私は負けない  「郵便不正事件」はこうして作られた

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著者 : 村木厚子
  • 中央公論新社 (2013年10月24日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (253ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784120045509

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私は負けない  「郵便不正事件」はこうして作られたの感想・レビュー・書評

  • 326.22 / 文書偽造 冤罪 /

  • 誰が犯人か、ミステリー小説を読むように、人は期待するが、実際には誰が悪いのかなんてわからない。
    ということ。

    国を訴訟しても、結局もみ消されたのは残念。

    誰が、何をしたかったために起こった冤罪事件なのか?
    誰もが誠実に動いた結果なのか?

    「弱いから自白するんじゃない。弱いところを疲れて自白するんだ。」

  • 検察の取り調べ方がよく分かった。
    描いたストーリーにそぐわないことは調書に書かず、都合の良い部分を切り取り繋げ合わせたものが調書になる・・
    恐ろしいと思った。

  • 郵便不正事件についての詳細が読める。取調べという密室の中で何が起きていたのかが詳しく書かれている。
    驚いたのは供述しても調書に書かれないこともあり、検事たちがあらかじめ決めたストーリーに沿っていれば記載、違うことならスルーされていたという事実。事件の事はニュースなどで知ってはいたが、検事が証拠改竄等で複数逮捕されていた事は知らず。司法の可視化がきちんと審議されるきっかけになったとも言えるこの事件。村木さんが無罪を勝ち取れたのは幸運だったとご自身で語られているくらい、組織の不透明さと少し異常と思える体質をこの本で知る事が出来てとてもためになった。わたしの中の役人の人たちへのイメージも変わった。まっすぐ一途に国民のために仕事されてる方たちがほとんどなんだと分かったことも収穫。システムを早急に変えなければならないという村木さんの言葉も印象的。

  • 友達に紹介された本。やっぱりそうなんだ。って思いました。変わらない社会。変わってほしい。

  • まだほんの読みはじめ。でも、報道があったときのことはよく覚えています。よくある汚職のニュースのように感じていました。そして、それを鵜呑みにしていたように思います。


    読み終わって。何というか、思っていた以上に、当初はささやかな事件だったことに驚きました。巨悪なように、演出されていただけだったのだと。

    また、権力のある側が、聞く耳を持っていないことに恐ろしさを感じました。

    村木さんが忍耐強かったのは、追求される立場におかれても、遠くから俯瞰する目、観察者の目を持ち続けたからかな、と思いました。聞く耳がないとわかると、ぐっとハードルを下げ、勝てはしなくても負けもしないぞ、と決意しているからです。

    他にも、様々な心の動きが淡々綴られていました。本意とは異なる供述書にサインをした人たちの気持ちも、よくわかりました。弱さと一くくりにできるものではなく、むしろその気持ちは共感できるものばかりでした。

  • 今まで、罪を犯してもいないのに自白するなんて、どうしても良く分からなかったが、この本を読んでやっとどうしてそんなことが起こり得るのかよく分かった。
    このようなことが検察で行われているなんてあり得ない。
    是非可視化の導入が実現してほしい。
    日本国民がこの実態を知ることが、検察の体質を変えていく力になると思う。
    多くの人に手に取ってほしい。

  •  検察はもっと賢い人たちの集まり加と思っていましたが違いました。自分たちの筋書き、思い込みの正義を振りかざして貫き通そうとする頭の固い融通の利かない集団になることもあるという事ですね。自分は正しいと思って、人の話に耳を傾けようとしない人は厄介です。しかも権力を持っている。こんな人たちに目をつけられたら終わりです。よく戦い抜くことができたと思います。刑務官や看守の人たちは、人としての在り方を知っている人たちだったなと救われる気もしました。

  • 一気に読みました。
    検察は真実を追求するものだとは思ってはいけないんですね。検察と真実は違う場所にいて、自分が真実の場合は、闘わなくてはいけない相手だということ。

    筆者のすごいところは、常に冷静で、一見親切そうな相手の検事の特質を見抜き(「この検事のもとでは絶対に調書は作るまい」と心に決めるなど)、逮捕されても落ち込まず、今何が出来るかを考え、健康を維持するよう心がけてます。

