草原の風  上巻

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著者 : 宮城谷昌光
  • 中央公論新社 (2011年10月7日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (297ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784120042881

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草原の風  上巻の感想・レビュー・書評

  •  ほとんど人物を知らないけれど何故かやたらに良い印象のある、後漢の世祖・光武帝(劉秀)が主人公とのことで、ワクワクしながら読み始めた。
     …思っていた以上にプロ農民である。

     簒奪者・王莽の治下、劉一族の末席として息苦しい生活を強いられていて、やや自嘲的な面が覗きがち。しかし帝都への留学を機に、事業を興すなど学問以外の経験からも多くを学び、周囲の期待に応えられるだけの力を蓄えていく。

     「官に就くなら執金吾(首都警備長官)」とか言っていた人が、遙かに飛び越えて皇帝になってしまうまでの過程、とても気になるところである。

  • 後漢を興した光武帝の物語。中巻から面白くなってきそうな感じ。

  • 後漢王朝の立役者劉秀の立志伝。春秋戦国時代から離れまったくの未知世界。これまでに一顧だにしなかった時代であり、興味深く読んだ。劉秀の温厚篤実な一挙手一投足に心惹かれた。混濁の世にあって徳器に勝るものなし。改めてそんなことを思った。綺麗に心が浄化された。

  •  後漢を打ち建てた光武帝の物語である。
     宮城谷先生の作品は、近年、ずいぶん密度の薄い作品が増えている印象があるが、残念ながらこの作品もその印象が強い。少なくともこの上巻はそうだ。
     さすが上手い文章で、するする読めてしまうが、中身は「就学して、商売して、挙兵する」である。勉学においてはたとえば孟嘗君のような質と量がないし、商売においては奇貨置くべしに如かず。
     あれもこれもで、やや半端になっている感も否めない。

  • 全3巻 中国後漢王朝 劉秀の学生時代からの物語。面白く一気に読破することができました。劉秀の人間としての器の大きさをところどころ感じることができました。「疾風にして勁草を知る。」と良い諺をいただきました。

  • 宮城谷作品ばかり読んでいた頃、まだ若くてガツガツしていた自分を思い出しました。
    今回も爽やかな人物像に触れ、少しリフレッシュした気分です。
    所々で過去の宮城谷作品でとり上げられたひとの挿話がはいり、それもまた懐かしく感じました。

  • 外さない宮城谷小説の主人公。

  • ふしぎなことに宮城谷昌光の描く古代中国史小説には主人公の個人的資質に由らないいくつかの貌がある。『草原の風』によって、その想いをいっそうつよくした。

    それはひとことでいえば時代の貌である。
    格好つけてしまった。
    しかしそうなのである。登場人物に時代の影響がみられる、という話ではない。そういうこともあるかもしれないしないかもしれないが、ぼくがいいたいのはそういうことではない。小説世界で感じられる活気であったり、雰囲気であったり、そういうものの質がおそらく時代ごとに異なる、というふしぎさがあり、それを感じることも宮城谷の小説のたのしさのひとつである。

    『草原の風』は前漢と後漢の間を結ぶ物語であり、時間的近所に他作品の陰はみえない。あらたな草の声をいまにはこぶ風が、ふいた。

  • 読売新聞で連載されていた時は、もう毎朝楽しみで仕方なかったです。

  • 漢を再興した劉秀の物語です。上巻ではあまり劉秀のすごさが響いてこなかった感があります。地道に生きていく姿が描かれています。ここから化けていくのが楽しみでもあります。
    上巻は劉秀の生い立ちから赤眉の乱をへて反乱が起きるところまでです。赤眉の乱は学校で勉強した記憶がありますが、ああいう経緯で起きたのは知りませんでした。つくづく、学校教育って面白いことを伝えていないな〜。って思いますね。

  • 後漢の光武帝劉秀の話。
    一気に上中下一日で読破。 
    すかっとします!

