早雲の軍配者

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著者 : 富樫倫太郎
  • 中央公論新社 (2010年2月発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (461ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784120040993

早雲の軍配者の感想・レビュー・書評

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  • 気軽に読めて、かつ熱くなる戦国時代モノが読みたかったので、以前から気になっていた軍配者シリーズを読み始めました。

    軍配者とは戦のスペシャリスト。
    戦略を練る、観天望気で天候を予測する、易で戦の行く末を占う…。
    そういった業を体得した、軍にとって要の存在です。
    歴史に名を馳せた武将の傍らには、有能な軍配者の姿があったのです。

    当時は下野の足利学校や京の五山で、四書五経や兵書を学んだ者が軍配者となったとのこと。
    この物語では、足利学校で出会った3人の青年が共に学び、互いに戦場で相見えることを約束して別れた後、それぞれ軍配者としての道を歩んでいくのです。

    シリーズ1冊目である本書は、北条家の領地となった韮山から始まります。
    引退後の北条早雲に才能を見出された少年・風間小太郎が主人公。
    早雲は自身の死後も北条を滅ぼさぬよう、北条のために尽くす有能な軍配者として小太郎を育てることに決めるのです。

    「戦は嫌いだ。しかし、北条が治める地の農民たちはみな幸せそうに暮らしている。だから幸せに暮らせる民を多くするために戦をするのだ」という小太郎の優しさと、早雲への揺るがない忠誠心が、彼の強さの源なのでしょう。
    戦にかけては天賦の才を持ちつつも、親しみやすく謙虚な人柄の小太郎がとても魅力的でした。

    私は歴史に詳しくないのでこの物語がどれだけ史実を踏まえているのかはわかりませんが、彼らのような存在が戦国時代を動かしていたのかも…と思うとわくわくします。
    足利学校で友となった3人が、それぞれの立場から戦国の世をどのように動かしていくのか、先を読み進めるのが楽しみです。

  • 陰陽師+軍師の役割を担う軍配者をめざす若者の物語。
    三部作の第一作目。
    キャラクターが個性的で漫画っぽく、話も筋が分かりやすかったので早く読めました。
    小太郎、四郎左、冬之介の三人の、戦では敵になることが分かっていても
    また戦場で会おうと言える友情が良かったです。
    この三人にとって戦が同窓会になるのかと考えると面白いなと思いました。

  • 表紙を見た時は、今時仕様の軍記物かと思い躊躇したが
    全然そんな事はなかった。
    合戦シーンの割合は低く、軍記ものに非ず。
    かといってライトノベルのような軽いものではないが
    登場人物の性格ゆえか、爽やかな印象ですっきり読みやすい作品。
    足利学校は名前しか知らなかったので、その辺りも面白く読めた。
    逆に学校時代をもっと読みたかったくらい。次作にも期待♪

  • 軍配者、それは戦の全般に関して君主に助言する専門家。
    占術、陰陽道、観天望気、医術、戦術を修め、軍師とはまた異なる存在だった。
    小太郎、冬之助、四郎左の三人は、生まれも育ちも違うが、軍配者を養成する足利学校で出会う。
    喧嘩しつつもお互いに認め合い勉学に勤しむが、いずれは敵として戦場で見えるかもしれなかった。

    時は室町時代から鎌倉時代にかけて、後に戦国大名となった北条氏の祖である伊勢宗瑞(北条早雲)に薫陶を受け、その才を見出された小太郎。
    もともとは忍びの風間一族だったが、宗瑞によって風魔性を名乗るようになる。
    これが後の世に、忍び集団の風魔一族へと繋がっていくのですね。
    そして、小太郎は北条氏、冬之助は上杉氏、四郎左は武田氏、それぞれが戦国大名の軍配者となり、その係累が戦場で相対することになる。
    歴史的背景を踏まえつつ、エンターテイメントな小説で、おもしろく読むことができました。

  • 先輩jun_skyさんに(「のぼうの城」を読んだならと)すすめてもらい、読了。
    満足満足(^'^)
    富樫倫太郎さんの著作は伝奇物しか読んでなかったので、けっこう意外に感じた。成長物語として読んだのだが、あまりにもまっすぐ過ぎてひくところもありますが、続編『信玄の軍配者』さらにもひとつもありそうなので、続きも期待します。

  • この小説の特徴は、戦ものとも学園ものともいえる、
    程よいミックス間です。
    各ジャンルを読みつくした感のある読者には、
    新鮮な境界線上の物語としてうつるのではと思います。
    (悪く言えば若干の中途半端感も無くは無いですが、
    そこは今回はまだシリーズの第1巻ということでご愛嬌!)

    戦ものといっても、この1巻目はまだ軍配者になるために教育期間がメインです。
    戦を通じてではなく、村での暮らしや城主の考え、戦への取り組み方、
    足利学校への道のり、そこで出会う友人たちなどを通じて、
    時代の雰囲気が存分に伝わってきます。
    (戦国時代といっても、戦って結構ビジネスライクであっさりしているところもあるなぁとか、
    人の命が駒のように扱われることに違和感を覚えつつも、
    これは当時の正当な政治や経営のツールだったのだなぁというようなことを感じました。)
    時折時代背景や各地の家同士の争いの変遷などについての説明も挟まり、
    ライトノベルほどは読みやすくはありません。
    しかし、うまくフィクションと史実が織り交ぜられ、
    登場人物やストーリーが歴史の中で活き活きと立ち上がります。

    レビューの続きはブログ「サーチン’ ザ・サーチ」へ>>http://blog.livedoor.jp/asunaro_library/archives/50549043.html

  • とにかく面白い!
    時代小説というよりも、青春小説のような感じです。
    時代小説のありがちな史実をぐだぐだと解説する部分も少なく
    風摩小太郎の軍配師になるまでの事を書かれています。

    文章には、スピード感があってすぐ読み終わります。

  • 足利学校のこと、軍師じゃなくて軍配者のことを知れたので有益でした。

  • 歴史物はもともと好きだが、これは読み終わった後の爽快感が良い!小田原&伊豆に行ってみたい♪続編に期待。

  • 面白かった。もうちょっと先まで描いて欲しいなぁと、小太郎、冬之助、四郎左の続きが知りたくなった。
    軍配者って存在自体知らんかったし、北条氏も早雲の名前くらいしか知らんかったけど、勢力関係も詳しく描かれていて、すっと読めた。
    軍配者を輩出してたのは、足利学校と京の五山だったんだーと学びもありました。

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早雲の軍配者の作品紹介

伊豆・相模の地を平定した北条早雲の次なる策は、周辺諸国から領地を守る次世代の指導者たちを育てること。風間一族の少年・小太郎は学問の才を見出され、早雲の直弟子として日本最古の大学「足利学校」へ送り込まれた。若き日の山本勘助らと机を並べながら兵法・占術・陰陽道・医術・観天望気・軍陣の作法など、戦国大名のブレーン「軍配者」に必須の学問を修めた小太郎は、やがて戦場で友たちと再会する…。

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