僕とおじさんの朝ごはん

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著者 : 桂望実
  • 中央公論新社 (2015年2月24日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (252ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784120047008

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僕とおじさんの朝ごはんの感想・レビュー・書評

  • 桂望実さんの本は2冊目。
    1冊目が『嫌な女』
    こちらはかなり好みだったので、他の本も読んでみたいと思い、手にしたのがこの本。
    『嫌な女』のイメージを引っさげたまま読み始めたら…
    全然違うの!
    違うんだけど、これがまた好みで。

    ラストはとても切なかった…

    桂さんの本、もっと読みたい!

  • 読み終えて、ふうと息をつく。

    表紙とタイトルから、
    坂木司さんのホリデーシリーズ(大好き♪)をイメージしてました。

    誰とも深くかかわらず、面倒くさがりでやる気のない健一。
    ケータリングサービスを生業としながら、
    その仕事ぶりは、どれだけ手抜きをして、出来あいの物を見栄え良く盛り付けられるか。

    その健一が遭遇した事故現場で、寛子を助けたことから少しずつ変わっていく。
    というか、妹と親友の死にまつわる後悔のようなものから無気力になってしまっただけなのかもしれない…。

    そして、”僕”、英樹との出逢い。
    生まれた時から、その人生のほとんどを病院で過ごしてきた英樹。

    もうね、ここからの健一と英樹と、その両親の関係がとてもいいんですよ。
    健一のお弁当が、いつしか英樹のためのものに変化していったり、
    英樹が美味しそうに食べるのを見て喜ぶ母親の姿とかね。

    「もう疲れた」と尊厳死を望んだ英樹。
    残される両親の気持ちを思うと、胸が締め付けられるようです。
    「生きてさえいてくれればそれでいい」
    それが結果として、子供を苦しめるだけだとわかっていても、
    そう願わずにいられないのが親なんでしょうね。

    後悔のない別れなんて、たぶんない。
    どの道を選択してもずっと後悔はつきまとう。
    あのときこうしていれば、こうしなければって…ね。

    できればこのまま、奇跡が起こって欲しいと願ったのですが…。


    一心不乱に鰹節を削り、だしを採る健一。

    この食事が最後の晩餐になっても後悔しないようにと、
    食べてくれる人のために、心を込めて料理する。
    その姿をキッチンの傍らで見つめる、息子の司。

    この世に生まれた価値のない命なんて、絶対にない。
    英樹と出逢えたから、今の健一の姿がある。

    本を閉じ、表紙のトーストと目玉焼きとオレンジジュースを見た途端、
    せつないけど、温かなものが胸の中に広がりました。

  • どうしてかな、すごく入ってきた。
    すごく理解できた、書かれていることに呼応するみたいに。
    このタイミングで、手元に来てくれたことに感謝したいくらい。

  • 親だったらたまらなく悲しい

  • 何をきっかけにしたのか水島が唐突に人間変わったように見えた。元に戻ったのかな?出てくる人の中でショートカットドラックを使うに一番相応しいのはやっぱり英樹だと思うけど使わない選択をしたのは本当に立派だと。私なら使う。

  • 最初は面白かったけどくだりがベタだった

  • 序盤に淡々と書かれている文体は面倒くさがりの主人公を表しているよう。本の紹介にあるようにある少年に出会ったところから主人公は変わっていく。それとともに文体も熱を含んで人間らしくなっていく。

    どのキャラクターもちゃんと描かれていて憎むべきキャラクターはいない。個人的には司が好きだった。

    林さんの作品はコメディしか読んだことなかったので新鮮だった。

  • ぐうたらで無気力に生きるケータリング業者の水島健一。
    先輩の忠告も、派遣先で問われる不可解な薬の存在も軽く受け流してきたのだが、ある少年と出会い、それらと真面目にかかわらざるを得なくなる―。
    少年が最後に下した決断に、水島はどう向き合うのか。
    「生きるということ」「残されたものの哀しみ」とは。
    究極の問いに挑んだ、桂望実の最新作!

