子どもの難問

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制作 : 野矢 茂樹  熊野純彦  清水哲郎  山内志朗  野家啓一  永井均  神崎繁  入不二基義  戸田山和久  古荘真敬  柏端達也  柴田正良  鷲田清一  雨宮民雄  鈴木泉  渡辺邦夫  土屋賢二  斎藤慶典  大庭健  中島義道  一ノ瀬正樹  伊勢田哲治  田島正樹 
  • 中央公論新社 (2013年11月8日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (198ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784120045585

子どもの難問の感想・レビュー・書評

  • 「子どもにしか哲学はできない。しかし、子どもには
    哲学はできない。この逆説の中に、哲学者たちはいる。」

    子どもがしそうな質問ひとつに二人の哲学者が答える…
    その答えは同じではないので哲学に正解はないのかなと思います

    質問と答えの間に野矢さんの短い文があって
    それも「うんうん」とうなずけます
    「自分がきれいと思わないものをきれいと言う人に
    出会ったとき、「どうして?」と聞きたくなる。
    それは、理由を尋ねているのではなくて、相手の見方を
    少しでも分かろうとしているのだ。」

  • よかった。考えさせられた。特に、「なぜ生きているんだろう?」が、今のわたしにぴったり。

    またしばらくして読んだら、そのときの悩みを晴らすことに導いてくれそう。哲学っていいな。

  •  「なぜ人は生きているの?」「なぜ勉強しなければいけないの?」といった、子どもがよく大人に聞きそうな質問がたくさんつまった本でした。
     大人は子どもにたくさんの問いを投げかけられても、その問いにはなかなか答えられない。「なぜ勉強しなければいけないの?」と聞かれても、困ってしまう。勉強するのが当たり前だったし、勉強しなければ生きていけないと思っていたからだ。だから、子どもに聞かれても困る。しかし、そうした問いに答えられない大人が、はたして大人といえるのだろうかとも考えました。そうした悩みや疑問を解消し、ちょっと立ち止まって、普段は疑問に思わないことを不思議に思い、考えるためにはとても刺激になる本です。
     はじめは戸田山和久さんの話が聞きたくて、本書を購入しましたが、多くの哲学者の方々の考えに触れ、読みたい作者の幅が広がりました。哲学の難しい語り口調ではない本書は、作者が紹介しているように大人も子どもも読める内容となっています。
     個人的には、「人は分かりあうことができないの?」という問いの答えには、深く考えさせられるものがありました。

  • えー難しい。
    勉強しなくちゃいけないの?
    どうすればほかの人とわかりあえるんだろう?
    という問いに対する回答は割としっくりくる。

  • すべてではないが、ほとんどが優しい表現で、ハッとさせられる内容。

  • 好きになるってどんなこと?

  • 子どもの哲学的質問に日本の哲学者のそうそうたるメンバーが解き明かす試みをしている本である。平易だか、文章は決して易しくはなく、大人が読んでも考えさせられる。回答はなるほどと思わせてくれるが、周りにいる大人が答えるには容易でなさそうだ。生徒と接する先生には必読書かと思いました。

  • 子どもの難問に哲学の先生達が回答しています。
    一問について二人の哲学の先生が回答していく形をとっています。
    「ぼくはいつ大人になるの?」「死んだらどうなるの?」「勉強しなくちゃいけないの?」「頭がいいとか悪いとかってどういうこと?」等などについて

    我々の多くは前に進むことをと常に強いられている。しかし哲学的な問いというものは我々を立ち止まらせる。たとえば、働いているときに、「働くということとは何か」について考える暇はないのである。そういった点で哲学は、前に進むことから解放されている者、すなわち、子どもにしか出来ない。

    しかし、子どもには哲学は出来ない。一つに、問いを形作ること、この問いが一体全体なにを問いかけているのかを明確にすることはまだ、子どもには難しいから。
    また、たとえば、「働くということとは何か」を論じようとするとき、働いたことがあり、かつ働くことにのめり込みすぎていないようなフットワークの軽さが求められる。これは子どもにはないだろう(そもそも、「子どもとは何か」)。
    哲学は、子どもにしか出来ないのにも関わらず、子どもには出来ない。では誰が行うのか、哲学者である。


    哲学者がじっくりと考えて出した答えから見えてくるのは、それぞれの世界観・人生観。
    例えば「どうすればほかの人と分かりあえるんだろう?」の問いに対して、戸田山は「分かり合えない相手とどうやって共存していくかを考えよう」と答え、古荘は「自分の人生の分かちあいがたさを互いに慈しもう」と答える。

    「どうすればほかの人とわかりあえるんだろう?」という問いに対して、戸田山和久氏は、

    わかりあえない相手とわかりあえないままでどうやって共存していこうか。こっちの問題の方こそ考える価値があると思うよ。

    「どうすればほかの人とわかりあえるんだろう?」という質問に対しては、キリスト
    教とイスラム教の対立を取上げ、「わかりあうことは難しい」や「わかりあうことは
    良いことだ」という一般常識から子どもを解放させ、「わかりあえない相手の存在を
    認め、わかりあえない相手とどうやって共存していくか?」のほうが大切な問題と回答。



