ナチを欺いた死体 - 英国の奇策・ミンスミート作戦の真実

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制作 : 小林 朋則 
  • 中央公論新社 (2011年10月22日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (469ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784120042997

ナチを欺いた死体 - 英国の奇策・ミンスミート作戦の真実の感想・レビュー・書評

  • これ、何がすごいって、スパイものなのに詳細に事実を説明するのに力を入れているところがすごい。一つの作戦に関わった脇役の人も詳細に描いてます。
    個人的には勝手にドイツのスパイに志願し、嘘の情報を流していた二重スパイの話がおもしろい。存在しない部下のスパイが増えていくなんて、なんともいえない。

  • 不幸な過去はまさに未来を活かす教科書であると思う。
    日本にもこのような間諜作戦が取られていたとしても驚かない

  • 第二次世界大戦中に行われたイギリスの奇策ミンスミート作戦の真実を丹念に描いたルポ。実話なのに、スパイ小説みたいで面白い!こんな奇策を考え出して、しかもそれを実行しちゃって、まんまと騙されてしまう人がいて、まさに事実は小説よりも奇なり。
    ジェームズ・ボンドの生みの親イアン・フレミングや、ジェームズ・ボンドの登場人物のモデルと思われる人物も登場し、まさにスパイ小説の世界。敗戦国日本と戦勝国イギリスの違いなのか、モンティパイソンを生んだお国柄イギリス人気質がにじみ出るからなのか分からないけど、日本の戦争物のような悲壮感がぜんぜん無い。
    訳者あとがきにもあるとおり、「追従癖」と「希望的観測」によって騙されていく危険性は、現代日本にも通じるものがあって考えさせられました。翻訳もこなれていて、すごく読みやすかった。

  • (欲しい!)欺瞞作戦

  • 最初はただの思いつきの(ネタが小説だものね!)がどんどん現実化していくその過程が面白かったし凄いなあと。そしてよくぞ成功したなあと思う。

  •  連合軍のイタリア侵攻(第二次世界大戦)の地ならしとして展開されたイギリス情報局保安部(MI5)によるミンスミート作戦に関するドキュメント。同作戦は、ただの病死体を航空機事故による将校の墜落遺体に見せかけ、偽作戦の情報を記したフェイクの手紙とともに、枢軸国側に収容せしめ、連合国の南欧の上陸目標がギリシャとサルデーニャ島であると信じ込ませることに成功したもの。冷静に考えれば馬鹿馬鹿しいことこの上ない作戦なのであるが、当事者が作戦のプロットを真剣に作り込んでいく姿、最終的にヒトラーを欺くことに成功するまでの過程において、偶然と必然が見事に重なりあう様の描写に引きこまれました。約500ページを2日で読了。

  • ●:引用、→:感想

    ●欺瞞は誘惑に通じる。恋愛と戦争、いや、不倫と諜報活動では、欺瞞が成功するためには、騙される側が程度の差はあれ、自ら進んで騙されたいと願っていなくてはならない。裏切られる恋人は、愛の印しか見えず、裏切りの証拠は、どれほどはっきりしていても決して目に入らない。嘘を真実だと無意識に思いたがる心、ゴドフリー提督の言い方を借りれば「希望的観測」は、いろいろな形で現れる。(略)しかしフォン・レンネの場合、偽文書を本物とあえて信じた理由は、まったく別のところにあったようだ。彼はヒトラーが嫌いで、ナチの軍事活動を妨害したいと思っており、偽情報を、それがまったく偽者で、きわめて重大な結果を招くと重々承知していながら、最高司令部に渡そうと決心していたのである。→「写真の裏の真実 硫黄島の暗号兵サカイタイゾーの選択」
    ●理由は何であれ、フォン・レンネは情報活動の達人という評価を受けながらも、1934年には、間違いだと分かっている情報をわざとヒトラーのデスクへ直接送り続けていた。
    ●フォン・レンネが連合軍の勝利に貢献したのは間違いないが、その本当の理由は今なお謎のままである。キューレンタールが運命の巡り合わせにより情報戦で負けようとしていたのだとすれば、フォン・レンネはまるで意図的に負けようとしているかのようだった。

  • いやあ、面白かった。
    どう考えてもフィクションがノンフィクションに勝てるわけないんじゃないか、という考えが確信に変わった。

  • あの時代にこんな情報戦の中で、綿密に計画された作戦があったとは、びっくりです。私がまだ小学性の頃「ブルーライト作戦」をテレビで見ていましたが、ふと思い出だしました。この本を読んで、、先日からメディアで報道されている中国の高官。まだまだ今でも現実に行われているんですよ。
    日本はその点ではスカスカのようだなあと感じました。人が良すぎですね。

  • とにかく読みづらい。登場人物が多すぎる(笑)。なんで入れたのかわからないような余計な記述も多く、水増し感がありあり。構成もいまいちだし、ノンフィクションといえども、適度なストーリーテリングの能力は必要なのだということを証明する一冊だと思う。この手のノンフィクションが好きな人にはたまらないが……(私は面白かったです)。

  • ブックレヴューで逢坂剛氏が面白い、と言っていたのを見て。が、途中でギブアップ。作家にtpっては資料価値があり、小説のネタの宝庫でしょうが、一般読者には感情移入しにくい。やはり小説でないと…ー

  • 非常に詳細な記録であり、ある意味小説よりも小説らしい。スパイがこんなにもいるのかというぐらいたくさんいて、騙し騙されて情報戦を戦っているのが、実話だというのだから驚く。拷問シーン等には触れられていないので、本当はもっと悲惨なものだったと思うが、わりにさらっと読める。関わった人達の人生に触れているのが興味深かった。

  • 事実は小説よりも奇なり。英国人って本当にとんでもない謀略好き。事実なのに、スパイ小説をよんでいるような錯覚。読了後は戦争の重さが相対化されるみたいなへんな虚しさが残って、後味は良くなかった。

  •  第二次大戦中、連合軍のシチリア上陸を欺くため、偽の情報を携えた死体をスペインの浜に打ち上げナチに違う上陸地を信じさせた作戦・ミンスミート作戦に携わった人たちの記録。
     イギリスの考えた作戦なのだが、それはもう信じがたいようなスパイ作戦。事実は小説より奇なりとは言うけれど、本当に007ばりの大作戦。そしてもっと驚くのは、このチームの中に、のちに007の作者となるイワン・フレミングがいた!!007に出てくる主要人物のモデルといわれる人たちもおり、いやぁ~面白かった!
     これ読んでたら、現代でもCIAやら北朝鮮やらって、本当にこんなことやってるのかも。そう思うと、コワ~イイ!

  • 並みの小説よりもよほど面白い。第二次世界大戦の連合国の勝利の裏側に、このような奇策があったとは知らなかった。
    本書の中でも書かれているとおり、この作戦が失敗していれば、という歴史の「IF」を考えるのも楽しい。

    魅力的な登場人物が数多く登場するが、アレクシス・フォン・レンネ が興味深い。彼がいなかったらこの作戦は失敗していたかもしれない。

    あとお気に入りは、デリック・レヴァトン。砲弾降りしきる中、紅茶を飲めるなんて、なんという度量なんだろうか。

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ナチを欺いた死体 - 英国の奇策・ミンスミート作戦の真実の作品紹介

チャーチルの諜報チームの計略どおり、「実在しなかった男」の運んだ偽情報がヒトラーを惑わせ、やがて大戦の趨勢を変えてゆく…トランクに眠っていた立案者のメモや、近年機密解除になった極秘文書により、最も奇想天外ながら最も成功した欺瞞作戦の全容。

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