あかりの湖畔

著者 :
  • 中央公論新社
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本棚登録 : 254
感想 : 57
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  • Amazon.co.jp ・本 (340ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784120043062

感想・レビュー・書評

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  • 個人的な超発掘本。
    作者の青山七恵さんのことは、綿矢りささんとの対談を読んで知りました。
    本作が初めて読む青山七恵さんの作品です。
    とにかく、文章表現の上手さが際立っていて、そのレベルの高さに驚きました。
    三姉妹ものですが、寂れた山の上の湖の畔で飲食店兼土産物屋を営む長女が主人公。
    女優を目指して東京に行く次女、高校生の三女、言葉数の少ない父親、そして不在の母親。
    お店の経営が先細りなのに、お店を続けることに拘る主人公の長女。
    周りの人たちは、長女に彼氏ができるようにと思って世話を焼きますが・・・。
    母親が不在であることには、何か事情があるようで、物語の中で、それが徐々に明らかになっていきます。

    全部がこと細かく説明して書かれているわけではなく、読者が想像できる余地が残されているところが、凄く良い作品です。
    非常に面白かったです。

  • 湖畔のお土産屋で暮らす三姉妹の物語。
    人はそれぞれ秘密を胸にひめている。
    それを一人で抱えていくには孤独や寂しさが付随する。
    だからこそ、秘密を分かちあうことができる存在が大切なのだろう。

  • 設定は普通。だけど引き込まれて、終わりが近づくと、読み終わっちゃうのがもったいないと思った。この作品は新聞小説として連載されたものだけど、連載でとぎれとぎれに読むより、本でしっかりと読みたい作品。

著者プロフィール

二〇〇五年に「窓の灯」で文藝賞を受賞しデビュー。〇七年「ひとり日和」で芥川賞受賞。〇九年「かけら」で川端康成文学賞受賞。著書に『お別れの音』『わたしの彼氏』『あかりの湖畔』『すみれ』『快楽』『めぐり糸』『風』『はぐれんぼう』などがある。

「2023年 『みがわり』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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