スカル・ブレーカ - The Skull Breaker

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著者 : 森博嗣
  • 中央公論新社 (2013年4月24日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (328ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784120044939

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スカル・ブレーカ - The Skull Breakerの感想・レビュー・書評

  • 剣豪シリーズの3作目。
    展開というか、ゼンの正体というか出生の秘密は、何度も示唆されていたことではあるけれど、思っていた通りで、やはりな! と。
    しかしそこに至る過程や登場人物が魅力的だし、削ぎ落とされた文章もこの作品世界にはぴったり。
    今作では、ヤナギとの邂逅、旅館での不幸な出来事とその際の対処の仕方と気持のやり場、子供への対応や真摯な説明など、ゼンが成長していく様が描かれているのだろうが、旅館での出来事は読んでいる方もスッキリしないモヤモヤを抱えることに。
    それがゼンと読者の思いをリンクさせることにもなっているのかな?

    「ヴォイド・シェイパ」から始まる森博嗣の剣豪シリーズはてっきり3部作だと思い込んでいたけど、どうやらまだ続きそう。
    作品世界をまだ楽しめるのはとても贅沢な時間だ。

    物語最後のノギとのやりとり。
    自分を想ってくれる人、生きていて欲しいと願ってくれる人、そんな人がいて、そしてその人が側にいてくれる。
    きっとそれはとても素敵なことで、どうしようもない奇跡なのだろう。

  • 相変わらず装丁が美しい小説です。惚れ惚れ。
    山を降りたばかりのゼンと今のゼンを比べると、ゼンがいい意味で人間くさくなっていて、ゼンという人間が少しずつ形作られているようで面白かったです。
    そして、ゼンの何も知らないからこそ生まれる少しズレた感覚や会話は相変わらず微笑ましかったです(にこにこ)。

  • 森さんの新刊を読めるという喜び!待てるという喜び!

    たぶん、この手のテーマは失敗するとすごくくどくなってしまうと思うのだけど、森さんの文章だとフラットな気持ちで読める。

    このシリーズは、とても真摯に知的好奇心の原点が表現されているように感じる。

    それにしても、カバーが本当に美しい。

  • 主人公ゼンがこれぞ天然、無垢な剣豪でとても魅力的。 シリーズ3作目。
    孤独があたりまえの山での生活から人里にでてきて考えながら順応していく。考えて実践するゼン。思考と実践。評価と再試。経験の蓄積。コミュ障改善の手引き書として読めるぐらいに、ゼンの気持ちと思考を語ってくれている。剣術の道を極める物語に素性の謎と旅での出会いがからまる。ところどころにくすっと笑えるゼンの言動もある。全編に流れる緊張感と静けさはゼンの視点だからか。戦いの場面でもどこかに静があるような。ただものじゃないチャンバラストーリー。大好き

  • 2013/5/3読了。

    主人公の生い立ちに関する秘密の一部が明らかになるが、このシリーズの中では、本作の位置付けはつなぎの一冊であると感じられた。持って生まれた才と、努力に関する考察が印象深い。

  • ヴォイドシェイパシリーズ-3
    あくどい侍のいる町。寺での待ち合わせ。物語がずいぶんすすんできた。
    強い人の共通点、そこまで隠せるものなのか、物語だけのことなのかとても気になる。そもそも力量を見極められることもできないけれど。

    蔵書
    電子書籍

  • 『ヴォイド・シェイパ』シリーズの3作目。3年前に購入した初版本をようやく読了した。はじめは全3巻と聞いていたが、いつの間にか全5巻に増えていて、しかも完結してしまっていて慌てた。
    ゼンの旅は続いている。ヤナギの控えめな強さが印象的な巻。ゼンの出自は前巻で匂わせていた気がするのであまり驚かなかったが、これでまた話が進むのは楽しみだ。
    160527

  • 「鉄砲とやり合うときは、どうするんだ?」
    「逃げます」
    「え?」

    シュールで笑える。
    剣の道は、人それぞれらしい。
    装丁が綺麗すぎて感動した。

  • ゼンもだんだん人間味が出てきたというか。出生に関わることがらも起きて、本人にはその気がなくとも周りを巻き込んでいく存在感というか。登場人物が少しずつ増えていって、続きが気になる3巻目でした。

  • 読んでいると静けさで胸がいっぱいになるシリーズ。読みながら自分の大事なものと向き合うことができるので夜にしみじみと読むのにいいですね。

    ゼンも冗談や嘘を言うことを覚えて、ちょっと人間っぽくなってきましたね。ノギのおかげかな。噛み合わないやりとりが微笑ましいです。
    ゼンの出生のことは、なんとな〜くそんな気はしていた展開ですが、今後、物語はどう動いていくのでしょう。ディズニープリンセス系サクセスストーリーみたいにはなってほしくないなあ。

  • 『今のところ、人間にとって最も大切なことは、この正直さだと私は考える。それは、ある特定の相手に対する正直さではなく、もっと広く周囲の皆に、また己に対し、そして、自分の生き方にも及ぶ正直さだ。』

