展覧会いまだ準備中

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著者 : 山本幸久
  • 中央公論新社 (2012年12月18日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (264ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784120044366

展覧会いまだ準備中の感想・レビュー・書評

  • どんなにがんばっても体育の成績は3止まりだった、運動音痴の私。
    張り切って観戦するのはフィギュアスケートくらいなのだけれど
    スポーツの試合を、声を振り絞って応援する人を見ているのは、なぜか大好きで。

    というわけで、2メートル近い長身に力をこめ、時にはわざわざ学ランまで着て
    卒業して何年もたつ母校の運動部の、会ったこともない後輩達から
    ボクシングの試合でこてんぱんにされている、意中の彼女、
    愚痴ばかり言う父にがっかりして将来に希望を持てない中学生、
    果ては、時のはざまからふと現れる江戸時代のうらぶれたお侍まで
    必死になって応援してしまう弾吉は、かなり好みのタイプ。

    しかもこの弾吉、4年間応援団員として過ごした大学を卒業した後
    別の大学の大学院に進んで資格を取り、今や美術館の学芸員となって
    大好きな絵画のために走り回っている。 うんうん、いいではありませんか♪

    やりたい仕事に就けず鬱々と過ごす先輩も多い中、
    せっかく夢みた仕事に就けたのに、展示会の企画はことごとくボツにされ
    いつしか雑事に追われる日々にも慣れて。。。
    みんなを応援してばかりだった彼が、同僚の個性的な学芸員たちの仕事ぶりに触れ、
    「俺はまだ声しかだしていない」と気合いを入れる姿に元気づけられます。

    弾吉のやる気の源となる、江戸時代に描かれた羊の絵がとても魅力的で
    凹組によって試作された羊フィギュアが欲しくてたまらなくなります。
    (そうそう、山本さんの『凸凹デイズ』に出てきた、凹組の懐かしい面々が
    ちょこっとどころか、かなり大手を振って出てくるのです♪)

    タイトルで、展覧会の「覧」の字の下の部分が、どう見ても口ひげになってるのに
    どこにもひげっぽい記述がなくて、あれれ?と思っていたら
    最後の最後にまさかの形で出現するのも
    タイトル通り、弾吉が「いまだ準備中」であることも、いかにも山本さんらしい。
    春という季節も相まって、ちょっとムリかな?と諦めていたことに
    挑戦する勇気をくれる物語です。

  • 美術館の学芸員とそのお仲間のお話。
    うーん、とりたててすごいエピソードや事件があるわけでもない。
    主人公は大学の時応援団の団員であり、その先輩や自分の生き方に対して様々な疑念を抱きながら、
    何となく人生の目標も見出せないまま、仕事を続けているという話なのだが。
    結局何が書きたかったのだろう。
    私にはよくわからん。
    話の筋としては、別れた元カノとや、出入り業者の若い女子とのちょっとした恋話などもあり、
    そこそこ楽しめるのだが、さほどドキッとしたり、感動したりするような内容もない。
    作者独特のユーモアのある語り口は相変わらず面白いが、
    端的に言えば、インパクトにかける中途半端な感のある小説でした。

  • 美術館に務める学芸員たちの話。

    著者のお仕事小説は、元気になれて大好きです。
    今回は、まるきり知らない美術館と言う舞台。
    なるほどな、と新しい世界を垣間見ることが出来ました。

    凹組との絡みは、相変わらずファンには嬉しい設定ですね。

  • いつもながら、ユーモア溢れる筆致の人生応援小説は好いv
    でも他作品とのリンクや、弾吉だけが目にした侍の幻?幽霊?は蛇足に思う。
    http://blogs.yahoo.co.jp/rrqnn187/11934025.html

  • うーーん、☆2つに近い3つという感じ。
    美術館学芸員のお仕事はおもしろかったし、どこがダメだったというのもないんだけど、引き込まれなかった。

  • 一生夢を持ちながら生きていくことについて考えた。
    そして、周りに若い人がいて、ゆめいっぱい抱えて歩いている人を見られる幸せっていいかもーと思った。
    日々の中で、夢って少しずつ忘れ去られてしまうこともあるけど、いつまでも夢に息を吹き込み続けていたい。

  • 続きが読みたくなる話だった。

  • 登場人物がムダに多い。

  • 『弾吉』が、こじんまりとした愛らしいと称される『野猿美術館』で学芸員として働くようになってから、丸三年が経つ。念願が叶ったと言えるが、好きなことをやれているかと問われれば、雑務に追われるばかりである。
    そんな彼が見せられたのは、心和む羊の絵。それ以降、時々侍の姿を見るようになり…。
    人生に悩む男と、彼を取り巻く人達との、賑やかで心温まる日々の物語。


    なりたい職業に就いたからと言って、やりたい事ができるとは限らない。幼いころ夢見ていたのとは違う現実の厳しさ。けれど、周りから見れば、結果的にはなりたかった人を押しのけてなっている訳で。
    「やらなくちゃ駄目なんだ」悩まない人なんていない。それでも皆頑張っているんだよ、としんみりするかと思えば、ユーモラスな文章で楽しく読める。
    さらに華を添えるのが、個性的な登場人物達。皆過激だけど、とても魅力的だ。きっとそれぞれに、興味深い人生を送ってきているはず。脇に置いておくのが惜しいくらい。特に『ザ・本物』と『大将』が気になる。彼らの話も別な形で読むことが出来たらなあと思えるくらい。

