閉経記

  • 259人登録
  • 3.69評価
    • (17)
    • (32)
    • (24)
    • (6)
    • (2)
  • 46レビュー
著者 : 伊藤比呂美
  • 中央公論新社 (2013年1月24日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (205ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784120044656

閉経記の感想・レビュー・書評

並び替え:

表示形式:

表示件数:

  • 内容も文体も予想していたものとはちょっと違ってたじろぐ。
    途中何度も駄目かもと思いつつ、休み休み読み進める。
    あれ?おかしい何で泣いてるんだろう、私。
    このあけっぴろげで下品なおばさんに泣かされちゃったよ。

    最後の最後にやられちゃいました、ひろみさんに。
    ちゃーんと届きましたよ、ひろみさんの声が。
    海を越えて歳を超えて。

    女性が閉経期を迎えておばさんになる頃には色々あるよね。
    夫との関係、子供の問題、そして親の介護。
    自分の体だってガタガタと変化していくからたまらない。
    でもつらくても立ち止まってる場合じゃない。
    がむしゃらに突き進めば、いつか笑える日が来る(はず)。

    ひろみさんの通り過ぎてきた悩み、私はこれから格闘して行くことになるんだと思う。
    でも、大丈夫、ひろみさんに勇気をもらったから。
    ズンバを踊れば悩みもふっとぶかしら。
    ズンバ教室って日本にあるのかが問題だけど・・・。

  • 赤裸々でドライに生々しかった。
    こうなるのか。こうなりたくないなぁ…
    知りたくない、分かるよ、分かる自分がこわい…の連続だった。
    で、実母と話しているかのような錯覚を感じた。


    これを笑って読めるほどの余裕はない。
    (瀬戸内寂聴さんにもなると笑えるらしい・さすが寂聴さん)
    まずは表紙絵は何かな?「カカオ」なのか
    「スターフルーツ」なのか。私には「カカオ」に見えて
    10代の娘は「スターフルーツ」と言う。この時点で私は…(-_-;)

    「天城越え」だって、そういう解釈なの?
    「私ってまだまだお子ちゃまだ」と思った(/ω\)


    死んだらまた女に生まれたいと思う。
    女は大変だけど面白いと思うし、何より年齢ごとに差があって
    楽しいから。


    でも女って大変だ。
    祖母⇒実母⇒自分⇒娘⇒孫娘…と、鎖がジャラジャラ…

    祖母から(上から)支配的で、その支配に縛られている
    実母を見ると吐き気がするし、私はそれに従いたくない!と
    反発すると「過食拒食」になっちゃうし…。

    歪みや混乱や束縛が継承されていくと、どんどん濃くなっていく
    毒みたいだな。非常に厄介だ。
    自分の子供にはこの毒、受け継がせたくないと願いつつ
    母と同じことを言う自分に鳥肌が立つ。

    伊藤さんも大変だったんだな。しがらみってこわい。
    親や祖母に懐疑的にならずに、感じずに
    のほほーんと成長したかったなーと思った。


    で、母になった自分は実母が嫌いだけど、実母と同じ立場に
    立って初めて実母の気持ちが分かる…。
    母も大変だったんだな~と分かりたくないのに、分かってしまう。
    みんなこうなのかな?こう感じる自分がおかしいのかな。


    まぁ、色々考えさせられた。じわっともきた。
    伊藤さんも同じく、実母と確執があって
    出産した時に世話に来た母と衝突しまくった、と書かれていて
    自分の里帰り時を思い出した。
    女同士、母子って厄介なんだね。
    介護して分かり合えてモヤモヤが浄化されれば、
    いつか、こういう気持ちも昇華されていくのかもしれない。
    自分だけがこう感じるんじゃないんだな…とホッともした。