    そして、サインって大事なんだな。自分が納得していないものには絶対にしてはいけないものなんだな。

  • ニュースで何となくしか知らなかった郵便不正事件だが、ジャーナリストの江川紹子氏が村木厚子氏とその周囲へ聞き取り調査した本書を通じて、検察の問題点が驚くべきものであることを知った。検察に「自白させられる」可能性は、その人が弱いのではなくて、この事件においても約半分の人が「自白させられた」。しかも日本の裁判では有罪率が99%であるという。誰もが冤罪に巻き込まれる可能性がある、という恐ろしさを実感した。本書では、無罪となった村木氏に不利となる証言をした元部下のインタビューも行っており、それは大変興味深いものだった。司法や犯罪ものというと堅苦しい内容のように思えるが、本書は明瞭な文章で書かれているのでとても読みやすい。日本国民全員に手にとってもらいたい本である。

  • 残念ながら,特捜部に限らず,警察・検察の取調べというのは,多かれ少なかれ,同じようなことが行われている可能性があると思います。

    誰でも被疑者として,警察や検察の取調べを受ける可能性が今後ないとは言い切れません。
    とても村木さんと同じ対応をすることはできないかもしれませんが,ここに書かれていることを知っていると知らないのでは雲泥の差です。

    国民誰もがかかわる可能性がある司法制度に関心を持っていただくためにも,広く読まれるべき本だと思います。

  • 検察ってここまで酷いの・・・?と唖然。
    むちゃくちゃ読み応えがあった。

  • 村木さん,旦那さん,上村さん,周防監督の話から,江川紹子氏がまとめた本。
    偏見に基づいて作ったストーリーに無理やり押し込めていく捜査。特捜ってどんだけ陰謀論者なんだ…という感想。巨悪を暴いて国民の期待に応えるという使命感・陶酔感はまさに共通する。妄想的なストーリーを自らの手で修正できないという点も似通う。ただ,彼らは密室での取り調べ・拘留といった強力な武器を持っていて,国民の信頼も一定程度あるというのが厄介。取り調べの全面可視化,全証拠の開示,人質司法の改善。特に特捜事件・痴漢事件・裁判員裁判においては急務だと思うのだが。

  • 想像以上の内容であった。この本が出版されたことの意義は大きい。現行司法制度への信頼を復活できるのかどうか、不安を覚えずにはいられない。それにしても、ここに綴られる冷静で穏やかな村木さんには感銘した。江川さんの構成も優れている。これから法学を学ぶ者、法曹を志す者にとっての必読書であるだけでなく、一般の人々にも広く読まれるべき一冊であると思う。実効性のある司法制度改革が急務であり、改革自体についての市民モニターが不可欠であることが良くわかる。

  • 腹が立つやら恐ろしいやら、読みながら熱くなったり寒くなったりで、もう大変。

  • 勝つことでなく負けないことを考える

  • 【No.13】郵便不正事件で逮捕された厚生労働省の村木厚子さんの本。検察というのは恐ろしい組織だと感じた。村木さんは裁判を本当によく頑張られたと思う。「あなたが何をしてたって、あるいはあなたに何の罪もなくたって、生きてれば多くのことが降りかかってくる。だけど、それらの出来事をどういう形で人生の一部に加えるかは、あなたが自分で決めること」「どういう結果が出ても自分が壊れてしまわないように、というのは、自分としては大事なことだった。確実でないものにすがって、それがうまくいかないで絶望するのは避けたかった」

  • 郵便不正事件、というより大阪地検特捜部による証拠改竄事件としての印象が強烈なあの事件。当時、一報に触れた時の検察に対する失望は、既に『まさか』ではなく、『(ひどいとは聞いていたけど)ここまでするのか』という衝撃だった。そんなことを思い出しながら興味深く読んだ。

    一番印象深かったのは、村木さんの強さと、ご自身も強調しておられる通り、優秀な弁護人やよい裁判官に恵まれるという幸運が重ならなければ無実であっても無罪を勝ち取ることは難しいという哀しい現実。
    事実ではなく検察の描くストーリーに見合う調書が作成されていく様は、もはや驚きもしないほど聞き(読み)慣れた光景で、悪しき慣習として指摘され取り調べの可視化が求められているのに、一向に改革が進まない実情も、周防正行監督の談話などからよくわかった。抵抗勢力の強さに歯噛みしたい思いと同時に、法制審議会特別部会の委員として村木さんと周防監督が尽力してくれることを心強く感じ、望みを繋ぎたいと思う。