    頭の良さは過酷な修行に耐える力であるが、更に問題解決力があることがあげられる。前者は学歴という物差しで測ることが出来る。


    「なぜ生きているんだろう?」という問いに対して、入不二基義氏は、

    むしろ、「生きている」ことは、別の何らかの目的や理由のためにあるのではなくて、それ自身の「おいしさ」を生きていることによって開発し味わうためにあるのだと思います。「生きている」こと自体を深く経験するため。これが、あえて言えば、「なぜ」に対する私の答えです。

  • 子供向けの哲学書ではない。
    心はどこにあるの?勉強しなくちゃいけないの?偉い人ってどんな人?
    子どもが考えそうなことについて書いている。

  • この本は、著者「野矢茂樹」さんが四谷大塚の小学生に向けて、『子どもの難問』というテーマで設問し哲学者が分かり易く回答した月刊誌の連載である。・ぼくはいつ大人になるの?・死んだらどうなるの?……など20問、分かり易く、なるほどな、っていう回答もあれば分かりにくいのもあるのは、回答する哲学者が20人以上いるからその個人差によるものであろう。
    ・過去はどこに行っちゃたの?という問いに、「記憶が過去を再現しているとどうしてわかるのか…(略)…過去はどこにも行かず、今ここにある。」という回答が妙を得ている

  • 普通にやや速読。

    よく他者を知れ、理解しろとか、知らないのにしゃべるなとかそんな論調があるが、在日のおれ本人が知らないことがたくさん。

    そんなん「知れ」とか強制できんだろ。

    大切なのは、知らないながらでいいから、寛容だと思うが。
    赦すというより、こだわらない、か。

    在日自体も被害者意識過剰な所はあるけど、いじめられっこがその過去を忘れるのはいいけど、いじめたやつに、「いい加減忘れろよそんなん」とか言われると腹立つのは当然。

    人間誰しも差別される言われはないが、俺を差別しなかった人々よ、ありがと。

  • おぉ!なるほど!って思える回答もあれば、
    ???結局よくわからないものもありました。
    今度は自分の考えを深めながらじっくり読んでみたいと思います。

  •  企画としては面白いが,回答が薄すぎるかな。「哲学者って何する人なの」という問いに対する戸田山和久の「フライング気味の思考の長距離ランナー」とうのは正鵠を射ている気がする。同じ問いに対して入不二基義は「穴」掘りの比喩で答えていますがこれも良い喩えだと思う。いずれにせよ哲学者は,前に進めという圧力に対して,立ち止まることを求める営みだ。

  • タイトルからして、子どもに訊かれたら返答に困ってしまうような質問(子どもはどこからくるの、のような)に対する回答集かと思いきや、子どもの単純に思える質問に哲学者が答えるという内容。
    中学受験の進学塾「四谷大塚」の月刊誌で連載された企画の書籍化という本書の経緯を知って、なるほど納得。

    読後に残る感想は、「哲学と屁理屈ってどこがちがうんだ?」である。

  • 学ぶこと、問いかけること、自身を知ることの基本姿勢について学ぶことができる良書であると感じた。子どもには少しむずかしいが、中学生ならば読めるのではないか、むしろ中学生に一読することを勧める。もちろん大人もである。哲学者の意義とはこの忙しすぎる世界を「ゆっくり」にすることであるとあった。「ゆっくり」がいいのか「忙しい」のがいいのかさえも更に深く解のない深みに潜ることがそもそも哲学なのだと感じた。

  • 問いに対して、問いで返す。それが哲学者の答え。まあ、人生(子どもの難問?)って一言で答えられるほど単純ではないし、答えられるような人生だったらつまらないか。分かる答え、共感できる答えもあれば、何が言いたいかよく分からない答えもある。前書きにあるように、手元において何度も読み返す本なのだろう。

    以下、引用。
    ●人生は、未来に背中を向けて、後ずさりしていくことと似ている。未来は見ることができない。背中にぶつかるものが、非難の石つぶてなのか、会場を揺るがす声援なのか、未来に進み、目にすることができたときにやっとわかる。今は見えないものを信じられる者だけが、未来に向かって後ろ向きに進むことができる。見えないものを恐れる者は一歩も未来に進めない。

  • 様々な哲学者たちが、子どもが素朴に思う疑問に答えるという企画自体は画期的ですが、肝心の答えが的外れだったり、小難しい言葉を並べたり、意外と普通だったりと、なんか微妙でした。
    その中で、以下の引用したものは(自分としては)なかなか膝を打つものとして、是非記憶に留めておきたいと思ったものです。これらは回答として秀逸だと思いましたが、全体的には消化不良という感じがしました。
    僕の評価はAにします。

