでありながらも、珍しくハッピーでキュンキュンするラブストーリーだ。
珠彦くんはとても愛すべきキャラクターで私もキュンキュンしっぱなしだった。
そして、よしもとばななさん同様、ハワイ島に恋している私にとっては、ハワイ島に行きたくて行きたくてたまらなくなってしまうという意味で、毒のような本だった。 -
『本は読めないものだから心配するな』で紹介されていて、気になったので。
テトラちゃんに珠彦くんがいて、珠彦くんにテトラちゃんがいて、本当に良かった。
これまで読んだよしもとばなな作品の中では、明るい感じがした。私が読んだことある作品たちの中では、比較的最近の作品だからなのかな。 -
久しぶりに よしもとばななさん。
ハワイになんてとても行けない今だからこその、この本。
なんか、いい。
ハワイに行きたくなりました。 -
.
-
今生きている世界がきらきら切なく沁みるような物語だった。描写の1つ1つが美しかった。
希望もわびしさもありのままに描かれていた。
珠彦くんのお母さんに感動した。
珍しく甘々ラブストーリーでもあったとも思う。 -
読み終えて、吉本ばななってこんなに甘ったるい作品を書く人だったかなと思った。実は読むのは2度目なのだが、すっかり内容を忘れていて、なぜだかもう一度読んでみようと思ったのだった。このところハワイをキーワードにする作品が多いが、そのキーワードは少し不消化だ。不消化であることがキーワードというのなら致し方ないが、それが気になるのと、会話のあちこちに文語的な表現が出てくるところも気になった。没入しにくいのだ。それでも読ませはした。筆力があるということなのだろう。主たる登場人物については追体験がしにくかったが、たとえばマリコさんのようなキャラクターは体に染み入った。
-
離れていた初恋の人とハワイパワーで再開する話。
よしもとばななさんの作品にしては、相手の男の人が少しどろりと濁った感じなのが意外だった。