    検察や裁判所に対する失望や不信感は高まる一方だったけれど、本書を読んで、まっとうな心を持った検事や裁判官も確かに存在するのだと信じられたことは嬉しい驚きだった。そういう人たちのためにも、小手先のごまかしでない制度改革が早急に実現されることを願う。


    【校正ミス】
    いくら法廷で説明しても、検察で改竄されたなんで、裁判官は信用してくれないだろう。(202ページ)
    →いくら法廷で説明しても、検察で改竄されたなんて、

  • 逮捕、取調べ、裁判、判決、その後の経緯。検察によるストーリーありきの取り調べと調書作成、不都合な証拠は隠す。家族や支援者の支えがあった幸運なケース。

    検察のあまりの前近代性に愕然です。裁判員制度はめんどくさい、というイメージでしたが、やっぱり必要なんだなと。

  • 読了。最後の被疑者ノートは正直読むのが辛かった。誰にでも冤罪の可能性があるとか、そんな薄い感情じゃないんだよね。勿論大前提は検察が正義で被疑者(?)が悪という構図なんだろうけど、そして大抵のケースではそれが真実なんだろうけど。そしてそうでなかったら巨悪と戦う検察は成り立たないんだろうけど。「弱いから自白するんじゃない、弱いところをつかれて自白するんだ」「特捜部の元幹部が被疑者になった時に可視化を求めた」真面目な職業人は自己と仕事に別人格を持つもので悪いのはその仕組みであって人じゃない、これは真実だと思います。面白いけど日曜日の夜に読む本じゃない。寝れなくなりそうだ。。。

  • 関係者のストーリーを作り、その流れに沿う様に調書を作る。それにそぐわない証言は黙殺する。

    この検察のやり口があまりにも露骨だ、と読んでみると感じる。
    役所体質だから発生したとか、そういう言い訳以上に、そもそも人間として居るべき存在でないものが居てしまった、そう思う。

    しかし村木氏は1年強裁判に拘束されたのに、なぜ証拠捏造をした謙二に対する刑期も1年半なのか。もっと服役すべきでしょう。

  •  著者は、「郵政不正事件」に関与したとして、逮捕・起訴されましたが、有罪率99パーセントの日本の司法の中では異例の無罪判決を勝ち取りました。
     本書の中で、自分たちの思い通りの供述を引き出そうとする検察の取り調べの危険な実態を告白しています。

     詳細なレビューはこちらです↓
    http://maemuki-blog.com/?p=2046

  •  
    http://booklog.jp/users/awalibrary/archives/1/4120045501
    ── 村木 厚子《私は負けない「郵便不正事件」はこうして起きた 20131024 中央公論新社》
     
    ♀村木 厚子 労働官僚 1955‥‥ 高知 /20130702 厚生労働事務次官
    /高知大学文理学部経済学科卒/旧姓=西村/太郎の妻
     
    …… 自称障害者団体「凛の会」に偽の障害者団体証明書を発行、不正
    に郵便料金を安くダイレクトメールを発送させた。(Wikipedia)
    20090614 虚偽公文書作成容疑で逮捕/20100910 大阪地裁で無罪判決
     
    ── 《私は泣かない、屈さない ~ 厚生労働省女性キャリア幽囚163日 20101001 文藝春秋》
    ── 《私は屈しない? 特捜検察と戦った女性官僚と家族の465日 20110131 TBS》
     
    …… 誰にも可能性がある。人間には誰にも弱いところがある。そこを
    つかれると、誰でも事実と異なる供述調書を取られてしまう…と村木さん
    (江川 紹子)
     
    …… 20101104、前田恒彦元検事らによる大阪地検特捜部主任検事証拠
    改ざん事件を受けて設置された検察の在り方検討会議委員に就任。直前
    には村木厚子の手記をまとめた。(Wikipedia)
     
    (20131027)
     

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私は負けない  「郵便不正事件」はこうして作られたの作品紹介

まったく身に覚えのない「郵便不正事件」で逮捕された著者が、不当・巧妙な検察の取り調べを乗り越えて「無罪」を獲得。164日の勾留にも屈しなかったのはなぜか?今なお制度改革に闘い続けるのはなぜか?"信じられる司法制度"に必要な、3つの課題を訴える。事件の発端となった上村勉・元係長との特別対談、周防正行監督のインタビューを収録。

私は負けない  「郵便不正事件」はこうして作られたはこんな本です

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