  • J-WAVE TOKYO MORNING RADIOで紹介されているのを聞いて購入。
    それぞれの疑問を読んでからすぐにページをめくらず、
    自分なりの考えをしてから読むと良い。また、
    「子供が抱くで疑問」というより、
    「子供が抱くんじゃないかな〜という疑問」が主体で、
    答え方は子供向けでなく大人向け。と割り切って読む本。

  • BSフジ「原宿ブックカフェ」のコーナー“コンクラーベ”で登場。
    http://harajukubookcafe.com/archives/884

    下北沢B&B 黒川安莉さんが田丸麻紀さんにプレゼンした1冊。
    『お子さんがもう少し大きくなって喋るようになると、哲学的な質問をしてくると思います。例えば、「好きになるってどういうこと?」というような、正解というのは書いてなくて、親が少し考えるような隙間もある本です。』(下北沢B&B 黒川安莉さん)

    見事、田丸麻紀さんの今読みたい本に選ばれました!

    原宿ブックカフェ公式サイト
    http://harajukubookcafe.com/
    http://nestle.jp/entertain/bookcafe/

  • 世の中に絶えて桜のなかりせば春の心はのどけからまし
     在原業平

     こわいもの。幽霊よりも、あどけない幼児からの「なぜ?なぜ?」攻撃。ときに本質を衝【つ】くような問いに、巧みに応じる親たちの答えを公共空間で耳にすると、思わずメモをとりたくなってしまう。

     さて、親ではなく、哲学者が、子どもから「なぜ生きてるんだろう?」「友だちって、いなくちゃいけないもの?」などと問われたら、どう答えるのだろう。そんな子どもからの「難問」1問につき、2人の哲学者がおのおのの見識から回答するという、スリリングな企画の本を読んだ。

     掲出歌は、「きれいなものはどうしてきれいなの?」という問いを担当した神崎繁が引用した歌である。美しい桜などいっそなければ…という「天の邪鬼【じゃく】」的な発想も、実は大事だよ、と説くのだ。
     まず、今の自分が、「あれではなくこれがきれいだ」と考える基準を、何らかの形で持つことこそ第一歩、と説明。その上で、「普段自分でも気づかない身近な好みの『違いと境界』に注意を向ける」見方を提案している。

     もう1人の回答者鈴木泉は、「きれいなものはいつも飾りに過ぎない」と断言しており、はっとさせられる。その上で、「美しいものや人」こそが「本当に大切なものとの出会い」をもたらすのだと、他者との、あつれきをも含めた出会いの重要さを述べている。なるほど、うなずける回答だ。

     平易な言葉で語られた、複数回答。この本は、子育て中の親に限らず、広く読まれるべき思考のレッスン書と思う。

    (2015年3月8日掲載)

  • 「好きになるってどんなこと」「死んだらどうなるの」「自分らしいってどういうこと」「人にやさしくするってどういうこと」「芸術ってなんのためにあるの」などの子供然とした問いに哲学者のおっさんたちが答える本。

    土屋賢二が真面目に回答していて感動する。山内志朗の回答が好き。

  • 四谷大塚発行の雑誌に連載されたもの。一応、中学受験を目指す小学生が対象になっているようだ。で、子ども向けにわかりやすく書かれているかというと、そんなこともない。専門用語などは使わないようにされているが、話の内容は単純ではない。どこからか、いったい何が書いてあるんだろう、これはこの質問に答えていることになるんだろうか、などと思いイライラしながら読んでいた。そうしていたら、最後から二つ目のテーマで、「哲学者って、何をする人なの?」という質問があった。たぶん、小学生はそんな質問はしないと思うけど。そこで戸田山さんはこう答えている。「テツガクシャは、まあまあ、そんなに急いで考えることないじゃん。もうちょっとゆっくりいこうよ、と言います。そしてそのことは世の中を健全に保つためにはすごく大事なことだと思います。」そう、そうだった。何でもわかりやすいのがいいわけではない。頭の中に「分からなさ」を飼っておくことが大事だったんだ、ということを思い出し、本書の本当の意味が分かったように思いました。

  • これは、多分子ども(小中~中学)向けの哲学の本なんだろうけど、そもそも、子どもってこういう本読むかな、この答え読んで納得するかな(理解できるかな)、という根源的な疑問は残る。
    ただ、いろんな哲学者が答えているので、この本の中のいくつかの答えには、納得したり、ハッとさせられたりするかもしれない。
    大人だって、こういう疑問を日頃考えたりしないものだから、自分なりに考えてみるのもいい。
    個人的には最初の「大人とは何か」という問いに対する熊野純彦の答えに激しく同意。
    大人って、大切なものを喪失し、喪失したことを受け入れた人のことだと、本当にそう思う。
    「頭が良いとはどういうことか」に対する中島義道の答えも良かった。
    また機会があったら読み返したい。

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子どもの難問の作品紹介

いまこそ立ち止まって考えよう!この本は子どもたちにも読んでもらいたい。だが、本書を本当に味わうなら、折に触れて繰り返し読んでもらいたい。大人になっても。そしてもう子どもではなくなってしまったあなたにも。四谷大塚発行「Dream Navi」好評連載が本になりました!

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