    梨木さんの「エンジェル、エンジェル、エンジェル」を
    思い出したりした。
    そしてズンバが気になる。

  • 茶の間の座卓の上に置いておいたら、おい、凄い本読んでるな、と、ドキッとしたような顔で主人から言われたのですが、私が他の本を読んでいる間に先に読んじゃうんだもの!.(#^.^#)



    このタイトルはなんていうかちょっと“狙ってる感”とか、露悪的??とか、思われてしまうと思うんだけど、雑誌連載時には「漢である」だった、ということを文中で読み、(漢とは、おんな とか おばさん とか読むんですって(#^.^#))うんうん、なるほどね、と納得。

    で、確かに更年期の女性の体調を背景とした思いが書かれている中、その赤裸々感(#^.^#) がさっぱりとした気持ちのいいもので、そっか、伊藤比呂美さんってこんな人だったのか、と。
    「良いおっぱい 悪いおっぱい」で一躍有名になり、続いての「おなか ほっぺ おしり」で私の中では育児シリーズの大物、みたいな位置にいた比呂美さん。読んだ人たちが絶賛されているのは知っていたのだけど、なんていうか、失礼ながら“暑苦しい”人なのではないか、と勝手に敬遠していたんですよ。
    だから、実は私にとって初めての比呂美さん。怒涛の育児期間はとっくに終わったし、もう何を読んでも動じないぞ、ってなもんで読んだってこともある…。うん、子育て時代には、立派なお母さんの話も、ぶっ飛んだお母さんの話も、消化しきれない思いがあって近づけなかったんだなぁ、なんて。

    主人は、閉経そのもののあれこれにはかなり引いたようで、これは男の読むもんじゃないなぁ、とか言いながら、なぜか、隣で別の本を読んでいる私に時折、声に出して何行かを読んでくれる。(結局、気に入ったってことだよね。あまりに驚いて共感してほしかったのかもしれないけど。)

    私も主人も、これは!!と大いに話が盛り上がったのは、紅白歌合戦で比呂美さんが聞いた演歌の歌詞についての章。晩年のお母さんとの優しく悲しいエピソードの後で、(私は離れて住む実家の母を思って泣きました。)突如、石川さゆりの「天城超え」の考察を!
    比呂美さんはアメリカ在住なので、きっととても新鮮にこの歌を聞いたんですね。
    私なんてもう紅白の定番、ということで今更しっかり歌詞を聞こうなんて思わないのだけど、



    これは、不倫の男女が、セックスの相性だけはいいので別れられず、温泉宿に潜みながら、一日中セックスし、オーガズムに何度も何度も達するという歌である。


    と。

    え~~??そんなこと、思ってもみなかったけど、本当かぁ~~??と思った、私(&主人)です。

    で、続けて、
    「山が燃える」の部分について、


    うちの娘どもはまだまだ未熟で「山が燃える」なんて、何を言ってるのかさえわかんないだろうと、ひそかに考えたりもしておる。~


    ときた。

    で、


    ふふふ、あたしには、どんな状況でどんな感じなのか、はっきりくっきりわかる。わかってしまうのである。


    と〆る比呂美さん。

    お゛~~~、カッケー!!

    なんて、ヤンキー風に言いたくなってしまうじゃないですか!!(#^.^#)

    これは、やはりこれまでのものも読ませていただかなくては、と強く決心した次第。
    ちょいと追っかけさせてもらいます!