    『結局、自分の言葉は自分が聞くしかない、とわかったのである』

    「全体を見ることはとてもできません。ただ、一部から想像するのです。道端の一輪の花を見て、季節を知るようなものです。季節というものは、全体を見ることはできません。どこにあるというものでもない。しかし、身近の数々の兆候によって、それを感じるわけです。これは、世の流れ、街の繁栄、国の力、いろいろなものに通じる見方です」

    『素晴らしい。
    その言葉しか思いつかない。』

    『手を合わせて、ノギがお参りをしたので、真似事でそのとおりにやってみたが、実のところ、なにかを願ったわけでもない。仏に縋るような事柄は、思いつかなかった。』

    「逃げるのは卑怯じゃない。作戦のうち。つまり逃げるのも、戦い方の一つだ。生きてさえいれば、いずれ仕返しができる。無駄に死ぬよりは、ずっと勇気がいる」

    『生きるとは負け続けること、死ぬことはもう負けぬこと、という言葉がある。』

    『「ちくしょう。なんで、あんな良い子が死んじゃうんだろうね。ああ…、まだ若かったのにね」
    自分も、そう思う。もし、神や仏というものがあるからば、どうしてこんな不正を見逃すのだろうか。』

    「だって、しかたないもん。そうでしょう? あいつを殺したって、なんの得にもならないよ。いくら謝らせたって、シノちゃんは元には戻らないんだ。気が収まらないのは、ただの見物人だってことさ」

  • 誰より強くあっても、すべてを知っていても、死ねば消えてしまう。それなのに、何故求めるのか。そう…。立ち向かおう。いつも、命を懸けて、ただ剣を振れば良い。生きているから、恐くなる。しかし、剣を持てば、もはや生きた心地は消える。だから、恐くない。
    「BOOKデータベース」より

    ゼンという主人公にはどこか惹かれるところがある.強くなりたいと思いひたむきにそれを求めるところ、自分の認めるところの人には素直に教えを請うことができるところ、先入観をもたないように心がけているところ.どれも、自分も以前はもっていたように思うものだけれど、今は自信をもってもっているとは言えないものばかり.
    お侍の剣の話なので、他のシリーズより多くの人が亡くなるけれど、どのシリーズよりも人間の芯の柔らかいところを扱っている話である気がする.

  • 主人公が一歩おおきく踏み出す。

  • 19 マインドクアンチャ後に再読。前2冊に比べると変化が多い。ノギは幾つくらいなんだろう?オバサン入ってる時あるけど。エピローグのやりとりがホッとさせられる。ナナシも活躍しだした。素晴らしいシリーズ。森博嗣はスゴイ。

  • 『ヴォイド・シェイパ』シリーズ3作目。
    “スカル・ブレーカ”は、今回の話の内容から考えれば“兜割り”なんだろうけど、“脳天唐竹割り”という言葉が浮かんで困る。
    ゼンは相変わらずいろいろなことを考えている、と言うよりもちろん森博嗣さんが考えているわけで、そういう点では封建時代よりも現代的な考えに近いように思う。この時代に生きるには生きにくい考え方だろうなぁ。
    ゼンの素性が割とあっさり判明したんだけど、今後はお家騒動なんかにも巻き込まれていくんだろうか?
    チハヤはその後の動静が描かれていなかったが、次巻にも出てくるのかな?

  • ずっと師匠の元で山にこもって修行をしていたゼンが、師匠の死後、「もっと強くなりたい」との思いを胸に山を下り、様々な人との出会いから「真の強さとは何か」を学んでいく話。
    森博嗣らしい哲学的なところは勿論、話が進むにつれてゼンがどんどん人間味を増していく様に引き込まれた。

  • 兜割り?~ゼンは城のある町日か近付き昼食を食べようとすると、向こうから斬り合いだと声が挙がるが、実際には睨み合いだ。放って措いてすると剣を遣えそうな大男が助太刀をすると仲裁に乗り出した。弱々しそうな中年の侍はヤナギと云い,言いがかりを掛けられたと話す。仲裁に乗り出した大男はチハヤ。3人でうどんを喰ったが,ヤナギとゼンは城へ連行された。ヤナギは勘定方を師の代わりに務めていて首になったという。城中の石牢から座敷牢に移り,藩主とその姉・ククがゼンを召し出すと,翌日の武術比べに出ろと云われる。その試しには,ヤナギと前日に剣を向き合わせた火消しがいた。浅くではあるが,ヤナギの胴が決まったにも関わらず,審判のドーマは無視したため,ゼンは勝負があったと思わず口にする。2回戦を勝ち上がったものと立ち合いを求められ,藩主の前で剣を抜かずに相手を制した。下近くに住む,妻子の下に帰ると云うヤナギに従って,師であるタガミと面会が叶うが,タガミとはヤナギのことであった。しかし,剣も抜かずに制されたゼンの興奮は収まらない。城へ出仕するというヤナギと共に城下に再び姿を現すが,小さな宿屋を配下に置こうというドーマの意図が透けて見える。ゼンは,9日後に郊外の寺に来いというククの求めに応じたのだった。寺には高貴そうな女性が親しげに声を掛けてきて,宴会もなしたが,ドーマの配下が寺を囲み,女人に危害を加える積もりらしい。ナナシに相談すると,自分の身の安全が第一で,女人の安全がその次と忠告を受ける。数名の犠牲を出しつつ,危機を脱したゼンにナナシは,あの女人は将軍の生母でゼンの母と明かす~気がつかず、飛ばしてしまった本。ゼンは将軍の兄弟だと判明

