動機、そして沈黙

著者 :
  • 中央公論新社
3.09
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本棚登録 : 159
感想 : 39
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  • Amazon.co.jp ・本 (271ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784120040450

感想・レビュー・書評

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  • バラエティある灰汁

  • 読み物としては普通におもしろかったです。
    私もがんばろうっと。

  • 読了、75点

    西澤保彦らしさの一面が色濃く出ている短編集、主にエロティズムやらフェティシズム辺り。
    『七回死んだ男』やチョーモンインシリーズから入り、SF設定系統の作品が好きな私としましては、
    エロティズム、フェティシズムは物語のアクセントとして楽しむ分には結構好きですが、それを全面に出されてもどうかなぁ、ということでこの点数。
    やっぱ設定とロジックに凝ってるのが読みたいんですよねと。

    本作品を読んだ上で思ったのは、
    自分を中心に世界を、あるいは社会を見渡した場合、もちろん嫌なこと悲しいことがあるんですが、幸いにも小説の題材になりそうな事件とは無縁ではありますが、
    自分の周りの嫌なこと悲しいことがちょっと道を誤れば殺人事件に発展しそう、とそんなことを考えさせられました。
    とまぁ日常のすぐ外側にある非日常の描き方はやっぱり上手かったです。

    印象に残った短編としては、
    発刊時期を見て、えっ?また交換殺人と思った「ぼくが彼女にしたこと」と
    きっと西澤さんなら1冊の小説として何か大掛かりな仕掛けをしてるだろうと期待をしながら読み始めた最後の短編で表題作の「動機、そして沈黙」、期待通りだったか裏切られたかは読んで確認して下さい。

  • 短編集で、どれもこれもがうわぁ…な終わり方をしています。
    結局あなたは何者? という人物も出てきたりしますが
    全体的には納得できる終了。

    本当はこうなんじゃないか、ああだったんじゃないか。
    またしても色々な推測が飛び交って終了しますが
    よくもこれだけ想像できるものだなと関心してしまいます。

    どれもこれも、執念というものはすごいと
    感じさせてくれるものでした。
    一番最後なんかは特に…w

  • 表題作、「動機、そして沈黙」のほぼ会話文から成り立つ推理論議でだんだん筆の乗ってくる感じが、これこそ西澤保彦の醍醐味!と感じられて引き込まれる。あとがきにもあるが、ノンシリーズの、特にロジック色が薄く怪奇的なものが詰まった短編集。しかしフェチとエロは欠かさないわけね、西澤さん。表題作で、日記を単語の羅列で毎日欠かさずつける、という主人公のスタイルがなかなか気に入った。これは後で見返すと楽しそう。

    【紹介】
    絶対、「あとがき」から読まないで下さい!西澤的、殺意のスイッチ。エロティシズム、フェティシズム、ロジック―ミステリ界の奇才の「すべて」を凝縮した作品集。特別書き下ろし中篇「動機、そして沈黙」収録。

  • 1995年~2009年(書き下ろし)にわたる6篇。中心よりむしろ周辺的な事柄についての解釈の説得力になるほどと思わせられる。冒頭作品の背景をいろいろと推測する。(2009-10-16 購入, 10-18 初回)

著者プロフィール

1960年高知県生まれ。米エカード大学創作法専修卒業。
『聯殺』が第1回鮎川哲也賞の最終候補となり、1995年に『解体諸因』でデビュー。同年、『七回死んだ男』を上梓。
本格ミステリとSFの融合をはじめ、多彩な作風で次々に話題作を発表する。
近著に『夢の迷い路』、『沈黙の目撃者』、『逢魔が刻 腕貫探偵リブート』などがある。

「2023年 『夢魔の牢獄』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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