  • 前から、これまで日本で小説化されていない、中国の歴史上名君と呼ばれ、そして波乱の人生を送ったと思われる二人の人物を主人公にした小説を読みたいなあと思っていた。それは唐の李世民(太宗)と後漢の劉秀(光武帝)で、書き手は中国のことをよく知る日本の一流歴史小説家を希望していた。今は亡き司馬遼太郎や、最近では宮城谷昌光氏に期待していたところ、宮城谷氏が劉秀を主人公にした小説を新聞に連載を始めたので、単行本になるのを待っていた。(新聞連載で少しづつ読むのは、せっかちな自分の性格に向いていないので。)

    以前何かの書物で前漢成立時(楚漢戦争時)は数多の名臣・名将が輩出したが、後漢成立時はそれほど目立った名臣・名将が輩出しなかった。その原因は劉秀(後の光武帝)が一人優秀すぎた為であると述べられていたのを覚えている。劉秀は楚漢戦争時の名臣・名将・英雄の能力を一人で兼ね備えているかのようであり、さらに凄いのは、それに加えて人徳があることだ。劉秀の活躍は神がかっているとしか思えないほどである。もちろん歴史上の人物を小説化しているので、史書及び小説家の解釈によって史実とは多少食い違いはあろうが、宮城谷氏のことだからそんなに滅茶苦茶な解釈はしていないだろうと信頼して、眉につばをつけずに素直に楽しんだ。

    邯鄲で王郎が挙兵し、河北で転戦を強いられたのが劉秀最大の危難だと述べられているが、この危機を乗り切れた一因として、それまで河北で行っていた良政が挙げられると思う。そのため四面楚歌の状況でも命脈が保たれたのだろうと思う。そして、この最大の危機を乗り切った時点が覇道の始まりであったとも考えられる。自分の身を翻っても、今後何回も危難は訪れるだろうが、今の行いを整えて危機を新たな飛翔の機会に変えれたらと思う。

    宮城谷氏の小説は相変わらず上品で、上質で、なおかつ読みやすいので一気に読まさせてもらった。題材も良く久しぶりに寝食を忘れるほどの面白さを味わった。ただ、劉秀が天子に即位する前後から筆の速度が速まり、下巻の最後のあたりなどはほぼ史実を記載するだけにまでなったのが残念。みっちり書かれている上中巻のペースで最後のエピソードまで書かれていたら、おそらくもう数巻必要で、さらに楽しめて良かったのに。改めて残念に思う。

    読み終わったばかりなのに、「しばらく時を置いてからまた読みたい」と思った。

  • <図書館で借りた>

    後漢・光武帝(「漢委奴国王印」の皇帝,名は劉秀)のお話。
    「上」は28歳まで描かれている。

    この話に出会うまでに読んだ宮城谷さんの小説で
    一番面白かったのは「管仲」だったが、
    「草原の風」はそれを上回ると思う。

    個人が当面する課題は大昔でも変わらないようだ。
    なぜか自分の生きざままで考えさせられてしまう。

  • 偶然新聞掲載開始の日に見つけて、生まれて初めて新聞小説で読んだ本。

    宮城谷、光武帝というキーワードにもの凄く引き付けられました。

  • 後漢王朝を樹立した光武帝劉秀の物語です。いつものことながら、宮城谷先生の小説に一瞬で入り込めるので、今回も読んだ瞬間からどっぷり。前漢を乗っ取った王莽〜後漢までの歴史はあまり詳しくなかったから、即wikiってしまったし。。。

