Sの継承

著者 :
  • 中央公論新社
3.10
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本棚登録 : 218
感想 : 30
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  • Amazon.co.jp ・本 (572ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784120045301

感想・レビュー・書評

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  • 50年前のテロ未遂事件と、その未遂事件を50年後、実現しようとするテロリスト「S」と警察の攻防を描く。
    旧軍が開発した毒薬「S」を使って、テロを起こす目的は一緒だが、50年の歳月で、テロを起こす背景が激変している時代を、1部と2部で分けて描かれている。
    50年前の事件は、あまりにも時代が遠すぎて、読んでいても、なかなか理解出来ないけど、後半に入り、ネットを使った犯罪に変わっていき、一気に読むスピードも上がった。政治的思想に同感するところは一切ないし、解決に至るプロセスも若干雑だと思うところもあるけど、事件の時代背景を読むと思えば、それなりに面白い話だった。

  • ほどほど読みやすい

  • 一部が過去に断念した革命計画の話、二部が現在起こっている事件の話になっているのですが
    その部分なしには語れないとはいえ、過去の物語が長すぎてちょっと辛かった。
    犯人についても語りたい(不満を言いたい)けど、ネタバレ満載になるのでやめておきます。

  • 読み応えあった。
    政治的な主義主張の硬さと、現在起きている事件のスピード感が混ざって、読みやすかった。
    ただ、官僚専制主義?の実現可能性をもっと深めて欲しかった。
    国重さんの晩年の行動や思想がどうなったのかが気になった。

  • 新しい日本を目指して、革命をもくろんだ男たちがいた。
    「武器」によって、対応に苦慮する警察の苦悩。
    ボリュームはあるが、現代に戻ってからは、スピードに乗れる。
    ただ、過去も現在も、思想的に頭でっかちで、国民の支持を得られる気がしなかった。

  • 9月-9。3.0点。
    650頁の大作。50年前の未遂事件と、現代の事件。「S」を
    名乗る現代の犯人。繋がりは何なのか。
    現代編に入って、一気読み。前半は少しまどろっこしい。

  •  いくら正義を述べても、一つの武器で社会は変わらない。
     そのことを表している。
     どこかの首相は、口先だけで、のっぴきならない状態を作ってしまった。
     武器よりもごまかしの方が、何倍も始末におえない。

  • 読み進めるのは難しかった。あまり何も起こらなかったから。
    工藤の飄々とした雰囲気は面白かった。
    年齢のせいで日和っただけか、年齢を重ねた事で見えてくる事があるから革命を辞めたのか。革命や思想って変わってしまうものだし、一番いい時で止めておけないのがせつねぇな。

  • #読了。50年目のクーデター未遂事件が、時を経て2013年に甦る。国会議事堂前に、毒ガスとともに車に立て篭もった犯人の要求は。。。500ページ超に及ぶ長編だが、50年前の未遂事件部分が不完全燃焼の様な気が。現代に入るとスピード感があり、一気に読めた。

  • 借りた時に、思わず笑ってしまったぐらい物理的に分厚くて、重い。
    内容もこれだけの厚みなら、もっと緊迫した展開になるかと思ったけど、そうでもない。
    武器としての毒ガスも、最初はオッと思ったけど、あらためて思い直してみると、貧者の核爆弾かということで、目新しさもなかった。
    最後の部分を書きたくてここまでの長文にしたのなら、少しやりすぎかなて感じでした。

著者プロフィール

堂場瞬一(どうば しゅんいち)
1963年茨城県生まれ。2000年、『8年』で第13回小説すばる新人賞受賞。警察小説、スポーツ小説など多彩なジャンルで意欲的に作品を発表し続けている。著書に「刑事・鳴沢了」「警視庁失踪課・高城賢吾」「警視庁追跡捜査係」「アナザーフェイス」「刑事の挑戦・一之瀬拓真」「捜査一課・澤村慶司」「ラストライン」「警視庁犯罪被害者支援課」などのシリーズ作品のほか、『八月からの手紙』『傷』『誤断』『黄金の時』『Killers』『社長室の冬』『バビロンの秘文字』(上・下)『犬の報酬』『絶望の歌を唄え』『砂の家』『ネタ元』『動乱の刑事』『宴の前』『帰還』『凍結捜査』『決断の刻』『チーム3』『空の声』『ダブル・トライ』など多数。

「2023年 『ラットトラップ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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