  • *いかに手抜きをするかが最優先の、無気力に生きるケータリング業者の水島健一。腰痛治療先の病院で難病の少年と出会い、少しづつ大切な何かを取り戻していく健一だったが、少年が最後に下した決断に、水島はどう向き合うのかー「生きるということ」「残されたものの哀しみ」を描いた感動作*
    色々なものを抱えて生きるということ。他人を想って丁寧に料理をすること。この二点がベースに書かれているが、重すぎず、心にしんと染みる作品に仕上がっている。「最高の最後の晩餐」のくだりは涙なくして読めないけれど、哀しさだけでは終わらない、やさしくあたたかな読後感。

  • +++
    ぐうたらで無気力に生きるケータリング業者の水島健一。先輩の忠告も、派遣先で問われる不可解な薬の存在も軽く受け流してきたのだが、ある少年と出会い、それらと真面目にかかわらざるを得なくなる―。少年が最後に下した決断に、水島はどう向き合うのか!書き下ろし感動長篇!「生きるということ」「残されたものの哀しみ」とは。究極の問いに挑んだ、桂望実の最新作!
    +++

    「面倒くさいから」が口癖の水島健一はケータリングを生業としているが、仕事に臨む姿勢も見るからにいい加減である。それがいいわけではないが、そうなったには理由があったのだった。そしてある日、腰痛の治療のために通うリハビリセンターで出会った長期療養中の少年・英樹と親しくなっていく。「人の命」という唯一無二でかけがえのないものを芯にして、健一は自分の芯を取り戻していく。普通の大人とはひと味違う反応をする健一は、初めはからだに力がこもらないような無気力さが目立っていたが、次第に人のことを慮る姿に変わっていくのが、読みながら嬉しくもなる。健一が、過去の屈託から少しでも解き放たれる日がくるといいと思わされる一冊である。

  • ぐうたらで無気力に生きるケータリング業者の水島健一。
    先輩の忠告も、派遣先で問われる不可解な薬の存在も
    軽く受け流してきたのだが、ある少年と出会い、
    それらと真面目にかかわらざるを得なくなり…。
    最後の方、ホロッとしちゃった。

  • ある事故がきっかけで、何事にもやる気を出さずに過ごしてきたケータリングの仕事をする健一。
    腰のリハビリに通っていたリハビリセンターで、車椅子に乗った少年と出会い、少しずつ健一の様子が変わっていく。

    淡々とした健一の様子が、小説の中の主人公としては、私の好みで、興味深く読みました。
    読みにくい点もいくつかあったけど、概ね好きなテイストでした。

    健一と息子司の関係がいいですね。それがあっての英樹との関係だったかな。

    手抜きだったとしても、健一の料理は美味しそでした。
    やっぱり、見た目って大事だと思う。

  • 何事にもやる気がないケータリング業者の水島。
    仕事も、お世話になった先輩の忠告も
    軽く受け流して無気力に生きていたが
    ある少年と出会うことで真面目に関わらざるを
    得なくなり…少年の決断に向き合った水島は…

    全くあらすじを知らないで読み始めたんですが
    後味悪い感じの話が好きな先輩が
    貸してくれたので、終始「…とみせかけて
    最後は何かすごい酷い事になるのでは…」と
    ビクビクしながら読んだら普通に良い話で
    戸惑いが…!

    始めの方が頻繁に語り手が変わるので
    群像劇なのか…?と思ったのですが…
    後半はまとまっているだけに余計に前半の
    構成が不思議に感じるのですが…

    毎朝、目覚めるたびに自分が生きているか
    確認する英樹。まだ死んでいないと確信できない時
    「昨日父さんと母さんに有難うと言っただろうか」
    と思い、言わなかったと気づくと後悔で胸が痛くなる…
    そんな風に「欠陥品」として生きてきた英樹の決断。

    英樹のためにおじさんが作った
    ごく普通である朝ごはん、
    トーストと目玉焼きはごく普通だけど
    英樹にも水島にも、すごく特別な料理
    だったのだろうなぁ、と。
    誰かの為に、本当においしいものを食べさせたい
    そう思って作る料理は本当に何か
    力があるなぁ、と思います。

