美女いくさ

著者 :
  • 中央公論新社
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本棚登録 : 94
感想 : 20
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  • Amazon.co.jp ・本 (443ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784120039751

作品紹介・あらすじ

仲を裂かれた最初の夫への思慕、養父・秀吉への怨み、長姉・淀殿との訣別を胸に、ついには将軍の御台所にまで上り詰めた小督だったが…女性の視点で描く新しい歴史小説。

感想・レビュー・書評

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  • これまで司馬遼太郎あるいは吉川英治の戦国時代は異なり、女性側の立場から見た戦国時代を知る。それにしても、織田信長の妹お市の三女小督は落城、政略結婚、嫡男出産など、戦国時代に振り回された人生だったと思う。「この時代の女の戦は、戦場で戦うことにあらず。子を産んで婚家を守り栄えさせること。」を切々と訴えた時代小説である。

  • 2013-8-16
    一日で読んだ。おごうねはなし。
    上野樹里の大河ドラマを別の角度から書いてる。大物がふんだんに出てきて!翻される女たち。陰惨な処刑は我が身におこるとしたら痛みがすさまじい。忍びがいたり、情報をまちわびたり、時代をかんじた。

  •  大河ドラマを見ていなかったら最後まで読めなかったかもしれない。さらさらと話が進んでいく。この時代の女の戦は、戦場で戦うことにあらず。子を産んで婚家を守り栄えさせること。割り切って結婚するところがそんな時代だったんだなあと思う。
     今でも身分のある人はそういう暮らしをしているんだろう。

  • 仕事用で読んだ。
    女として生きていく時の「戦い」とはなにか、考える。

  • お江の本はこれまで読んでない。
    この時代は最もよく取り上げられているので、史実に云々は問題にしない。
    NHKの大河ドラマと比較しながら再度流し読みしても?

  • 戦国の世を生きる
    女たちの物語

    織田信長の妹
    お市の娘 三姉妹
    末妹の小督

    浅井家の子として、そして、
    信長の姪として生まれた宿命
    織田、豊臣、徳川と権力が交代する
    戦国時代に
    戦いとともに生きる

    生きるとは戦うこと

    女子は強うのうではならぬ。
    強いとは、我を張ることではのうで
    己を曲げること。
    従順になること。
    強風で枝は折れるが
    葦はなびくだけ。
    風がおさまれば
    すくりと身を起こす。

    土田御前の言葉が印象に残る

    戦いは勝つことだけが
    全てではない

    大切なものを守るために
    憎しみも愛しさも
    欲望も義も
    悲しみも裏切りも
    生きる地が変わっても
    大切な家族と別れても
    自身の気持ちも押し殺しても
    全ては生きるため
    それが女たちのいくさ

    小督、茶々、お初、おね、考蔵主、
    土田御前、待女ときわ、ガラシャ・・・

    この戦いの時代に
    したたかに生き抜く
    それぞれの女たちの物語

  • 大河ドラマの主人公(原作ではないんだよね?)だとのオススメで読んだけど良かった。基本的に歴史物は苦手なのでよっぽどのオススメがないと歴史物は手にとらない(苦笑)むか~し読んだ女風林火山って漫画も内容忘れちゃったけど何というか、戦のさなか活躍するのも苦しむのも男だけではなく女だってそれぞれ戦ってるんだよねと思う。それが直接的なものでなく体を使ったり子どもを生んだりだったとしてもそれは女にしかできない。こういう小説を読むたびに女のほうが、いや母はこの世で一番強いんじゃないかと思う。

  • そこがつっこみどころじゃないとは思うけど結構 血縁結婚が多くて 。。こどもが育つのかなぁ と気になったりします。

  • 由緒ある一族には家系図を持っているが、確かに戦のコマとして姻戚関係を結ぶためには必要だったのだろう

  • 「女から見た戦国時代」とあったので、期待していた。
    しかし、思ったよりも淡々と話が進むのでイマイチ盛り上がりに欠け、気づけば終わっていた……というのが、正直な感想。
    個人的にはもっと劇的な盛り上がり方で、徳川2代将軍御台所になるまでを見たかったな。

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著者プロフィール

諸田玲子
静岡県生まれ。上智大学文学部英文科卒。一九九六年『眩惑』でデビュー。二〇〇三年『其の一日』で吉川英治文学新人賞、〇七年『奸婦にあらず』で新田次郎文学賞、一八年『今ひとたびの、和泉式部』で親鸞賞を受賞。著書に『お鳥見女房』『あくじゃれ瓢六』『きりきり舞い』シリーズのほか、『四十八人目の忠臣』『波止場浪漫』『帰蝶』『女だてら』『尼子姫十勇士』『しのぶ恋』など多数。

「2023年 『其の一日 増補新版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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