    なるほど〜劉秀はこんな人かと前学習をして読むとさらに面白いですね。おっ、劉玄がでてきた!とか、兄貴なんか正確悪そう。とか。。。

    上巻なのでまだまだ物語は序盤ですが、中、下と行くにつれて、どんどん面白くなって行くことでしょう。

    楽しみ★

  • 中国の昔の物語。史実に沿って描かれてるようだけど、名前とか関係性とか覚えられなくて(^▽^;)
    がんばって中巻にいきたいと思います。

  • 面白い! 爽やかな劉秀の人柄が鮮やかに描き出されている。これからどう転ぶかも含めて、ドキドキ。

  • 後漢の初代皇帝・劉秀(光武帝)が革命に参加するまでが主体。
    上巻では劉秀の人柄を描くことに主眼が置かれているため、派手な展開は全くありませんでした。
    ただラストは風雲の中に飛び込んでいく設定なので中巻からは、いよいよ群雄割拠する中から、如何にして劉秀が活躍していくのかが楽しみです。

  • 王莽に奪われた王朝を劉氏の手に取り戻し、後漢王朝を拓いた劉秀(光武帝)。本書は、その劉秀を主人公とした歴史小説。読売新聞に連載された。上巻では劉秀の若き日から挙兵の直前までが描かれる。始皇帝、項羽と劉邦、三国志の英雄たちなどと比べると、あまり題材としては取り上げられない時代と人物たちだが、本書はとにかく面白い。劉秀の誠実な人柄に加え、随所に故事も散りばめられており、物語としての愉しみだけでなく、人生や仕事のヒントも豊富な作品。

  • いつもながら宮城谷さんの本が出版されると買ってしまいます。今回の主人公は後漢を再興(と言うより漢を再興)した劉秀の一生を語る。民衆の支持を得るには徳が無ければならない。相手をなぎ倒して天子になるのではなく、敵を味方に付けるほどの人徳が乱世を制した事例であろう。

  • 後漢を興した劉秀・光武帝~劉秀は南陽の劉欽の三男で二十歳であるが,父が亡くなって家計が傾き,叔父の良に預けられた。兄の劉繹は常安と改めた長安に留学して帰郷し家産を盛り返したが,今更実家に帰れず,常安に留学して官途に就くのが一番だと,叔父も考えている。宗家にあたる劉嘉の推挙を得て出掛ける前に,新家の陰氏の家に招かれ,富豪の未亡人は娘の麗花の夫となる人物を捜していると後で聞く。常安では経書を学ぶが,学者の助手をしている韓子は学費を補うために,一時帰郷し陰家で講義した謝礼を運送業に投資して,学費の足しにすることを勧める。鄧禹・彊華と知り合い,舂陵の宗家・劉祉から家と田を分けて貰い,他が冷害・旱で不作になっても,彼が手を掛けた田は実りをもたらす。朱祐には薬の製法を教えて学費を蓄える方法を伝授する。勉学を終えて舂陵で農作に励んでいるが,徐州の呂母の乱は一端治まって後に赤眉の乱となり各地に反王莽の賊が跋扈し,凶作が更に反乱勢力を拡大させている。宛で米を売っていた劉秀は豪族の李進から挙兵に誘われ,兄・劉繹と義兄・鄧晨は乗り気であり,劉秀も決断せざるを得なくなった~劉秀は傍系の傍系。農事に明るいので衆の信任を得た

  • この人の文章には独特の香気があると思う。三国志はもともと嫌いなので挫折してしまったが、この作品は先が楽しみ。光武帝を扱った作品は他者のものも読んだが、やはりこの作者で読みたい。

  • 上巻、読み終わってます!!

    光武帝の小説が読めてうれしいな~~vv

    まだまだ光武帝になっていないんですが、
    劉秀が、青年時代どんなだったか
    分かってうれしいvv

    どんどん感情移入しちゃう。

  • はやく、続きを…!
    新聞連載も楽しんでましたが、やはりまとめて読めるのは幸せです。

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草原の風  上巻の作品紹介

三国志よりさかのぼること二百年。曹操・劉備・孫権の活躍にもひけを取らない、こんなにも面白い時代があった!中国史上燦然と輝く名君・光武帝が二千年の時を経て甦る!劉邦の子孫にして、勇武の将軍古代中国の精華・後漢を打ち立てた光武帝の若き日々を中国歴史小説の巨匠が鮮やかに描きだす。

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