  • ケータリングをやっている水島健一。
    料理人なのに、見た目は良くいかに手を抜くかということに熱心。
    「面倒だ」というのが半ば口癖のようだ。
    へへへ、そういうあたしも事あるごとに「面倒くさい」を連発している。
    本文中に
    「効率的」と言い換えればいいのに
    という部分があったけど、料理に関しては効率的と手抜きは近いものがあるかもしれない。物は言いようね。
    面倒くさがらず丁寧に作った料理には何かしらの力があると思う。英樹くんのために作ったトーストと目玉焼きは特別な料理ではないけれど、とてもとても美味しそうだった。
    何事も面倒くさがらず丁寧にやっていきたいものだ。

  • 丁寧に料理をするには、時間や心の余裕が必要なのかもしれない。色々切羽詰まってると、時間を惜しまず、手を掛けようと思えない。あと誰かのためにっていうのも美味しい料理を作ろうっていう大切なきっかけなんだろうなあ。
    簡便な料理ばかりの私も心に余裕が足りないのだろうか…と省みる。

    桂望実さんの本はこれで2冊目。
    料理の過程の描写がうまい人だと思う。美味しそう。料理になにかバックグラウンドがある作家さんなのかしら。

  • 『幸せを目標にしたら大変だよ。キリがないから。今日三度の食事ができたらなんていい一日だったんだと思えた方がよっぽど楽だよ』
    究極だけどそれくらい食べることは大切なんだと教えられます。
    誰かのために作る料理は想いがプラスされて特別になる。手をかけて丁寧に日々の食事を作れたらなぁ。
    寂しさあるけどじいんとくるお話です。

  • 附属図書館にて。新聞書評から気になっていたが、新着書架から一般棚に移った頃を見計らい。って、私が貸出履歴の1行目ですか。

    頻繁に変わる語り手、ぶつ切りの時間軸。みんないい子だわ。気負わず安心して読めた。おじさんの能力の高さに舌を巻くが、それが嫌味にならない語り口であった。

    そして司と大甫がなんだか妙にほもほもしく見えてしまうのは私の目が腐っているからですね、はい。

  • 話がコロコロしてた

  • “イイ話”が一捻りあって暑苦しくないところが好い。
    http://blogs.yahoo.co.jp/rrqnn187/13794201.html

  • 一人称がコロコロ変わる。
    画面切り替えとモザイクのやたら多いドラマをみているよう。
    誰が「僕」で誰が「おじさん」なのかがわかってきたあたりから面白くなってきた。

  • 面倒だから、、が口癖でゆるーく日々を暮らしている水島健一が、腰痛解消のために訪ねたリハビリセンターで少年と出会い、何かが変化していく。

    食べることが軸にあるので読みやすいし、読後感がさわやかな1冊。

  • 久々にサバサバと後味のいい本。できるのにできない人への憧れと歯がゆさとそれに気づいてくれた爽快感。

  • 親友と妹を山での事故で無くしてしまった主人公。
    その時から人生でやる気を出すことをやめてしまった。
    そんな人がおじさんになって、ある時 病院で少年に会ってから ちょっとずつ変わっていく。
    やる気がないおっさんもなかなかかっこいいけど、やる気になってからの方が やっぱり良いなぁ。
    生きるってなんだろうって確かに思った。
    病気でずっと具合悪くてベッドに横たわってるのってしんどいよなぁ…
    残された両親も辛いよなぁ…
    腕がなくなったバレリーナも辛いよなぁ…

    切ない話なんだけど、なんか最後に希望が持てるお話だった。
    うむ、良い。

  • 自分の子供じゃなく他人の子供で生き方が変わるってこともあるんだね。

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僕とおじさんの朝ごはんの作品紹介

ぐうたらで無気力に生きるケータリング業者の水島健一。先輩の忠告も、派遣先で問われる不可解な薬の存在も軽く受け流してきたのだが、ある少年と出会い、それらと真面目にかかわらざるを得なくなる-。少年が最後に下した決断に、水島はどう向き合うのか!書き下ろし感動長篇!「生きるということ」「残されたものの哀しみ」とは。究極の問いに挑んだ、桂望実の最新作!

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