アンダスタンド・メイビー〈下〉

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著者 : 島本理生
  • 中央公論新社 (2010年12月発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (333ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784120041686

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アンダスタンド・メイビー〈下〉の感想・レビュー・書評

  •  期待しすぎで読んだのかもしれない。
     島本さん的な感情の描写はちらちらあるものの、物足りない作品だった。
     (下)になったら二年過ぎていてちょっと驚いたが
    その間まで書くと必要のない部分が見えてしまうだろうか、と思った。
     

  • 途中から息もつかせぬ展開でした。
    最後は前向きなラストで良かったです。

    主人公の母が主人公に対してしたことは許し難い行為のはずなのに,
    その母の独白が妙に胸に迫りました。
    上巻のように生理的嫌悪を覚える場面はほとんどなかったので,☆4つです。

  • 上下ともにほぼ一気読み。島本理生作品では珍しく、主人公が大人しい方ではなく、男性キャラも魅力的だったように思う。仁さんも、彌生くんも、羽場先輩も。彌生君とのやりとりは切なかったな。終盤、仁さんの優しさに泣きっぱなしでした。やられた。

  • もうっ! あほか!
    女はなんでみんなこんなにあほで悲しくて、人を落ち着かない気持ちにさせるんだ!
    というのが、総評です。

    そんなに重いものなら手放しちゃえばいいのに、どうしてもそれができないんだなあ。
    自分の悲しみに魅入られて目を離すことができないのは本人には辛いけれど、周りからみたら「なんて不器用なんだ」とあきれられるんだろうな。

    とても心苦しく読みました。島本さんの作品はいつも、壊されたといいながら、再生していくといいながら、その両方ともできていない。
    ただ筋があってその流れのままに沈んだりちょっと浮かび上がったりするだけで。まあ、そこがいいんですけど。

    印象的な言葉が多かったです。
    以前あった、「読者を置いていくよう表現」が1つ2つ復活していたので、ちょっと驚きました。

  • 孤独と繋がりと家族の話。
    彌生君は孤独から黒江の笑顔で救われた。
    だけど黒江は彌生君には絶対的優しさ、無条件の愛情を求めた。
    中途半端に壊れて、中途半端に孤独の中で
    黒江は絶対的に孤独な仁さんと接することで
    繋がりを手に入れることができたと思う。
    大切な人と死という別れをした彌生君と仁さんは
    中途半端に孤独な黒江に惹かれていった気がする。
    許しあうことが繋がることなのかもしれない。

    仁さんの強さと弱さの入り混じった雰囲気が
    とても大好きだった。

    島本理生の文章は
    丁寧な日本語なわけではないのに
    キレイな日本語だと思う。
    間の取り方が上手くて、句読点のつけ方が最高。

  • 資料を読んで、書きましたー、という読後感。ぺらっとしている。

  • 上巻では普通の女の子に見えたけどまさかこんなことが、という急展開の下巻だった。
    この本が暗く重たい気持ちにさせるのは黒江の身に起こった不幸な出来事よりも、一貫して付きまとっている不安感のせいかなと思う。
    わけもなく不安で、自分でも説明がつかないけれどもとにかく誰かになんとかしてもらいたい。でも誰といても不安は消えない。
    こんな気持ちに支配されたら人生辛いだろうなと思った。
    写真で成功したら黒江は自分を他人に委ねずに済むのかな。
    辛かった。
    辛い暗い気持ちの逃がしどころは登場する男の人が生々しくてかっこいいこと。仁さんも羽場先輩もどこかにいそうなんだけどちょっとだけかっこいい。このちょっとだけが、絶妙。
    しかし密かに期待していた、彌生くんが再開したらかっこよくなっているという超展開はやはりなかった。

  • うわー、私黒江嫌いだなぁ(笑)たしかに彼女は辛い経験をたくさんしてきたけど、彌生くんに対する態度がなぁ〜…。途中からかなり急展開でんんん…ってなった。結局賢治くんってどうなったの?ヒロインに魅力は感じないけど綾乃さんは素敵だと思った。2012/404

  • 黒江に自分を重ねてしまった…
    そんな風に思う自分が甘えてる。
    でも良かった。少しずつだけど確実な何かに進んで行ってる黒江を応援し続けたい。出逢えて読んで良かった。
    2013.5.22

  • 下巻に来て彌生君が、一瞬ただの男の子になったのは寂しいな。
    行為は好意が伴わなければ意味が無い。
    話の引き波の旨さが好きだ、そして一気にくる殴り合いのような感情の波。
    気づかなくても、人は誰かに助けられている。
    くっそー、死にたくねぇ
    死にたくねぇ!!!

  • “どうしてこんな気持ちになってしまうのか。彌生くんが好きだ。でも普通の男の人になるときの彌生くんは嫌だ。”

    彌生くんと再会した黒江。
    彼といると安定するようでいて、彼を拒絶する相反する感情に襲われる。

    黒江の不安定さというのは、幼少期の性被害と、母親との関係からきていたのだなぁ、と色々と納得させられた。
    幼い頃の「愛された経験」というのが、どんなに大事なことか。
    でも、ふわふわと、読んでいるこちらが「あぁっ、もう、誰か助けてあげて」と言いたくなるような黒江も、最後は、地に足がついたのを感じた。
    これは、傷つき傷つけながらの、彼女の修復と再生の物語だったのかな。

    前編・後編を通し、彌生くんは生身の男の子でありながら、神様的な役割を期待され、傷つけられ、だいぶ損な役回り。
    そんな彌生くんに黒江は幾度となく救われてきたのだけれども。
    仁さんが最後までよかった。