  • 女友達に声を届けたい一心で、伊藤比呂美さんは このエッセイ本を書いたのだそうだ。『婦人公論』連載中は「漢(おんな)である」というタイトル名のこの本は俗におばさんと呼ばれる年代の女性たちの持っている正義心、行動力、そして人生に対する覚悟と矜持をあらわしたかったという、ある種の軍記だという。 テーマは様々だが、閉経前後の女のからだが根本にあり、老いていく自分、親を看取り、子が独立し、どんどん身軽になっていく自分のことを 飾らない解りやすい言い回しで、著者は、世界中に散らばっているまだ会っていない読者ひとりひとりに、声を届ける。 なるほど、カリフォルニアと日本を頻繁に行き来しながら、どんどん縮小されていくまで(皆が離れていき、最後は自分一人と向き合うという意味で)自身との飽くなき闘いは、ユーモアたっぷりに、等身大の一人の女性として自然に共感できるものだった。 各回の見出しは「川柳」でこれまたインパクトあって、彼女のあけすけな性格が垣間見れて楽しい。著者自身がこれを連載している最中は、たくさんの漢(おんな)達に囲まれ助けられて、楽しく連載できていたというのだから納得。読者にもその心地よさがページを追うほどに伝わってくるのだろう。肩の余分な力がすっと抜ける、そんな一冊になった。 

  • 「父の生きる」のレビューで紹介されてたので、興味をもって読んでみました。ああ、4,5歳上のお姉さまとおしゃべりしているような気分。
    比呂美さんが一方的にしゃべってこっちは聞く一方!ってありがちなシチュエーションと思えば、本当に親身に読めました。私もこんな風に年を重ねてゆきたいな…

  • 作者とほぼ同世代なので身に沁みて分かります。
    身体の事、老いの事、親の事...。

    苦労する女を愛し、心からのエールを贈り続けるのは
    ご自身が苦労続きの満身創痍だからなんですね。

    比呂美さんの、包み隠さない開けっぴろげな言葉が
    胸にずしんと響きます。

  • なんかもうね、泣いちゃったですよ。伊藤さんの書かれるものは大体読んできたけれど、こんなのは初めてではないかなあ。

    伊藤さんはずっと「共感」のその先にある特別な存在だった。「ホンモノ」のオーラがビシビシ出ていて、いつだってラディカルで。

    それはとっても苦しいことなのだろうと想像はしてきたけれど、これを読んでまったく胸が詰まる。親や我が子や夫、愛憎に骨がらみになりながら、一方で、その自分を詩人の目はひたと見据えている。

    もちろん、本作がウェットなわけではない。それはもうまったく、ない。歯切れ良く綴られる文章は、身辺の細々したことについてのものなのに、なんだか詩のようだ。同じ頃のことが詳しく書かれた「犬心」と対をなしている。

  • ひろみさん、わたしも漢ですよ。

    とにかくズンバをしたくなった。
    youtubeの動画を見ながら、娘と踊ってみたことがあるが、
    途中から可笑しくなってしまってリタイア。
    でも大笑いすることが久しぶりで気持ちよかった。

  • 私は閉経期ではなく、「今まさに更年期に入っちゃいましたよ!イヤーー!!」なんですが、うわ、すごい!
    すごいシンプルに胸に入ってきました。
    人によっては「下品なオバハン」以外の何物でもないんでしょうが、私はすんなり(笑)。
    いや、私も(も、って、伊藤氏に失礼極まりない)中身は下品だったんだなあ。とびっくりしました。
    介護のこと、ダイエットのこと、性のこと、ウンウン頷きながら読みました。
    (天城越えの歌詞は「そうだったんだ・・・ああ、確かにそう思えば、そうな歌詞だなあ・・・」とビックリしましたけれども)
    「閉じちゃう」くらりは、えらいショック受けました。
    そうなんだ・・・。

    読んだら女の生変わるかもよ、漢(おんな)になれるよ。



    あとは。
    ズンバ、習ってみたいな。

  • まだ旅は続く。閉経後のオバサンは最強。それでこそ伊藤比呂美。

全46件中 1 - 10件を表示

伊藤比呂美の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

閉経記を本棚に「読み終わった」で登録しているひと

閉経記の作品紹介

漢は"おとこ"にあらず。おばさんと呼ばれる女たちこそ漢"おんな"である。老いと戦い、からだと戦い、家族と戦い、世間と戦い、平安な日々はやってくるのかしら?無頼で軽妙な調べにのせて伊藤比呂美が漢"おんな"たちにおくる…。

ツイートする