  • 山本作品は他作品の登場人物やモノ、場所などが出てきたりするので、
    以前からの読者にとってはとても嬉しい。発見すると嬉しさも倍増。
    さて、ここ最近の山本作品においては、彼ら、彼女たちは隠れもせず堂々と登場する。
    個人的には嬉しい反面、所見の人はかなりの置いてけぼりになるのではないだろうか。
    それでも物語をしっかりと完結してくれればいいんだけども、纏めきれないで終了する消化不良のパターンが増えてきている。漫画でいうと浦沢直樹。
    新しいファンは増えるのかしら・・・。
    展覧会〝今田〟準備中なんですかね(笑)

    凸凹デイズ:凹組面々
    一匹羊:羊のアドバルーン・森園
    踊り場で踊る:牟田

  • よくある「窓際」系。
    流されるように生きる主人公が、少しだけ心がけが変わるだけで、実は何も大きな変化は起こっていない話。

  • 応援団出身の学芸員が勤める美術館での奮闘
    職場の同僚も上司も一癖あるし
    未だ応援団OBとの絡みもあったり
    主人公が真面目なだけに大いに考えたり困ったりお世話したりがおもしろく
    恋バナもほほえましく続編あったら読みたいなぁと…

  • 山本幸久氏の新しいお仕事小説は、美術館が舞台。学芸員さんもいろいろとたいへんなのね。男性が主人公だからかいつもとちょっとノリが違う感じだったかも。福助の幽霊は展開上不要だったかも。SFじゃないんだからねぇ。2013/160

  • 大学で応援団に在籍していた学芸員の今田弾吉をはじめ、個性的な人達が続々登場して面白かった(^^)♪乾福助の作品展示会があったら、絶対行く!そして羊のグッズも買ってしまうなぁ~(^o^;)しかし何故、弾吉の前にお侍が出てきたのかわからん( ・◇・)?展示会を実現させる前ふりか?

  • 夢。あきらめきれないこと。
    生活。仕事。
    そんな日常をいろんな登場人物が語りかけてくる。
    生きること。生活すること。情熱。
    すべてを手に入れることはできるのか。できないのか。
    そんなことをちょっと考えるような本。

  • いつも面白くて元気が出る山本幸久。

    今回はそこまで笑って泣いて元気が出て、みたいな、大きな感動や爽やかさはなく、普通になんとなく面白い小説。

    大きな事件が起こるでもなし、これがなんか大きくつながるんか?と思いきやそこまでおおきくもならず、この人がキーパーソン⁉︎と思いきや、そこまで活躍もしない。
    たくさんの登場人物が出てきて皆まあまあ人生を垣間見、なんだかんだで物語は終わる。


    決してつまらなくないのが不思議。
    市井の人たちが、なんだか普通に、なんだか頑張ったり頑張らなかったり活躍したりしなかったり恋したり夢見たりして過ごしていく。

    夢を叶える、夢を追い続ける、夢を仕事にする、その難しさ、とかが主題ではある。

    そして、なんと、小説中に、相対性理論と在日ファンクがでてくる。
    すごいな。山本幸久。どっちも好きだよ!!


    「君の人生はゴマンという人たちが目指し、掴みきれなかったものなんですよ。それを君は他人のいいなりになっているだけで日々を費やしてしまっている。もったいないばかりか、目指した人たちにたいして申し訳ないと思いませんか」p46

    2014.11.02

  • やるんだ。
    やらなくちゃ、駄目なんだ。

    美術館で学芸員として、働く主人公。
    個性豊かな職場に、強烈な先輩。

    やりたいことをやれているか。

    最後の最後に、スタート場面に立ったかな。

  • 2014.6.24読了なかなか話が本題にはいらず、集中できなかった。後半、乾福助という無名な画家の展覧会を開くという目標が明らかになり、面白くなってきたが。中学生のマサヒコが好き^_^

  • いつか何か起こるのか?と
    思いながら読み進め
    気が付くと終わっていた。
    なんかモヤモヤのまま終了した感じ・・・

  • 羊の絵見てみたい
    映画になりそう⁈なお話
    幽霊が(-公- ;)ウーン
    2014.3.21

  • サラーッと読み終わった。

  • 主人公、すごいモテるな。

  • 大学時代応援団員だったという経歴をもつ今田弾吉は、野猿美術館に就職して三年になるが、まだ自分の企画を通すことができないでいたが、弾吉のもとに、羊の絵を鑑定して欲しいという依頼が舞い込む。そんななか、美術品の輸送を専門とする丙午運送で働きながらボクシングをしている十代のサクラと出会う。学芸員を主人公とした美術館ものといえば、その一言で片付くけれど、最後まで読まされてしまう。ユーモア溢れる筆致がこの作家の武器かもしれない。

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展覧会いまだ準備中の作品紹介

学生時代は応援団に在籍していた変わり種学芸員の今田弾吉。東京郊外の公立美術館に勤める彼は、職員の中で一番下っ端。個性豊かな先輩たちにコキ使われながらも、「上の命令は絶対」という応援団精神を発揮して、目の前の仕事に追われる日々を送っていた。自ら企画立案した美術展の実現なんて遠い夢。しかし美術品専門運送会社の美人社員・サクラとの出会いと、応援団の大先輩からある一枚の絵を鑑定依頼されたことが、弾吉の心に、何かのスイッチを入れたのだった。

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