  • 主人公は山にこもってた人間で、何に対しても新鮮な見方をする。まるで赤ん坊が世界を見ているような感じだ。そのような人物設定は面白い。そして、それが著者の中にもあって、先入観のない中でのまっさらな見方を描写できることに、驚くのだ。
    スピリチュアルの理解にも非常に役に立つ内容になっている。

  • ★2014年7月26日読了『The Skull Breaker』森博嗣著 評価B+
    前作The Blood Scooperに続けてシリーズを読む。

    前作では、竹の石と呼ばれるまがい物の石を守るために村の庄屋の用心棒として巻き込まれてしまい、義理の弟が兄からすべてを奪おうとしての謀略だったことが分かるという時代劇兼サスペンスであった。

    今回は主人公ゼンが都へ向かう途中でまたしてもひょんなことからいざこざに巻き込まれ、その地方の支配者たる大名に捉えられて城中で幽閉されてしまう。
    しかし、ようやく疑惑が晴れて、剣の達人と分かると一転歓待を受ける。城主との面会時に後ろに控えていた実質の女支配者 城主に姉と言われるククから9日後に城近郊の寺での面会を指示される。

    途中、この物語の始めに知り合った中年剣士で勘定方のヤナギの師匠タガミに会いに行くと、実はヤナギであり、手合わせで凄まじい一撃をくらう。そして、己の弱さを知ることがすべての基本と教わる。

    指定された寺へ行くと、そこには貴人の女性が待っていた。しかし、同時に地元城主に逆らう一派が、ゼンと貴人の命を狙って200人からの部隊で襲撃。間一髪、少ない人数で、貴人を守り、ゼンは危機を脱する。

    しかし、その時貴人との会話の中で明かされたゼン出生の秘密。

    変わらず、ゼンの人生の悩み、強く生きることと人を殺さざるをえない自分の業との軋轢の心理描写がなかなか東洋哲学的で面白い。

  • やっぱり森博嗣、面白いなー、と読み進め、読みきって、ブクログにアップしよう!と思って、検索してビックリしました。
    これ三作目なんですね…
    二冊目のつもりで読んでました。
    ナナシとか、知らないキャラ出てるし、ゼンがなんか柔らかくなってるし、
    空白のあいだになにが?と思ったのですが、
    空白じゃなかったんですね…
    それでも面白かったです。
    2冊目も読もうと思います!!

  • 森博嗣の剣豪シリーズ第3巻。意外な組み合わせだがかなり良かった。 剣豪モノはまりそう・・・。

  • ゼンの成長がなかなかよかった。
    ゼンの出自が明らかになったが、なんとなく予想はついた。
    ゼンにはこれからも旅をして、剣を磨いて欲しい。
    ヤナギとはまた再会しそうだ。
    このシリーズは静かな感じだが、それが心地いい。

  • 最後まで天然なゼンが微笑ましい反面イライラもする(笑)
    天然ゼンの一番の被害者はノギだろうなあ(笑)
    ラストでやっとゼンの出自が明らかになりつつあるのだが。。。
    次巻で完結してくれることを切に願います。。。

  • 時代劇を見る感じでおもしろい。
    映画化されてもおもしろいじゃろね。(岡山弁)

    “大人になり、理屈を考えるようになると、死を恐れる理由というものが、意外にも小さいことに気づく。それは、カシュウも言っていた。子供から大人になったばかりの若者ほど死にたがる、と。急に、生の理由がないことに愕然とするからだという。また、歳を重ねれば重ねるほど、潔さを失い、自ら死ぬようなことを避けるようにもなるという。それは、寿命というものを意識するからなのか、それとも、これまで生きてきたことに対する慣れというものだろうか。”

  • シリーズ3作目。進んでいく旅の中で色んな人に出会い、どんどんゼンの知識や経験が積み重なっていく様子が、非常に愛おしく、頼もしく感じる。森さん独特のユーモアも健在で、それがまたゼンらしさが出ていて楽しい。ヤナギやマサミチとの出会いも今回キーになっているようで、今後の展開に期待が膨らむばかりです。

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スカル・ブレーカ - The Skull Breakerの作品紹介

誰より強くあっても、すべてを知っていても、死ねば消えてしまう。それなのに、何故求めるのか。そう…。立ち向かおう。いつも、命を懸けて、ただ剣を振れば良い。生きているから、恐くなる。しかし、剣を持てば、もはや生きた心地は消える。だから、恐くない。

スカル・ブレーカ - The Skull BreakerのKindle版

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