- Amazon.co.jp ・本 (378ページ)
- / ISBN・EAN: 9784120041600
作品紹介・あらすじ
迷宮入りした17年前の殺人事件の犯人だと名指しされた運送会社社長・末松。なぜか犯行を否定せず、マスコミに「ノーコメント」と繰り返すのみ。その末松の命が狙われた。警護を命じられた所轄署の刑事・氷室は、彼の人間的魅力に惹かれ始める。一方、かつての事件で実父を殺された青年タケは、親父と慕う末松の無実を信じていた。そして新たな殺人が…。哀切なる警察小説、堂場瞬一の新境地。書き下ろし長篇ミステリー。
感想・レビュー・書評
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時効になった殺人事件の真相に迫る警察小説。書き下ろし
体調不良により捜査一課の第一線から後退し、暇な所轄でリハビリ中の刑事・氷室が主役。
17年前に起きた殺人事件の共犯者が、週刊誌で犯罪を告白し、主犯格と暴露された運送会社社長・末松は「ノーコメント」を貫くことから、マスコミに騒ぎ立てられ、末松は車での当て逃げ事故により負傷させられる。
警察としては、時効になった事件をほじくり返す気はなく、一応の捜査をしたという体を作るために、氷室が指名される。
しかし末松はもちろん、周囲の人間も末松を擁護し、沈黙を貫くような態度で、刑事魂に火がついた氷室は何とか真相を明らかにしようと上司の指示も無視し、猪突猛進する。
プロットが甘いのか、全然のめり込めなかった涙。
最近の堂場さんの刑事って、くそまじめ、独断専行でストイックすぎる部分が強いのかな。
もっと崩れたキャラでもいいかもと思う。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
2016_08_01-0076
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#読了。時効を過ぎた17年前の殺人事件の犯人だと週刊誌に書かれた運送会社社長末松だが、取材に対し「ノーコメント」を貫く。末松は命を狙われ、その事件の捜査にあたる氷室は17年前の事件と共に真相を追う。読みごたえはあったが、先が見えてしまうというか、やはり・・・といった感じがしてしまう。
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遅々として進まない捜査。1人の刑事が淡々と事実を積みかさね、やがて真実に辿りつく。しかし、自分から沈黙の牢屋に入る事に。それも終身刑で。
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警察小説を主に発表してきた堂場俊一氏の2010年の作品。
『沈黙の檻』は中年刑事の心の揺れをうまく描いた作品だが、潔癖性で、人に譲れない性格故に組織の中でも浮き気味で、かつ独身という彼の姿が格好よくはないのでそこに不満を感じ面白くないと思う人がいるかもしれないが、事項になった殺人事件の犯人とマスコミへのリークで注目を集める事になった運輸会社社長とのやり取りを通じで、一歩一歩事件の核心へと近づいていく展開がうまくできていて僕は楽しめた。 -
201307.29読了。図書館。面白い刑事小説だった。
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堂場さんのシリーズになっていない警察小説だが、これは私には外れでした。主人公達に全く共感できないし、話も結局なんだったのか理解できなかった。
残念・・・ -
時効になった事件の容疑者最有力候補は、いいやつ。最後まで、真犯人なのか、そーでないのか引っ張って、最後にやっと真相が。
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時効を迎えた殺人事件。あるきっかけで当時の事件が再燃するが、容疑者は、ノーコメントで押し通す。途中から筋が読めてしまったのが多少残念ではあるが、総合的にはまぁ楽しく読めました。