  • 久しぶりに読んだ島本理生さんの作品。
    1983年生まれでおない年ということでデビュー当時から読んでいる。
    若手作家さんの中では綿矢りささんや金原ひとみさんなんかもいるんだけれども
    私は昔から島本さんの小説の雰囲気やその紡ぎだされる言葉が好きだった。
    この作品はもうデビュー10周年記念とある。
    もうそんなに経つのか!と思わず驚いてしまうのだけれども
    この作品にはなんだか今までの彼女の作品で一貫して出てきたものの
    集結集のように感じられた。

    読みながらじわじわと胸の中に押し寄せられる感覚を振るうことができない。
    なんとなく息苦しい思いで読み進んでいき
    読み終わったあとに、微かな希望の光が見えるものの
    正直爽快感などはなくて、逆に胸の中に痼りが残ったような感覚を覚える。

    読んで一晩経ったいまでもなんとなく小説のなかの
    雰囲気に呑み込まれているようで、胸が軋む。

  • 最後の行を読んで、この物語を読んで良かったと思えた。私は、許されてもいいのだと。

    下巻も一気に読み終わった。島本さんは私をどこまで知ってるのかと言いたいぐらい、代弁された気分に今回もなった。真綿荘に出てくる晴雨さんの姿を、もっと具体的に書いたのが仁さんという印象を受けたのは気のせい?

  • 女版カサノバコンプレックスって感じかな。人間は悪魔にはなれるけど、神にはなれないよ。罪や赦しに性差があるのか?ってのは難しい問題ではあるけれど、同じ状況で皆が同じように勝手な事するわけじゃないって事を考えると、性差ではなく、個人差でしかなくて、女流作家のある種の甘えを感じるかな。この作品に共感する女子はちょっと倒錯しているかもね。

  • ココロが痛い。けど、温かい。

  • 「いらない、て。私、もう帰れないから。どこにも」


    息がつまる。

    でも、この話には救いが
    いくつも転がっている。

    羽賀先輩と、一緒にいたらクロエの未来はまた変わっていたのでしょうか。

    だけど、揺るぎのない救いは間違いなく仁さんが持っていると思います。

    最後のシーンが、脳裡に容易に浮かぶ。

  • 一生懸命で純真だからこそ誰よりも傷つきやすい黒江。本当はいつだって救われたかった。そんな気持ちが感じられて切ない。

    宗教がストーリー上に表立ってきた時点で、そういう方向なのか・・・と少し戸惑った。

  • 愛と浄化と再生の物語。息子よ、君が大人になって誰かのことを本当に好きになった時、この本を読んでみてください。きっと大切なことに気づくと思います。間違いなく島本さんの代表作になると思います。まだこの本しか読んだことないけど。

  • 辛いよね。知らないところで女の人は傷付いて生きているんだろうか?

  • 2011/06/03 読了

    途中重苦しい内容でしたが、最後は晴れやかな気持ちで読み終わりました☆

  • 途中で止められず一気読みしました。

    上巻よりは危なっかしくない主人公。
    場面がころころ変わり、必要かな?と思うエピソードもありました。
    沖縄で体調崩したとことか。

    後半はこれでもかとばかり必須エピソードの連続。
    今までのことの原因は分かりすぎるほどにしっかり書かれていました。
    「宗教が悪いので離れさせる」という流れにしなかったのは良かったと思う。

    主人公の恋愛は、行動には共感できないのに
    読んでいて心がひりひりしました。
    そのまま落ち着ければいいのに、そうできない心の揺れ。
    恋愛したくない、無くてもいい、という方に気持ちが向いてもいいのに
    そうならないのは、恋愛に救いを求めてしまうからなのか。

    最後の師匠の手紙の中の「アホです」という言葉に
    作者も分かって書いているんだなと(当たり前だけど)なんだかほっとしました。

  • つくばじゃなかったら読まなかったのにつくばでもどこの郊外でもいいじゃんという内容。でもあそこかな?と思う描写が一部あったので星3つ。

  • 人間関係・コミュニケーションがうまくいかないのって、やっぱり親子関係が影響しているよね。

    読んでいて苦しくなったよ。

    安心感・居場所が欲しいという若い子が増えてきたから、この話に共感する生徒は多くいるかも。
    ただ、だれそれ構わず優しくしてくれた人と関係を持っちゃうので、学校に入れるの迷うな。

  • やっぱり一気読みしてしまいまったー
    9時から読み始めてもう2時。

    「ナラタージュ」で一つ突き抜けたと思ったけど、
    今回のでまたひとつ、突き抜けましたね。

    黒江の体験は、辛すぎて、
    感情移入できなかったよ。
    感情移入したら危険だと思って自然にシャットアウトしちゃう。
    黒江の視点を通した世界は、極端で、
    間違ってるよって言ってあげたかった。
    考えると怖すぎることばっかだったけど、
    羽場先輩・光太郎・彌生の三人はとても好きな人たちでした。
    うちの夫は、私にとってはまるで、ちょっと気の利いた彌生君なので、
    大切にしようって思いました。
    あーでも彌生君との場面は辛すぎた。黒江も彌生君も辛かっただろうなぁ。
    それでも、彌生君、黒江をなんとか守ってやれんかね、
    と呟いてしまうのです。

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アンダスタンド・メイビー〈下〉の作品紹介

「どうか私だけの神様になって」ファインダーを通して見ていたのは誰の秘密なのか。デビュー10周年記念書き下ろし作品。

アンダスタンド・メイビー〈下〉の文庫

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