- Amazon.co.jp ・本 (285ページ)
- / ISBN・EAN: 9784120044953
感想・レビュー・書評
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まったく、出版に関係のない主人公が、
ファッション紙の編集者になりたくて、出版社を受けるが、配属されたのは営業部で、頑張って本を売る。
本を売る楽しさをわかり始める。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
20130713読了
#本 -
碧野圭さんの『書店ガール』が書店で働く人を主人公に組み立てているのに対し、こちらは出版社側からの作品です。前半は異業種から転職してきた営業ウーマンが出版業界の常識すらも知らずに、持ち前のバイタリティだけで進んで行く感じですが、果たして書店の人って、あそこまで冷たいあしらいをするのでしょうか? 幸いあたしはほとんどそういった扱いを受けずに営業をしていますが。半ばからは、ある文芸作品をミリオンセラーにするべく営業部一丸となって邁進していくストーリーですが、果たしてあんなにうまく売れるのか、そこが最大の疑問。「これはいい」という思いだけでは売れないわけで、そこがいともあっさりクリアされているのがやや不満です。あと実在の書店名を出せないのは仕方ないですが、ジャンプ堂とか四省堂とかブックセカンドなど命名がチープすぎるのももったいないです。読後に思ったことは、この小説の本当の主人公は辰巳店長だったのではないかな、ということです。個人的には辻仁成と江国香織の『左岸』『右岸』のように、碧野圭さんと著者とで業界の両側からの競作を期待します。
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前半はあまりなやる気なさにやや不安を感じたけど、最終的には燃えるお姉さんって感じで爽快な読後感でした
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アパレルショップをリストラされた正岡沙智が目指したのは、ファッション誌の編集者。紙永出版に入社するも、配属先は編集部ではなく販売促進部だった。
第二章までは自分にはちょっと合わないかなぁと思ったのだけど、第三章からどんどん面白くなってきた。やはり本に関わる仕事の話は興味深くて楽しい。
村山槐多を読んでみたくなった。 -
失恋と失業を同時にくらった主人公、不本意ながら出版社の営業に配属となるが…。
本屋さん事情がよくわかるお話。なかなか爽快でおもしろかった。
しかし出版社に就職しようっていうのに奥付もしらんのはどうなのかと想うよ、正直。
自分は奥付をみる癖があるんだけど、本当に一般的ではないんだなっておもう。 -
失恋と失業が同時にやってきた。そんな主人公が出版社の営業となり、まったくの門外漢からミリオンセラーをめざして奮闘するお仕事小説。
業界用語の一つ一つから、書店での営業の仕方まで、とにかく何もかもが未知の世界。小説内でそういう業界話を丁寧に説明してくれるのでこれを読めば出版業界にすんごく詳しくなれそうだ。
うまく行きすぎって感も無きにしも非ずだけど、読後感の良さを求めるときにはぴったりの一冊。 -
少し細かすぎて、とても身につまされたが、一般の人には面白いのかなあ。
単純なサクセスストーリーに終止することなく厳しい面や業界の歪な構造も書かれているし、物語の構成もしっかりまとめてあると思う。
だから業界に関係ない人にも読んでほしい。そんな作品。